2017 1月

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石田英敬・著 岩波書店 ¥800(税別)/OMAR BOOKS            

 

年が明けたばかりのこの時期。今年をどんな一年にしようかと思い巡らす人も多いのでは。そこでご紹介するのは『自分と未来のつくり方』。エンデの『モモ』やプラトンやデカルトに宮沢賢治の言葉を引いて、情報社会を生きるとは?を考えてみようと中高生へ行なった授業を下敷きにまとめられた、岩波ジュニア新書のシリーズの中の一冊です。

 

スマホを手放せない、またはネット環境に常に身を置いている大人にも読んでもらいたい本書。時間、労働、活字、メディア、テクノロジーなどを主題に、「情報」の変遷を様々な切り口で分かりやすく語っている。活字が苦手な人でも比較的読みやすい。

 

著者がこの本の中で提案する「情報のエコロジー」という考え方。自然のエコシステム(生態系)を保護するという意味でエコロジーという言葉が使われるけれども、情報のエコロジー(生態系)というものを考えてみようと投げかける。そして「タブラ・ラサ」(昔の哲学者がいう、すでにあるものを一度消し去ってさらの状態を作ること)という自分の中に時間と空白を持つことも同じくらい大切だと言う。

 

一日のうちに何度スマホを手にするか、パソコンの前でどれくらいの時間を過ごすのか、普段よく見るサイトの傾向はどうなっているか、生活の中でどんな情報に囲まれ、自身はどんな情報の回路を持っているのか、一旦見返してみる。この本ではそれを反射(reflection)と表しているが、それは確かに必要かもしれない。環境がその人を形作るのなら、情報もまたその人の未来を作ることになるのだから。

 

自分にフィットした新しい「情報の生態系」を考えてみる。この本を読みながら、この一年の見取り図を描いてみてはどうでしょう?

 

OMAR BOOKS 川端明美

 


OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:13:30-19:30/土・日のみの週末営業
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp

 

2017 1月

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日本では、1948年以降、全ての国民が予防接種法等によって集団予防接種を強制され、その際の注射器の使いまわしにより、40万人以上(国の推計)の国民がB型肝炎ウィルスに感染させられ、将来の発症の不安や、慢性肝炎・肝硬変・肝がんの治療、差別偏見に苦しんできました。これらの被害者が国に対し、法的責任に基づく損害賠償を求めた裁判が全国B型肝炎訴訟です。
私たち原告団・弁護団は、国に対し、集団予防接種等における注射器等の使い回しによってB型肝炎ウイルスに感染させられた被害者全ての救済を求めてきました。その結果、2011年6月28日、国は、責任を認め謝罪した上で、私たち原告団・弁護団との間で、①給付金の支給、②今後肝炎患者が安心して治療を受けることができる社会を作ること(恒久対策)、③このような被害を発生させた原因を突き止め再発防
止に努めること(真相究明・再発防止)、を約束しました。
私たちは、長年の活動により、国に責任を認めさせた弁護団です。現在、全てのB型肝炎ウイルス感染被害者に給付金を受け取っていただくためのお手伝いをしています。

 

2017年2月4日(土)14時から、
北谷町生涯学習プラザ(ちゃたんニライセンター内)で、B型肝炎訴訟に関する講演会と無料相談会を開催いたします。ぜひ、ご参加ください。
14時から講演会
15時から16時まで無料相談会
お問い合わせは、電話098-917-1088
(月~金曜日、9:00~12:00、13:00~17:30)まで。

 

http://hbvq.sakura.ne.jp/wp/

 

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2017 1月

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沖縄青文字系ファッション団体IMSEED(アムシー)が、主催のファッションイベントを開催。ファッションショーの他に出店ブース(レディース・メンズ古着は全て300円・アクセサリー100円・雑貨等)の商品が当たる抽選会も開催。今回が最後のイベントとなる。前売りチケット販売中

 

開催日:2017年3月5日(日)開場16:00
場所:てんぶす那覇

 

Twitter
https://twitter.com/i_m_seed
Instagram
https://instagram.com/imseed_okinawa/
Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/1408538632521036??ti=ia

 

