2013 4月

 
 
開催日:5月3日(金曜日・祝日)
 
時間:10時から12時
 
場所:フロレスタ新都心店
*駐車場はフロレスタ新都心店の第2駐車場をご利用ください。
 
料金:1,850円(ドーナツ+ドリンク+キット(講習料込み))
*おふたりで参加の場合おふたりで3,500円となっております。
*小学3年生(10歳)くらいから作成できるキットもご用意ございます。
 
申込先: happybeads2013@gmail.com
 
ブログ:http://kupu.ti-da.net/e4590586.html
 

2013 4月

 
 
木でつくられた様々な日用品。沖縄にはどんな木の日用品があるのか。
どんな素材が使われ、どのようにつくられているのか。
木を素材にモノづくりをしている、國吉聡さん、玉元利幸さん、渡慶次弘幸さんの、 木の日用品を紹介します。 
 
期間:2013年5月2日(木)~5月28日(火) ※水曜日定休 
 
場所:D&DEPARTMENT OKINAWA by OKINAWA STANDARD
 
詳しくはこちらから
 

2013 4月


 
「いろいろな線と色で遊ぼう」
オイルパステルで、線を描いたり、色を塗っていくと、
あっと言う間にステキなアートになります!
 
臨床美術は、独自のアートプログラムで絵を描いたり、
立体を作ったりすることで、脳の活性化を促します。
子どもから大人まで、誰もが楽しめるアートプログラムです。
アトリエ・ミニでは、子どもたちを対象にした教室を開講します。
まずは、体験ワークショップにお気軽にご参加下さい。
 
開催日:4月25日 (木曜日)
 
時間:15:00~17:00
 
場所:てんぶす那覇3階 那覇市NPO活動支援センター会議室
 
対象:幼児~小学生(保護者の方の参加も可能です)
 
定員:15名
 
参加費:画材費500円
 
アトリエ・ミニ 臨床美術体験ワークショップ
http://artntyu.ti-da.net/
 

2013 4月

文/写真 関根麻子

 
Shoka:
 
 
 
 
 
 
空の色、海の色、雨の色。いろんな青色。
 
 
今日はどんな色?
 
 
どしゃぶりがあがった。
雨上がりの、青色。
優しい笑顔が広がる。
 
 
 
 
 
Shoka:
 
 
 
太陽の色、あかちゃんのほっぺたの色、情熱の色。
いろんな赤色。
 
明日はきっと晴れ。
そんな願いを込めた、赤色。
 
 
梅雨を飛び越え、ぐんぐんと夏に向かって。
 
 
 
 
 
Shoka:
 
 
ひまわり色、スパイシーなからし色、レモン色。
 
いきいきと生命力が溢れ出す。
そんな光を放つ、黄色。
外へ。さぁ、出かけよう。
 
 
 
 
 
 
朝、どんな色を身につけようかと思案する。
天気や、お出かけするところ、誰と会うか、そんなことを想像しながら
今日の色を選び、まとう。
 
少し肌寒い間は、シックな色合いばかり着ていたはずなのに
夏の訪れの便りが届くこの季節。
きれいな色に惹かれ、その色とともにどこかへ出かけたくなる。
 
 
沖縄の風景には、明るい色が似合う。
原色の草花、強い日差しと濃く伸びる影。
鮮やかで美しいコントラスト。
 
 
 
 
 
 
 
Shoka:
 
 
 
今、Shoka:では「初夏のお出かけ展」が始まっている。
スタンダードな色の中に、胸躍る色たちが並ぶ。
今年は、鮮やかな色や柄を選ぶ人が多い。
 
その色を身にまとい、みなどこへ行くのだろう。
 
「このワンピースに麦わら帽子で海へ」
「梅雨に入ったら緑の傘とこんな黄色のパンツ可愛いですね」などと話す。
いらした方とあれこれ物語を想像する。
 
みな笑顔がこぼれだす。
私にとっても、嬉しい時間。
 
 
 
