CALEND-OKINAWA(カレンド沖縄)

ROMACE(ロマチェ)


 
EL NATURALISTAの「NASCA」。
メーカーシンボルのカエルをペルーの地上絵風にアレンジしたパターンが
靴底に刻まれている。
オーナーの多和田さん、足をパッと上げて見せ
 
「私も履いてるんですけど、良いでしょう?面白くて。
見えないおしゃれっていうか。
履いてるとわくわくするんですよね。」
 
このNASCAシリーズは
「PRO-PERU(スペインの非営利団体、国際発展協力機構のひとつ)」と協力し、
アンデス山脈の恵まれない国々の人々への経済的・社会的・文化的発展をサポートするため、
1足あたりの売り上げにつき1ユーロを寄付している。
 
他にも、売り上げの一部を復興支援や自然環境保護の活動に寄付している商品を多く扱っているが、
「寄付してます!!」
と、全面的にアピールした商品は無い。
 
「嫌らしくない程度に取り入れている感じが好きなんです。
全面的には出さないけれど『秘められた熱さ』みたいなものがあって。
ブレスレットもそうですけど、指輪にもほら、小っっっちゃいんですけど、
『I love the earth』って刻んであって。
『え?なんね?見えないよ、傷なの?』くらいの(笑)」
 
 
 
目を凝らしてやっと気付く程度に主張されたメッセージ。
「sipilica(シュピリカ)」のアクセサリーには
平和を象徴する鳥やスマイルマークが刻まれている
 

 

ROMACEは、車が入って行くのはかなり難しいスージ(筋道)に
ひそやかにたたずんでいる。
車通りからは隔絶された場所にあるが
 
「通りがかりとか、たまたま来たっていうお客様が結構いらして。
不思議ですよね。」
 
常連さんばかりでなく、新しいお客さんを惹き付けるパワーは
商品同様に多和田さんに秘められた「熱さ」から来るのかもしれない。

 

 

入り口を入って正面が服やアクセサリーの販売スペースなのだが、
右側の日差しが明るく差し込む、真っ白なスペースへと、
つい吸い込まれるように足が向いてしまう。
 
店を一から手作りする事を決めた時、
内装担当者に自分のイメージを伝えてみたが抽象的すぎて伝わらず、
写真や絵などで「コレ」というイメージを具体的に提示してほしいと言われた。
そこで大型書店に籠って写真集などをあさり、
「これだ!」
と出会ったのが
木工作家、井藤昌志さんが作った家具だった。
廃校になった小学校の廃材などを使って作られた井藤さんの作品を見て、
 
「店を『小さい古い教会』にしたいっていうイメージが出来上がったんです。」
 
その言葉を聞いて思わずはたと膝を打った。
ROMACEの、その白いスペースから受けるイメージはまさに教会そのもので、
祈りと赦しに満ちた静謐な空間だったからだ。

 

その時出逢った本は購入し、今も大事に持っている


 

「教会だからソファーも敢えて置かずに、椅子も木のままで。
だから絵も飾ってないんです。絵のかわりに雑貨を置いている感じで。」
 
今は販売が忙しくてお休みをしているが、
以前はこのスペースがカフェになっていて、お茶やお菓子も出していた。
それほど広くなく、インテリアも殆ど置かれていないシンプルなスペースだが、
暖かな日の光が優しく差し込み、親密な温もりに満ちていて、つい長居してしまいそうになる。

 

味わい深い床には、やはり廃材を多く利用している


 

自分で帽子を作り販売していた多和田さん、
最初は帽子メインの店をやろうと思っていたという。

 

多和田さんのブランド「NAMHKA」の帽子


 

様々な色がランダムに組み合わされた色鮮やかな帽子。
 
「色と色を繋ぎ合わせる事でエネルギーを感じるので
それを頭という大切なところにかぶせることで、
『その人を包む』=『護る』という意味合いを込めています。」
 

 
砂絵曼荼羅を見て強烈なインパクトを受け、帽子を作り始めた多和田さん。
作っている間は「無」になり、時間が経つのも忘れるという。
 
「鶴の恩返しみたいな感じ(笑)
見ないで、誰も!みたいな感じでこもって、
定休日が終わってるのも忘れて作り続けたり(笑)」
 
作っている間想っていることはただ一つ、
 
「帽子を受け取るヒトが笑顔でいること」。

 

 

帽子屋をやる予定が、気付いたら洋服屋になっていた。
 
「『女性の心と身体を護る、包み込んで温める』というコンセプトで帽子を作っていたら、
同じようなコンセプトのお洋服が集まって来ちゃって(笑)
想いが込もっているお洋服、手作りか天然素材を用いているものが殆どです。
大量生産のお洋服とは真逆の、
作り手を感じさせる素材や染めを使った、きちんとやってるブランドです。」

 


 
evam eva は、紡績工場が立ち上げたブランド。
(関連記事:evam eva展示販売会のお知らせ
素材だけでなく染めにもこだわり、
生姜やごぼう、ジュニパーなど、色々な原料で染めを楽しんでいる。
手に触れるとオーガニックコットンや100%ウールの滑らかな肌触りが魅了する。
 
「これだけ良質のものを使っている割にはお手頃なんです。
お客様も『同じような素材を使った他のブランドはもっと高いのにね』っておっしゃいます。」
 
 
 
良いのは素材だけではない。
 
「一見シンプルなんですけど、どれもデザインが一癖あるんです。
日本製でつくりもしっかりしているので、ヨーロッパでも好評で。」
 
「良いもの」「ずっと着ていけるもの」を求める
大人の女性が足しげく通う。
 
「親子でいらっしゃる方も。
20〜30代の娘さんと60代のお母様。
親子で着られる服ですから。」 

 

 
いつの間にか洋服も雑貨も扱うようになったROMACE。
それまで人生のビジョンについて考えた事がなかったという多和田さんだが、
開店してからは目標ができたという。
 
「自分一人で何かをやろうとすると難しいけれど、
『助けてください、お願いします』と言う勇気さえあればなんでもできる、自分がそうだったから。
だから、『何かやったら良ーさー』じゃなくて、『一緒にやってみよう』って。
『大丈夫よ、だって、みんなすごいもん!』って思うから、
色々な人たちが認め合って、それぞれがやりたいことが実現できれば良いなって思います。」
 
ここはやはり教会なのだ。
 
多和田さん、牧師さんみたい!
そう言うと、
 
「ほんと?!じゃあ・・・何かそういうの着ようかな(笑)」
 
飾らないけれど強い、
フレキシブルだけれど芯のある、
やはり「熱さ」を秘めた人だ。
 

写真・文 中井雅代

 
 

ROMACE(ロマチェ)
那覇市壺屋1-30-16
098 864 1813
open 13:00〜19:00
close 火・水曜日(定休日)
・毎月一度cuuma(関連記事:「ベーグル色々 cuuma」)の天然酵母パン&オーガニックな焼き菓子の出張販売あり。
・ブログ:http://romace.ti-da.net/



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