2017 1月

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誰もが身につける洋服。この側面から、世界のこと地球のことを知り、選択する。
アースデイやんばる2017 プレイベント。

 

 

「The True Cost ファストファッション 真の代償」映画上映
トレンドはエシカル&フェアトレードファッション! 
ファッション産業の今と、向かうべき未来を描き出すドキュメンタリー。
ファッション業界でも、大量生産・大量消費が問題化されている。
誰かの犠牲の上に成り立つファッションに変化が起き始めた。
「映画を周りの人にどんどん広めて、ファッション産業の現状を知ってほしい」
ーサフィア・ミニー(ピープル・ツリー代表)

 

 

オーガニックコットンを栽培している知花優子さんによるシェア会
オーガニックコットンボールの柔らかさ、優しさに触れながらの、楽しいシェア会。

 

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“あるむんじゅくい”プレゼンツ xChange体験会
あなたの洋服と誰かの洋服の物々交換。ハートでつながる思いやりの交換パーティ。

 

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お食事&ドリンク
☆午前の部☆
サンクチュアリボイド 坂田良子シェフによる、ベジランチボックス+ドリンクバーorお酒1杯
☆午後の部☆
チリンの鈴 高橋純也シェフによる、タパス&ピンチョス+ドリンクバーorお酒1杯

 

お酒は、ホットワイン、サングリア、サンクチュアリボイド主宰ホメオパスkimikoによるホメオパシーチンクチャーのカクテル、オーガニックビール等あります。別料金でおかわりできます。

 

 

[日時]
2017年1月29日(日)

 

[場所]
ホリスティックビューティサロン サンクチュアリボイド
名護市大東1-1-7 2F
http://sanctuary-void.jp

 

[料金]
2,500円 (学割2,000円) ※各部定員40名

 

[タイムスケジュール]
☆午前の部
10:00 開場
10:30 映画上映
12:15 シェア会
13:00 ランチ、xChange体験会

 

☆ 午後の部
14:00 開場
14:30 映画上映
16:15 シェア会
17:00 バル、xChange体験

 

18:30 ラストオーダー
19:00 閉店

 

 

[お申込方法]
info.earthdayyanbaru@gmail.com
070-5467-1965(田中えり)
上記メールかお電話にて、お名前、参加人数(うち学生人数)、午前・午後のいずれ、連絡先をお知らせください。

 

fbイベントページ
https://www.facebook.com/events/1184363971671668/

 

The True Costについて
https://www.cinemo.info/movie_detail.html?ck=38

 

2017 1月

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琉球張り子作家の豊永盛人さんを達人(講師)にお迎えして、段ボール、紙、木の枝、新聞紙、空き箱などを使っておめんを作ります。

遊びゴコロたっぷりの達人と楽しく、そして達人ならではの技も教わりながら節分のおめんを作ってみませんか?

午前中は、外遊び!
みんなで体を動かしてゲームをしたり、木登りや火起こしをします。

おめん作りは、午後の達人時間。

教えてくれる達人は↓
**********
●達人 豊永盛人さん(玩具ロードワークス/店長)
http://toy-roadworks.com/
**********

日時  2017年1月29日(日)
集合 9:30   解散 16:30
料金  小学生〜中学生 3,500円
(プログラム費、材料費、保険代)
●持ち物  お弁当、水筒、絵の具

*********
★予約が必要です★
お申し込みは、メール、お電話、
またはホームページ申し込みフォームよりお願いします。
098−958−7767
info@yomitan-ns.org
http://yomitan-ns.org/camp/entries/1028/?post_id=1028
よみたん自然学校
*********

達人教室とは???
自然×遊び×アート 達人教室 
午前中は、外遊び!
午後は、達人時間。
沖縄で活躍する達人に遊び方や作り方を教わりながら、モノ作りができるよ!
達人になるまでのお話や今やっているしごとなどなど、気になることも聞いてみよう!
好き!楽しい!が広がるよ!
週末はよみたん自然学校で遊んで、学ぼう!