 
Shoka:
Shoka:
Shoka:
 
 
無地だけではない。楽しい色合いのテキスタイルの柄や刺繍に、心はときめき、騒ぎ出す。
ミナ ペルホネンのテキスタイルは、着た人に魔法をかける。
ときめきに頬を染めつつ、お出かけしたくなってくるのだ。
 
服との出会いは、女の子にとって恋のようなものなのかもしれない。
たくさんのわくわくな出会いから、特別の一着を選ぶ。
一番ときめいたものと一緒に、これからの季節や日々を刻んでゆくことになるのだから。
 
 
 
 
 
 
Shoka:
 
 
 
新しいスタッフの由桂ちゃんは、青がよく似合う。
雨と雨の合間に、青色のコーディネート。
 
 
ARTS&SCIENCEの藍染めのリネンギャザーブラウス。
これからやってくるだろう、夏前の梅雨の季節。
雨とともに軽やかにさわやかに、さてどこへお出かけするのかな。
 
 
 
Shoka:
 
 
春夏のヨーガン レールも、楽しい色があふれています。
赤、青、黄色、きれいな緑のグラデーションも。
落ち着いた装いにひとつきれいな色をさしてあげるだけで、ぱっと華やぐ気持ちになるから色の魔法は不思議です。
 
今までシックな色合いばかり身につけてきた方も、どうぞ一緒にうきうきを感じてみませんか。
楽しくなってお出かけしたくなる、何だか嬉しくて笑顔になる、そんな感覚を味わいに遊びにきて下さい。
初夏のお出かけ展は28日まで開催しています。
 
 
 
 
 
 
そして!
本日19日から5月6日まで、「ゴートメッシュ展」を開催します。
 
Shoka:
 
 
熟練した職人さんたちがひとつひとつ丁寧に編み上げた、柔らかな山羊革のバッグや靴がShoka:にやってきています。
使うごとにしんなりと肌に馴染んでゆく心地よさ。
一緒に育ってゆく時間をぜひ楽しんでいただきたいと思います。
 
 
そうそう、今年のメッシュはカラフルなものも増えたのです。
 
本日から色とりどりの服とゴートメッシュが、ところ狭しとマルシェのように並んでいる予定です。
私たちも素敵な空間となるよう、Shoka:チームではげみながら、楽しく皆様をお迎えしたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 

 
暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
http://shoka-wind.com
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791

2013 4月


 
 
 
「花とお菓子の展示会」
生花をはじめ「植物」と、ケーキや焼き菓子、その素材達やフルーツを使用し、カフェを異空間へとデコレーション。
花とお菓子が創り出す、オトギノ世界へご招待致します。 
 
開催日:4月27日と28日
 
時間:13:00~22:00
 
入場料:1000円(飲み物と焼き菓子付)
 
場所:cafeプラヌラ
那覇市壺屋1丁目7-20
 
プラヌラさんのブログURL*
http://planula.blog.fc2.com/
 

2013 4月

沖縄 料理教室
 
母から習った料理だけど、料理って言えるほどの工程もないのよね。
簡単すぎて申し訳ないくらいだけど、ヘルシーでおいしいからぜひ作ってほしいわね。
うちの食卓にはよく登場する一皿よ。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
島豆腐は3時間ほど水抜きをします。
キッチンペーパーでこうして包んで置いておくだけでOK。重しをしなくてもいいの。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
これくらい水が抜ければ大丈夫。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
ニガナは洗って茎を切り、半分にカット。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
それから、細めの千切りにしてね。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
流水で洗います。
そのまま食べるとちょっと苦みが強いのね。
洗うとそれがやわらぐのよ。
 
でも、この苦みが体に良いのよね。
ニガナは昔から腹痛や胃痛に効くと言われていて、子どもの頃にお腹が痛いと母がニガナをすりつぶして、搾った汁を飲ませよったよ。
それで本当に腹痛が治ったかって?
…どうだったかね、覚えてないさ(笑)。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
水抜きした豆腐を手でほぐします。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
塩を入れます。調味料はこれだけなのよ。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
次にトゥナ(=シーチキン)を加えます。これは我が家オリジナルかもしれないね。
トゥナの汁がだし代わりになって、しっかり味がつくのよ。
 