●1日の流れ
9:30 受付&集合 自由時間
10:00 自然学校流 遊びの時間
    体を動かして楽しいゲームをしたり、
    木登りや火起こしをするよ!
11:30 お弁当
    お気に入りの場所を見つけよう!
    木の上が人気だよ!
13:00 達人時間〜達人登場!
    その道を極めたプロから教わりながら、
    実際に自分の手&頭&感性をフル回転!
16:00 片付け&終わりの会
16:30 解散

●お申し込み後に事前資料をお送りします。

**********
2016年度 後期 達人教室
①11/19(土)土こねやちむん作り
②12/ 4(日)たき火でぱん作り
③12/18(日)月桃しめ縄と野草でお正月飾り作り
④ 1/15(日)島野菜でおやつ作り
⑤ 1/29(日)節分のおめん作り
⑥ 2/12(日)貝や花を入れてキャンドル作り
⑦ 2/26(日)木を削って食器作り
お申し込み、お問い合わせは、よみたん自然学校まで。
http://yomitan-ns.org/
098−958−7767
info@yomitan-ns.org

2017 1月

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海外からの旅行客に人気のSPICE MOTEL OKINAWAが、地元向けにデイユースを開始! 「まるでアメリカのモーテルにいるような空気感を味わいたい」という県民の声に応えてのサービスです。

 

滞在中は館内すべてのフリーWi-Fiはもちろん、ロビーのミニキッチンやプリンターも利用でき、そしてカフェのコーヒーがなんと無料!(ホットのみ)

 

・県内のカップル友人家族で旅行気分を味わうために
・お仕事の合間の昼寝休憩や時間利用オフィスとして
・夜遅いフライトで帰る旅行者の仮眠スペースとして

 

使い方はさまざま、自由です。

 

 

DAYTIME-USE
check-in15:00 ~ check-out 22:00
rates: 4,000yen+ tax8% /daytime
extend +1,000yen/night

 

宿泊せず日帰りの方もご利用いただけます(最長7時間)
当日のみ、現地または電話にて受付(事前予約はできません)

 

We accept only an order of the day,
on-site or telephone 098 923 1066

 

ブログ http://spicemotel.com/blog/
HP http://spicemotel.com/

 

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2017 1月

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世界的に活躍するソプラノ歌手 エヴァ・メイ氏をお迎えし、総勢200名を超える合唱団とともに壮大なベートーヴェン「第九」をお届けいたします。
指揮:大友直人(おおとも なおと)
管弦楽:琉球交響楽団
ソリスト:ソプラノ/エヴァ・メイ、アルト/兼嶋麗子(かねしま れいこ)、テノール/古橋郷平(こはし ごうへい)、バリトン/仲本博貴(なかもと ひろたか) 
合唱:沖縄国際音楽祭「第九 in OKINAWA」合唱団
第1部:モーツァルト作曲 オペラアリアより 《フィガロの結婚》、《ドンジョバンニ》より
第2部:ベートーヴェン作曲 交響曲第九番 ニ短調 作品125「合唱付」

日時:2017年2月12日(日)、13時開場、14時開演
場所:沖縄コンベンションセンター劇場棟
前売りチケット3,500円、当日チケット4,000円
全席自由 プレイガイド:イープラス、ローソンチケット、RBCチケット
お問い合わせ:098-951-3600(沖縄国際音楽祭実行委員会)

https://www.facebook.com/okinawa.dai9/
http://okinawa-dai9.jp/

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2017 1月

カヌチャ花庭フェスタロゴ

 

ひと足早い沖縄の春をお祝いする、リゾート内を鮮やかな花々で彩るイベント。南国の花「ブーゲンビレア」や、沖縄特有の希少種「リュウキュウアセビ」、大きく赤い「ケラマツツジ」など見どころ満載です。カヌチャリゾートペア宿泊券ほか豪華景品が当たる「ハナナフォトコンテスト」や、花をテーマにしたお料理「ハナナメニュー」、花に包まれたホテルルーム「ハナナルーム」など、見る以外の楽しみ方も盛りだくさん。

 

期間:2017/2/1〜2017/3/31
場所:カヌチャリゾート
〒905-2263
沖縄県名護市字安部156-2
お問い合わせ:カヌチャリゾート(代表)
0980-55-8880

 

https://www.kanucha.jp/event/hanana

 

ハナナフェスタ

 

2017 1月

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「パンフレットにも、大きくいくつものお弁当の写真を載せているので、お弁当屋かと思っている人もいるはずね」

 

そう顔を見合わせてニヤリと笑うのは、設計事務所カメアトリエの亀崎義仁さん・さちえさん夫婦だ。カメアトリエは、お弁当のように、外側よりも中身を大事にした家づくりに取り組んでいる。そして設計事務所としては珍しく、セミオーダーの家「トラストブロック」を提案している。「トラストブロック」とは、「トラスとブロック」、「トラス」と呼ぶ三角形の木造骨組みの屋根と「ブロック」を使うことから付けられた名前だ。

 

「トラストブロック」の家は洋小屋のようで、巨大ツリーがあったらオーナメントにしたいほど素敵なデザインだ。トラスの窓から外に溢れる光は家の温もりを感じさせ、家に帰ってきた幸せを一足早く味わえる。平屋建ての室内を見上げると、あえて三角屋根の骨組みを剥き出しにしているため、部屋が広く感じられる。コンクリートの壁ブロックは規則的なパターンになっており、美しい。子どもたちの成長を測る目盛りにだってなる。屋根に落ちる雨音さえ、心地よいリズムに聴こえる。

 

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一見簡素にも見えるこの長方形の箱には、実はたくさんのこだわりや想いが詰められている。

 

沖縄の住宅屋根の大半はコンクリートであるのに対し、屋根を木造にしたのは、住む人が快適に過ごせるから。そして軽くなることも大きな理由だ。

 

「屋根が木造だと涼しいんですよ。すべてコンクリート造だとどうしても暑いし、一般的な構法だと年月が経つにつれ、重くてたわんでくるんです。その点、木造トラス屋根は細い木を組み合わせて作っているので軽いんです。細い木と言っても、いい木にこだわっていて、奈良県吉野地方のヒノキを使っています。ヒノキは硬くて持久力があるんです。それを金具を使わず木組みする伝統木造トラス工法で、ひとつひとつ奈良の職人さんに作ってもらっているんです。削る角度が難しいのと、木材と会話をして使う部位を決めるので、機械には任せられないんです」

 

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写真提供/カメアトリエ

 

トラス屋根は構造上、橋などと同じように、動かない土台に置かなければならない。そこでカメアトリエが考えたのはブロックを壁面に使うこと。ブロックならば、沖縄の建築材料として馴染み深いし、屋根を帽子のようにのせることができると思ったのだ。

 

「僕たちはブロックを尊敬してるんです(笑)。沖縄の戦後復興に大活躍した建築材料ですし、小さな頃からレゴブロックなどに世話になってきましたからね。ブロックは普通カットされて、下地として使われることが多いんだけれど、僕らは一切加工せず均一に積み、ちゃんとグリット線(方眼のようなマス目)を出します。そうすることで、スケール感覚が身につくと思うんです。家の中に目盛りがあるのと同じで。ブロックの目地が20cm対40cmの1対2なんで、安定感があっていいし。和風の家だったら畳でそういう感覚ができますよね。ブロックにした理由は他にもあって、型枠がいらないから廃材が出にくいんです。コンクリート流し込みの建物って型枠の廃材が多いんです。それで心が痛くなるっていうか」

 

ブロックを使う理由は、安定して動かないからとかマス目が美しいからだけではない。作業時間が短縮でき、その分工事が早く進むので工賃が抑えられるというメリットもある。例えば、コンクリートの流し込みで、乾かす時間も含め4週間くらいかかる作業を、ブロックで行えば3人で2日くらいでできるという。

 

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左/剥き出しの配管。 右上/雨の後の防水ブロックと通常のブロックの違い。 右下/トタン屋根色は豊富。写真以外からも選べる。

 

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こだわりは他にもある。まずは、なるべく骨組みや構造を見せること。配管を隠さずに剥き出しにすることで、メンテナンスがしやすくなるのだ。それから、平屋であること。これにも大きな理由があるとさちえさんは言う。

 