沖縄には、トゥナを大量ストックしているおうちが多いんじゃないかね。
うちでも小松菜の和え物に入れたりチャンプルーに入れたりと大活躍。大体いつも箱買いしてるのよ。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
ニガナを加えます。
私はニガナ大好きだから、いつもちょっと多めに入れるわよ。
初めて作るときは少量ずつ入れて、自分が好きな豆腐とニガナのバランスを見極めたほうがいいわね。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
「こんなに入れるの?」と思うかもしれないけれど、混ぜたらわりと豆腐となじむのよ。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
一度味をみてね。薄いようなら塩を足して。
 
沖縄 料理教室 にがなの白和え
 
あっさりしてるけどトゥナのコクもあっておいしいの。
お酒のおつまみとしても良いかもしれないね。
 
昔からある沖縄のヘルシー食材だから、若い人にも食べてほしいさ。

 

2013 4月


 

 
開催日:4月26日 (金)
 
時間:19:00~
 
料金:大人 1,000円 子供(小学生~中学生) 500円
※但し、小学生未満と75歳以上は無料。
料金にはフード&ドリンクも含まれております。
 
場所:食堂かりか 沖縄県南城市玉城字百名1360
TEL050-5837-2039
email:shokudo_kalika@yahoo.co.jp
 
http://okkalika.exblog.jp
 

2013 4月

 
 
おかげさまで当店も4月25日で4周年を迎えることができました。心から感謝しております。
 
6人の作家さんのご協力のもと、企画展をやらせていただくことが出来ました。
 
それぞれの作家さんの新しい商品にもお目にかかれると思います。
 
皆様のご来店を心よりお待ち致しております。 
 
期間:4月25日(木)~29日(月) 
 
時間:10:00~19:00
 
場所:那覇市壷屋1丁目17-3ジョトール壷屋102 クラフトハウスSprout
098-863-6646
 
http://chsprout.ti-da.net
 

2013 4月

ちまたで話題のベビーマッサージ♪
でも、その前に!!そして、それ以上に!!
 
お子様のお肌についてのその特徴、起こり得るトラブルについてちゃんと理解していますか??
不思議だらけのベビー&キッズのお肌について学び、そして大切なお肌を育てる、目からうろこの、ベビースキンケア講座。
心や脳、心身の成長に密接なつながりを持つお肌について、じっくり学べるチャンス♪
 
タッチケアスペシャリストの具志堅佳子と一緒に学んでみませんか?
 
最新ベビースキンケア情報をGETしたいアナタ
お子様のお肌についてトラブルをお持ちのアナタ
ベビー&キッズに関わる仕事で、もう一歩踏み込んで学びたいアナタ
育児を楽しく、楽に変換していきたいアナタ
情報がありすぎて何を取り入れていけばいいかお悩みのアナタ
そんなあなたとお会いできることを、楽しみにしております♪
 
開催日:2013年4月24日(水)
 
時間:10:00~14:00
 
場所:場所:沖縄ガールズスクエア(那覇市松山1-3-18 フォレシティ松山3F)
 
受講料:17,000円(修了証、教材、ランチ、駐車場代金込)
 
持ち物:お子さま連れの方で、お子さまにベビースキンケアをされたい場合は
敷き物(バスタオル)をお持ちください。
 
セラピスト・認定講師:具志堅 佳子【7colors(セブンカラーズ)】
■問合せ:rta7colors@gmail.com (具志堅)
■お申込 : info@girls-okinawa.jp
タイトル「初級ベビースキンケアセラピスト講座」として、
お名前・メールアドレス・を記入の上、お申込願います。
折り返し、確認のメールをお送りします。
車でお越しの方は、パーキングチケットをお渡ししますので、
指定駐車場にご駐車おねがいいたします。
 