「平屋にして庭を作ることで、外に出る機会が増えたり、隣人とのコミュニケーションが取りやすくなったりすると思うんです。私は自分の母親が、庭のない家の2階に住んでいるのを見てきて、もし平屋に住んでいて、庭いじりや土いじり、家のメンテナンスなどがしやすかったら、もっともっと健康的に暮らせていたんじゃないかなって思うんですよね。それと、今、私たちは3階に住んでいて、小さい子ども3人を連れての階段の上がり下りは時間がかかってそれはそれは大変です。しかも、子どもが車で寝てしまったら、抱っこしつつ、重い買い物袋をいくつも持って上らなければならないし。3階の大変さを毎日痛感しているんです。自分たちが一日も早く、平家に住みたいって気持ちが増しています。そんな体験もあって、平家は健康面にも精神面にも良いなと思っているんです」

 

自由設計のアパートや店舗、個人住宅なども設計しているカメアトリエだけれど、セミオーダーの家を設計しようと思い立ったきっかけは100人へのアンケートだった。

 

「独立したての頃、社会の声を聞こうと思って、アンケートをとったんです。20代から40代の方にお願いしてね。そしたら驚く結果が出て。自由に家を作りたいとは思っているけど、『自由は高いから選ばない』と答えた人が予想以上に多かったんです。8対2くらいの割合で。ちょっとショックを受けてね。自分たちはそれまで、自由を追求してやってきたのに、実はそれは世の中の要望とは距離があるんだなってわかってね。その後から、建売やマンションの良さを考えました。それで、『分かりやすいこと』って大事なんだなって気づいたんです。ただ、分かりやすいものは自由にできない部分も多い。そこは我慢しないといけない。皆さんそこに葛藤があるんですよね。『自由』か『わかりやすさ』の2択ではなく、足して2で割ったような『第3の選択肢』が用意できないかと思ったんです」

 

アンケートを集めるのと同じ頃、土地選びに苦戦しているお客さんが多いことにも気づいた。土地の広さと値段、建てたい家の大きさすべてを考えなければいけないけれど、選択肢が多すぎて、動けなくなっていたのだ。そこでカメアトリエとして何か提案できないかと二人は考え始めた。

 

「土地を探すのって難しいんですよね。住宅購入の際、安く抑えるためには、建築物をどうしようと考えるより、土地の値段を抑えるほうが効果的なんです。不動産の評価って、同じ地域でも、整形であるか不整形であるか、または、まとまっているか細長いかによって異なると思うんです。『不整形』で『細長い』土地はおいしい土地なんです。こういったことを家づくりのセミナーで話し続けてきたら、細長い土地の資料を持って相談に来る方が増えてきたんです(笑)。そのうちのひとつは、8×40mの極端に細長い土地だったんですが、僕たちが太鼓判を押して購入してもらったんです。今設計中なんですが、掛け軸になりそうなほど細長い図面ですよ(笑)」

 

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写真提供/カメアトリエ

 

こういうことを想定し、「トラストブロック」は細長い土地に対応できる、幅5mの長方形の箱型に決めたのだ。幅を5mと規格化することで、トラスを効率的に製作できることに加え、新しいお客様がトラストブロックを土地選びの目安にできるようになったのだ。さらに、亀崎さんはお客さんが家づくりをイメージしやすいようにと住宅シミュレーション紙工作キットを作った。

 

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写真提供/カメアトリエ

 

「これは僕にとっては大発明(笑)。家族みんなで間取りを楽しく考えられるツールとして遊び感覚で作ったんです。でも実際は、自分たちが図面の代わりに使うことが多くなりました。基本設計では100分の1のスケールで考えていくことが多いんだけれど、工作キットは50分の1で立体的に見ることができ、クライアントがわかりやすいと言ってくれるんですよ。打ち合わせの後は、そのまま持ち帰っていただいて、家族団欒のきっかけにしてもらっています。このキットで一番苦労したのはパッケージ(笑)。遊びのつもりだったんだけど、真面目に遊びたいからこだわっちゃった(笑)」

 

物づくりや絵を描くことは小さい頃から好きだったという亀崎さん。鹿児島出身の彼が沖縄に来ることになったのは、進路選択の際のちょっとした遊び心からだ。

 