URL:http://ameblo.jp/babymama7colors/
 

2013 4月


 
 

 
映画「降りてゆく生き方」×天描画家・沖縄の神人の言葉の語べである大城清太、特別公演。自然と生命のつながり。。。大城氏の画と語りに心が澄んできます。映画「降りてゆく生き方」上映+対談。 
 
開催日:4月21日(日)
 
時間:1回目10:30~ 2回目16:30~
 
場所:パレット市民劇場
 
URL  http://www.nippon-p.org/index.html
 

2013 4月

 
 
小さな絵本・君のおみくじ
小さな小瓶・みにみにカード展示販売 
 
開催日:4/14~5/10
 
場所:那覇市牧志3-6-10
桜坂劇場内 入口付近レンタルボックス
 
HP:http://www.hagemiho.com/
 

2013 4月

さきちゃんたちの夜
よしもとばなな・著 新潮社 ¥1,300(税別)
 
暖かくなってきて外に出る機会が少しずつ増えてきた。お店にいてもそれを感じる。
というのも、お店のある通りはこの一帯のウォーキングコースになっているようで、昼、夜問わずいろんな人が歩いている。4月になってまたジャージ姿を見かけることが多くなった。
  
これがお店の中から見ていると面白い。
携帯ラジオで演歌を大音量で流しながら歩く人もいれば、筋肉隆々のクールな外人さんがいたり、サングラスとマスクで顔面を覆って黙々と歩く人、時計のように同じ時間にきっかり現れる人、大声で歌いながら歩く人。
ガラス越しにその様子を見ていると、ついついその人たちの生活を想像してしまう。
また何を考えながら歩いているのだろう、と。
  
今回ご紹介するのは出たばかりのよしもとばななさんの新刊「さきちゃんたちの夜」。5人のさきちゃんたちの小さな物語が収められている。
  
日々の生活のルーティーンに浸りきって、知らずに緩んでしまった人へ対する接し方や悪しき習慣みたいなものからすっと掬い上げてくれる魔法みたいな小説だった。
  
そこには無名の人たちの偉大さや慎ましい気品さがさりげなく、でもふんだんに散りばめられている。小さな歴史の積み重ねが何にも代えがたいことなんだと、分かっていても忙しい日々に紛れていると、ついつい忘れてしまう。余裕がなくなり、気づくと自分にも周りにも粗雑な態度をとってしまっている。
 
でもそれは完璧な人なんていないし、生きているといろいろあるから仕方がない。
みんなそれぞれの生活があって、ほんとうにいろんな人がいるから分かり合えないことも多くて、それでも幸福な時期、大変な時期を繰り返していく。ただそれだけのこと。
教科書でならうような歴史よりもずっと価値のあることだと思う。
  
「あの体験と体験が点でなく線になったことがこれからの人生に大きな意味を与えた」
 
という物語の中に出てくる言葉。今、このときも次につながっていると思うと、無駄なことは何もないんだなあ、とちょっと安心する。
  
ほしよりこさんの絵がこの本にさらに優しさを添えているのもまた嬉しい。
 
心にそっと響く5つの物語。おすすめです。
 

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp
 

2013 4月

山城紅茶

 

茶業農家として創業80年、無農薬・有機栽培でやっていますと山城直人さんが言うと、同業者の多くが疑いのまなざしを向ける。

 

「沖縄でお茶を無農薬栽培?」

 

「はい、そうです。有機JAS認定も受けてますよ」

 

「まさか、そんなことできるわけないでしょう」

 

「じゃあ見に来てくださいよ」

 

そんなやりとりを経て山城紅茶の農園にやってきた人はみなびっくりする。
「本当に無農薬で、しかも沖縄で茶樹(チャノキ=紅茶や緑茶に加工される葉をつける植物)を栽培できるんだ」と。

 

山城紅茶

 

山城紅茶

 

山城紅茶をストレートで飲むと、茶葉が持つ自然の甘さに驚く。

 