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写真提供/カメアトリエ

 

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写真提供/カメアトリエ

 

「もともと絵を描くのが好きだったけど、絵では食えないなと。おじさんに、建築事務所やってる人がいて、その人は絵が好きで、建築家って職業は絵が描けるのかと思って。芸術大学の建築学科に行きたいとずっと思っていたんだけれど、親の手前、他の学校も受けたんです。その学校の建築学科は沖縄と福岡にしかなくて、どうせ行かないからという思いで、志望キャンパスを『沖縄』って書いたんです。そしたら、受かってしまって(笑)。で、大本命が落ちて。そこで、どうしようかなあと。浪人という選択かもあるけれど、1度行ってから考えようと思って沖縄に来たんです」

 

思わぬきっかけで沖縄に来た亀崎さんは、建築以外のことでたくさんの刺激を受ける。そしていつの間にか文化や人、芸術に魅了されていた。

 

「沖縄に来たら、いろいろ衝撃受けるよね、まず文化が違う。新しい発見をして、建築以外の演劇とか、美術館でアルバイトしたり、色々させてもらえた。そうやって物づくりする人たちに出会って、面白いなと思ってね。その後、3・4年生はコース選択で福岡の校舎になったの。向こうに行ったら、学ぶことがまた全然違くって。いい設備の中で材料実験とかコンクリートを潰したり、マニアックなことをさせられるわけ。それが僕、耐えきれなくて(笑)。なんか、自分が潰されているような気になっちゃって(笑)。それで半年で辞めちゃったんです。その後はしばらく建設の仕事をやっていたんです。この学校でサチと出会ったんだけど、サチは我慢強いからちゃんと続けていましたよ。でもね、我慢強いくせに卒業して就職したのがタワーレコード。粋だよね(笑)ワールドミュージック担当」

 

2年後2人は沖縄に戻り、その後、数年間はいくつかの建築事務所で仕事を経験する。個人住宅や集合住宅、店舗や保育所などの設計、それから景観デザインなど興味の赴くままに実践から学び続けた。その経験があるからこそカメアトリエは今、特定の人のための「オンリーワンの仕事」だけではなく、多数の人のための「フォーマットの仕事」にも魅力を感じている。

 

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「今は家を買うことに対する選択肢を広げようとして、セミオーダーを提案しています。これからは、自分も含めて、家を欲しいけど、土地を買うのが難しいと感じている人に、もっとハードルを低くしたいと思っています。例えばコーポラティブ方式もいいなと。場所がいいのに、条件が惜しい土地って結構あるので、そういう土地を共同購入して、トラストブロックみたいなセミオーダーの家をまとめて建てる。そうすると安くできるし、街並みがそろうよね。統一美が出る。そうやって土地をデザインできるんじゃないかなって。今は一人のオーナーから依頼があって取り組んでいるけれども、できればそういう企画を出して人を集めたい。そして、住宅の選択肢を増やせればいいなと。願わくば、自分がその家にはいりたい(笑)。僕はそういう『土地を持っている人』と『家を買いたい人』のマッチングをしていかないとと思っています」

 

壮大な目標を掲げる亀崎さんに対し、さちえさんの思いはあくまでも母親目線である。

 

「私たちにも子どもがいて、成長していく中でライフスタイルが変わるということがわかりました。それでも、ひとつの家で住みこなせるっていうことをお客さんにアドバイスしたいんです。例えば、造り付けの家具はできるだけ作らないで、模様替えを楽しんでほしい。家に合わせて生活するのではなく、自分たちの生活スタイルに合わせて間取りを決めたり変化させたり、住む人が家を育てていってほしいんです。そうやっていくうちに、子どもが床を傷つけたり、汚したりすることも含めて、自分たちの家らしくなっていくと思うんです。その繰り返しが家への愛着になっていくんじゃないかなって思うんですよね」

 

カメアトリエのモットーは「使いやすく愛嬌のある建築づくり」。外見のかっこ良さより中身を大事にしたいと話す亀崎さんだが、2人が作る「トラストブロック」の、まるで倉庫のような外観はシンプルで小洒落ていて、充分にかっこいい。

 

写真・文/青木舞子(編集部)

 

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カメアトリエ(cameatelier)
住所 〒902-0075那覇市字国場37番地
tel 098-836-7221
eFax 011-351-1721
e-mail cameatelier@gmail.com
home page http;//www.cameatelier.jimdo.com
main blog http://cameatelier.ti-da.net/

2017 1月

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名護市屋部にある「おかずとおべんとうの店 Makai421」で“雑穀料理を食べる会”を開催します。
昨年に続き「雑穀ワークショップ第2回」の開催は、
気にはなるけど敷居が高いような雑穀の話や講師自らが作る雑穀を使った料理を、
みんなで おいしく 楽しく ユンタクしながらいただきます。

講師である千春さんの目からウロコな話や雑穀づくしの料理は必聴必見必食です!

開催日:2017年2月13日(月)
11:00~13:00
場所:Makai 421(沖縄県名護市屋部421番地)
【内容】雑穀のお話し、会食、ゆんたく(おしゃべり)
【定員】10名
【参加費】 2800円
※キャンセルする場合は必ずご連絡ください。
【講師】旅する雑穀のたねまき人 大城 千春さん

【お申し込み方法】
電話 → 0980-54-4032(12:00~17:00)
Facebook →[Makai 421]のメッセージからお申し込み
https://www.facebook.com/makai421/
※お名前、連絡先をお知らせください。

2017 1月

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ゆいレール安里駅まで徒歩8分という好立地に、建売狭小住宅が完成いたしました。
敷地面積18.5坪の小さな土地に、アイデアと工夫をつめ込んだTeach Plusオリジナルのデザイン住宅です。

小さくたって、広々としたキッチンや並列2台の駐車場など、おさえるべきポイントはしっかりおさえてプランニングしました。
すでにご好評をいただいている、デザイン性と使いやすさを兼ね備えたキッチン&ダイニングカウンターは必見です。

下記の日程で完成見学会を開催いたしますので、この機会にぜひご来場くださいませ。

■開 催 日:2017年1月22日(土)
■時  間:10:00~18:00
※駐車場に限りがありますため、事前の電話予約をお願いしております。
■ご予約・お問合せ先:098-882-1001(株式会社 Teach Plus)
■物件場所:那覇市三原2-20-33の隣(のぼりと看板が目印!)
■物件詳細URL:https://goo.gl/S9vZ3k

2017 1月

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那覇市牧志の水上店舗2Fにあるギャラリー&アートスペース「Colmena(コルメナ)」が主催するテーマ、ジャンル自由の展示会です。
お気に入りの作品や新しい発見がきっと見つかるかもしれません。ぜひお越し下さいませ。

開催日時:1月27日(土)〜31(火)13時〜20時 ※31日は18時まで
場所:Colmena(那覇市牧志3-1-1 むつみ橋通り街水上店舗2F)
WEBサイト:http://colmena8.weebly.com

2017 1月

写真・文 倉富麻紀

 

 

 

1月中旬になって、ようやく冬らしくなってきた沖縄。

 

同時に、Shoka: の庭ではピンクボールの花もポンポンと咲きはじめています。

 

 

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ぬくぬくの布に包まれたいこの時期、Shoka: にウールの布がやってきました。

 

2017年最初の企画展は、濱野太郎さんの布。

 

オーナーの田原が初見でベッドから飛び起きてしまったほどの、色彩とかっこ良さが共存している布。

 

その布たちは手仕事の魅力ももちろん、ファッション的な要素も兼ね備えている。
それはきっと濱野さんのご両親がアパレル関係のお仕事をしていたことと、ご自身が洋服が大好きで、イラストレーターから画家を経て、現在の織りの世界へと転身されたからなのでしょう。

 

(その経歴は、前回のオーナー田原のカレンド沖縄の記事をご覧いただくと詳しく書かれています。こちら

 

 

ゆかちゃんが巻いてくれたのは、経糸にメリノウール・緯糸にカシミアで織られた墨黒ベースの一見シックで男性的かしら?と思うけど、女性が巻くと とろっとした布の表情が知的でかっこいい雰囲気に。