「産業祭などのイベントでアイスティーを販売することがあるんですが、『これ、砂糖入ってる?』と尋ねられることも多いですね。『こんなに甘い紅茶があるの?』と」

 

また、クセのないすっきりとした味わいも特徴的だ。

 

「紅茶好きな方や詳しい方が、味わいの表現として『コクがある』という言い方をしますが、コクって実は雑味のことを言ってるのではないかと僕は思うんですよ。えぐみや雑味のことをコクだと思いこんでしまってるんじゃないかなーと。
僕らはそういったものを全てカットする方法で茶葉を生産しているので、『味わいはあるのにスッキリしてる』とよく言っていただきますね。
紅茶を飲めない方はえぐみが苦手である場合が多く、『ここの紅茶はおいしく飲めるよ』というお声も。

 

でも紅茶って嗜好品ですから、こうあるべきというきまりはないと思うんですよ。僕は雑味やえぐみのある紅茶が好きではないのでそれらを取り去っていますが、えぐみも含めて好きだという人はそれでいいんです。好みの味を楽しむのが一番ですから」

 

 

今ではスッキリとした味わいが山城紅茶の特徴の一つとなっているが、紅茶生産を始めたばかりの頃は想い描くような味が実現できず、苦労したと話す。

 

山城紅茶

 

「最初は機械で刈り込んでいました。バリカンの要領で1畝(うね)ずつ一気にガーッ!と。
そうやって刈り取った茶葉から紅茶を作ってみたところ、えぐみがしっかり出たんですね。加工方法が悪いのかと工程を変えてみたけれど変わらない。
だから、加工以前の根本的な部分に問題があるんじゃないかと思って試しに手摘みにしてみたんです。すると見事にえぐみがなくなった。ここがポイントだったわけです。

 

バナナも若いのは青くておいしくないでしょう? それと同じで茶葉にも摘み時があるんです。若い葉を摘んではいけない、形・色・香りなどがいずれも成熟した芽を摘まないと。また、茶葉は下から硬くなっていくのですが、機械だとそういう硬い葉も一緒に刈ってしまうわけですね。
だから、摘み時を迎えている上の2〜3枚だけを手で摘むようにしました」

 

言うまでもなく手摘みにすると人件費がかさむ。そのため、手摘みを実践している農家はほとんど存在しない。

 

「品質の良い、本物の紅茶であれば生き残る。そう確信していました」

 

山城紅茶
農園に佇む「山城紅茶Cafe & 直売店 CHA-EN」では、山城紅茶や紅茶を使ったお菓子なども楽しめる。

 

山城紅茶

 

山城紅茶は三代続く茶業農家で、2003年までは緑茶専門農家だった。
「沖縄は紅茶を育てるのに最適な地だ」という父親の言葉を受けて、2004年から直人さんは紅茶のテスト販売を実施したが、できる限りコストを抑えるために、茶葉加工用の機械を一新させた。

 

「それまではガスなどの火を使って加工していたのですが、オール電化にして電気のみで加工するようにしました。
そういう機械が市販されていればよかったのですが、購入しようにも世界のどこにも存在しなかったんですよ。だから自分で作りました、オール電化の茶葉加工機械を」

 

 

緑茶や紅茶、また烏龍茶も、ツバキ科の「カメリアシネンシス」という茶樹(チャノキ)からできている。茶葉をそのまま乾燥させるとカテキンを多く含む「緑茶」となり、カテキンに含まれるポリフェノールが発酵によって結びつくと「紅茶」になる。ウーロン茶はその中間だ。

 

「茶葉に紫外線が当たるとカテキンが増えるんです。カテキンにはタンニンという渋み成分が含まれているので、紫外線の強い沖縄で作られた茶葉は渋みが強くなる。ですから、そのまま緑茶として出しても高い評価は得られません。
でも、紅茶はカテキンを発酵させて作るのでカテキンが多い方が良い。カテキンが少ないと発酵が進まないからです」

 

つまり、紫外線が強くカテキンの多い茶葉を生産する沖縄は、紅茶を産出するのにとても適した土地だと言えるのだ。

 

 

血圧の上昇を抑制し、血中コレステロールや血糖値などを調節し、抗酸化・抗癌・抗菌・抗アレルギーといった様々な作用も備えるカテキンを多く含む沖縄産の紅茶は、健康にも良いと考えられる。

 

「日本は緑茶文化であるためか、紅茶成分はほとんど研究されていないんです。沖縄の茶葉は渋みが強いことから評価が低いけれど、健康面で言うと恐らく日本一ではないでしょうか」

 

実際、カテキン含有量の多い沖縄の茶葉に注目している人は多く、有名企業が買い付けにやってくることもあると言う。

 

「それくらい、カテキンを摂取するなら沖縄の茶葉がいいというのは有名な事実なんです」

 

山城紅茶
紅茶を混ぜ込んだスコーン、ちんびん、サーターアンダーギー。

 

山城紅茶
食事のメニューも豊富だ。

 

沖縄の茶葉は紅茶に適しているという事実を知りながら、直人さんの父は緑茶農家を続けていた。直人さんはその理由を尋ねたことがある。

 

「親父が若いころはスーパーにも物があまりない時代で、茶葉から淹れる紅茶なんて自分もお客さんも飲んだことがなかった。おいしいかどうかわからないものを売るわけにいかないから、というのが理由だったそうです」

 

沖縄では食後にコーヒーではなく「ティー(紅茶)」とオーダーする人が多い。しかし沖縄の人にとってのティーとは、昔からある「リプトン」の紅茶のことだと言う。

 

「アメリカの影響を受け、沖縄のレストランでは昔から粉末状の甘いリプトンの紅茶を出していました。ですから、沖縄の人にとってはあの甘いレモンティーこそが紅茶なんです。
沖縄って、紅茶文化が根付いてそうで根付いていないんですよ。みんなティーが好きという割に、紅茶の茶葉はあまり買わないですよね。紙パックやペットボトルの紅茶が主流。簡易的なものは普及しているけれど、茶葉で淹れる紅茶は飲んだことがないという人も多いんです。

 

うちは緑茶農家として安定していましたから、僕が親父に紅茶をやりたい話すと、『せっかく今まで築き上げたものを…』と言われました。沖縄には茶葉から紅茶を淹れて飲む習慣がない、飲み方も楽しみ方も知らない、茶葉を作っていること自体知らない、そんな状態で売るのは大変だぞ、と」

 

それでも直人さんは紅茶農家への転身を決意した。
そして、無農薬を貫くことも決めていた。

 

 

山城紅茶

 

茶樹はもともと、虫がついたり病気にかかったりしやすい植物だ。 

 

「お茶には抗菌作用があるので虫がつきにくいというイメージを持たれがちですが、逆なんです。すごくつきやすい。しかも沖縄は熱帯地域なので虫そのものが多い。だから無農薬栽培と聞いてみんなびっくりするわけです」

 

山城紅茶の農園に青々と茂る茶樹を見て感心し、本土で無農薬栽培を試みた茶業農家もあった。

 

「無農薬に切り替えたと聞き、しばらくしてから『ちょっと見に来て』という連絡があったんです。行ってみたら葉が全部落ちてるんですよ。『どうしたらいい?』と言うので、『放っといたらいいんですよ。3年くらい経ったら葉っぱはまた出てくるから』『えっ、 3年も収穫できないの? 』『できないよ』『…じゃあ、もういい』。
そう言ってまた農薬をかけ始めてしまうんです」

 

無農薬で育てるために何か努力をしているのかと問うと、特に何もしていないと言う。ではなぜ山城紅茶の茶樹は無農薬でも育つのか。

 

「その質問に答えるために資料をあさりましたが、茶樹って無農薬で作ることを前提にした植物じゃないので、そういう研究自体がないようなんです。

 