 

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全体的には墨黒ベースに、ブラウン系・グレー・ブルー・グリーン、ボルドー・・

 

などじーっと見つめているとどんどん色が現れては見えなくなっていくような不思議な色の布。

 

 

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光の角度でも違う表情に

 

同じ布なのに全く違うものに見えてくる。

 

 

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濱野さんの素敵な布で作られたテーラージャケットも。

 

由桂ちゃんは羽織ってみてうっとりしています。

 

 

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渋い色も素敵だけれど、明るい色も、

 

海のような色も色々な色の布がShoka:に並んでいるのです。

 

 

 

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あかるいチェック柄のストールは、めぐちゃんの透明感のある肌や、

 

ケラケラと笑って一瞬ふっとやわらかい表情を見せる雰囲気となんだか合っている。

 

色々な色の組み合わせのチェック。
巻き方によって表情や印象を変えて楽しめる。
実はグレーが多い沖縄の冬空、そんなシーズンは色のある布を身にまとうのは楽しい。

 

 

糸のつぶつぶが色を作って、色の中につぶつぶの色が浮かんで・・・
見つめれば見つめるほど、色の中に連れてかれては全体を眺めて・・・

 

 

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私は、荷物が届いたときから目をつけていたこのパープル系のものを迷わず選んだ。

 

 

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経・緯糸に繊維が細く柔らかな上質なメリノウールを使っているので滑らかでやさしい肌触り。

 

とてもやわらかいので、大判ストールでもくしゅっと巻けて扱いやすい。
布を見つめて触ってうっとり・・・

 

 

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この色のグラデーションともいいえない、紋様がまた引きつける。

 

途中途中にあるさまざまなモチーフも、まるで暗号のようでリズミカルでたのしい。
ほんのりグレーに光る場所もあれば、夕日が沈む前の茜色や紫色に染まった沖縄の海のようにも見える。

 

色の組み合わせで景色になっている。

 

濱野さんの布をみていると、
そうだ!絵画を見ている気分になってくるのだ。

 

 

織り目や糸の走りをじっと見つめているとどんどんと引き込まれていく。
それから、遠くから見たり近づいたり。眺める場所や時間でも変化していくふしぎなぬの。
朝のオープン前の時と、午後の光のなかでも印象が変わってくる。

 

それから、一番は巻いた時。
人が身につけたときに一番いい表情になるのだ
身につける人の表情と雰囲気を1枚でぐっとレベルアップさせるふしぎな布なのです。

 

 

そんな濱野太郎さんの布展がShoka: で始まっています。
ぜひぜひ、触れにきてくださいませ。実物がいいのです

 

 

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そうそう、こちらは濱野さんが実際に2年ほど愛用しているストール。

 

自分で手洗いしているので風合いもどんどん良くなっていて、さらに柔らかくなっているのですよ。
(実際私たちスタッフは、この風合いがいいね。と話しているのです)

 

 

お手入れも方法も、お伝えできますので(とてもシンプル)、
たくさん使ってふかふかにしていきたい一枚と巡り会えるのはとても幸せ。

 

もちろん見るだけ巻くだけでもとてもいい刺激になると思います。
織りの勉強をされている学生さんも、布好きな方もどなたでもどうぞこの機会に触れにいらしてくださいね。

 

 

まき

 

 

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「濱野太郎の布展」
2017年1月13日(金)~22日(日) 会期中無休

 

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濱野太郎氏はイラストレータ、画家を経て織物の作家となった。
縦糸と横糸が機織りで出会って布はできてゆくのだけれど、彼の織り方は創造性に満ちていて、意図を超えたインスピレーションの連続の中で、色が出会ってゆくような、そんな織り方をしているのです。ウールと色と糸が出会って一枚の絵が織りあがってゆくような彼独特の布たち。
この世界にたった一枚の布を手にする喜びを、私たちも彼と一緒に味わえたらと思います。

 

 

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暮らしを楽しむものとこと
Shoka:

 

http://shoka-wind.com/

 

沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791(火曜定休)
営業時間 11:00~18:00