予想の範囲でしかお答えできないのですが、農薬をかけないことで茶樹自体が耐性を持つという説が浮かびます。でも、植物学的に考えてたかだか80年で耐性をもつということは考えられないので、可能性としては低い。

 

もう一つ考えられるのは、自然の摂理が働いているという説です。虫が葉っぱを食べに来る、無農薬栽培なのでその虫を食べる虫も来る。だから、病気の原因となる虫がいても数が増えない。こちらの説の方が有力です。

 

土づくりにはかなり力を入れています。養分をたっぷり含んだ土でないと丈夫な樹に育たない。樹自体の力が弱いとどんなダメージにもやられてしまいますから。でも、それ以外に特別なことはしてないんですよ」

 

 

農薬をかけていないので、時には虫が寄ってくることもある。

 

「被害はもちろん多少はあります。『あ、葉っぱ食べられてるな』と気づく。でも何もしません、虫は無視しときます(笑)」

 

効果を焦るとうまくいかない。
山城紅茶が無農薬を始めたのは直人さんの祖父、つまり初代にまでさかのぼる。

 

「祖父は会社を立ち上げる前、地域の茶業組合に属していたのですが、組合時代から祖父も他の組合員も農薬を使っていなかったそうなんです。あえて無農薬を目指したというよりは、茶樹に農薬をかけるという発想自体がなかったようです」

 

無農薬の茶業農家が広範囲にわたって存在することで、ある効果が生まれる。

 

「自分たちだけが無農薬を貫いていると、農薬をかけている周りの農家から逃げてきた虫が、農薬をかけていない畑を求めて飛散してくるんですよ。
でもこの辺は僕らと茶業組合さんの畑しかないし、あちらもほとんど農薬をかけないので、飛散してくる虫もいないんです」

 

無農薬を貫く理由は、祖父の言葉にもある。

 

「農薬をかけたあと何日間収穫しなければ人体に影響を及ぼさない数値まで落ちるという基準があり、農薬を使用している農家はそれをしっかり守っています。でも祖父は無農薬を貫いていたので、なんでなの?と訊いたところ『毎日飲むお茶に農薬を入れるわけないでしょ』って。その言葉にすごく納得しました」

 

山城紅茶

 

直人さんは幼い頃から農園を手伝っていたと言う。

 

「小学生か中学生のときにぼんやりと『農家継がないといけないのかな』と考えてました。でも親は『別にいいよ、好きなことやればいいさ』と。

 

そこで、何をやろうかと考えたわけです。
勉強では人に負けるし、スポーツも金がかかるから無理。じゃあ農業は? 周りには農業やってる人いないし、これならイケる!と。
米を作ってる農家は結構たくさんあるから、やっぱりお茶がいいなと考えました。でも緑茶だとどうしても静岡に負けてしまう。そう考えていたときに『沖縄は紅茶が向いてるんだよ』と父に聞いたんです。
当時、全国でも紅茶を作っているところはほとんどありませんでした。

 

そこで、高校を中退して大学資格検定試験を受け、『国立茶研究所』へ進学ました」

 

各都道府県から茶業界の将来を担う生徒が集まる研究所で2年間学んだ。

 

「茶業農家の跡取りや茶販売店の息子とかが集まっていました。でも、緑茶の授業がほとんどで、紅茶や烏龍茶について学ぶ授業はなかったんです」

 

紅茶や烏龍茶についても学びたいという直人さんのために、研究所は紅茶の研究者による紅茶の授業と、台湾から呼び寄せた専門家による烏龍茶の授業を始めた。直人さんは緑茶の授業と平行して学んだ。

 

山城紅茶

 

研究所での学習を終えて沖縄に戻った直人さんは、早速紅茶販売に向けて準備にとりかかった。

 

「その時、研究所でお世話になった師匠に言われたんです。『沖縄は日本で一番紅茶を作るのに適した地域だし、お前ほど紅茶のことを勉強したヤツも恐らくいないだろう。だったら、日本一の紅茶を作るのは当たり前だ。日本一の紅茶を作るまでは商品化するなよ。それができなければお前が怠けている証拠だからな』と」

 

その言葉を胸に紅茶作りに真摯に向き合い、遂に完成した茶葉を恩師に送ったところ、お墨付きをもらった。

 

「師匠曰く『これだったら世界と戦える』と。それで販売開始を決めました」

 

山城紅茶

 

業界では難しいとされる無農薬を実現し、手間やコストを惜しまず手摘みを貫くことで上質な紅茶を生み出している山城紅茶だが、直人さんは更なる品質の向上を目指していると言う。
これ以上質を上げることなどできるのだろうか?

 

「できるんです、実は(笑)。
紅茶というのは採れる時期ごとに味が変わっていくんですよ。ファーストフラッシュは今年始めに採られた茶葉、セカンドフラッシュはニ番目、オータムナルは秋口というふうに、採った時期によって味も呼び名も変わり、それぞれ商品化していくんです。

 

僕らの場合は時期で分けちゃうと量が分散化しちゃうので『あの時期のをちょうだい』と言われても在庫がなかったりしてお出しできないことがある。ですから年間通して同じ味にするために、どの時期に摘んでも同じ味になるような加工方法を確立しました。
それはつまり、味をコントロールする技術があるということでもあるし、裏を返せば100点取れる葉っぱをあえて80点に押さえている場合もあるというわけです。これをやめればいい。

 

僕らはもちろん100点のお茶をそのまま飲んだこともあります。味わいは全然違いますよ。
全国展開しているある百貨店さんから、その100点の紅茶を作ってというご依頼もすでに頂いています」

 

 

また、県内企業とのコラボレーションも積極的に続けていきたいと言う。

 

「茶葉の原料としての使い方を模索しているところなんです。すでにカフーリゾートフチャク コンド・ホテルさんが『山城紅茶のロールケーキ』を、うるまジェラートさんが『山城紅茶ジェラート』を、瑞泉酒造さんが『紅茶リキュール』を作ってくださいました。
自分たちの専門知識を持ち寄り企業同士でタイアップすることが、上質な商品を確実に作る方法だと思いますし、企業にとっても得るところが大きいと思うんです」

 

現在は、沖縄県産アールグレイの販売を目指し、開発を続けている。

 

「アールグレイは紅茶にミカン科の柑橘類・ベルガモットの香りをつけたもの。沖縄版アールグレイを作りたくて、ベルガモットの代わりにシークヮーサーで香りをつけたらどうかな? と。香りのエッセンスをずっと探していたのですが、三年がかりで見つけてやっと手に入りそうなんです」

 

コラボレーションの申し出は基本的に断らないと言う。
「みんなで沖縄を元気にしていこう」という想いが、直人さんの根底にある。

 

山城紅茶

 

山城紅茶の農園に、「お宅の紅茶を卸しているホテルを教えてほしい」という電話が入ることがあると言う。

 

「ホテルって、コーヒーにはこだわっても紅茶にこだわっているところってそんなに多くないと思うんです。宿泊先の紅茶に満足できないという方が多いようで。
ホテル日航アリビラ、 JALシティホテル、サンマリーナホテル、北谷町ビーチタワー、万座ビーチホテル&リゾートなど県内各地のホテルに卸していますが、その際は淹れ方までお伝えしています」

 

紅茶の味わいを基準にホテルを選ぶ。それほど紅茶を愛し、こだわりを持っている人もいる。

 

優れた県産品の中には、県内での評価よりも先に、県外や海外での評価が高まるものがある。
こんなにも身近に、世界水準の紅茶がある。

 

雑味やえぐみのない、紅茶本来の味を試してみてほしい。

 

写真・文 中井 雅代

 

山城紅茶
山城紅茶 Cafe & 直売店 CHA-EN
うるま市石川山城1560-8
098-965-3728
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担当が茶畑にでてる場合もありますので、ご来場の際には事前にご連絡ください。

 

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