まんまるカフェ天然ラード使用の無添加ちんすこう、自家製酵母のパンがおいしい循環型カフェ


 
国産小麦と天然酵母で手づくりしたパンはむっちりとした歯応えが魅力。
厚切りにしたそのパンに自家製アイスをのせ、
濃厚なはちみつと自社農園で穫れたパインで作ったパインソースをかける。
贅沢な甘みのハニートースト。
アイスに入っている手づくりのちんすこうのクラッシュが、
まるでチョコチップのような歯触りで楽しい。
 
セットのドリンク、一番人気はカプチーノ。
大きなカップになみなみとたっぷり注がれているが、
口当たりはやわらかく、のどごしはまろやか。
ぐいぐいと飲みすすめてしまう。
 

 
パンやアイス、ちんすこうと同様にコーヒーにもこだわりが。
店内奥に堂々と鎮座しているのは
世界で最初に珈琲焙煎機を開発したドイツの名門「プロバット社」の焙煎機。
 
「ドイツから直接輸入しました。
豆が均一に焙煎されるドラムロースターで焙煎し、
新鮮さにもこだわって、焙煎後一週間以内に販売しています。」
 

 
知念の海を望む高台にあり、二階からはこの眺望。
 

 
「『シングルオリジン』といって、単一農園の豆を用いています。
味がシンプルでわかりやすいのが特徴で、
飲みやすさを追求して淹れています。
濃いめが好きな方にはエスプレッソがお勧めですね。」
 

那覇市長賞・奨励賞を受賞した「まんまるちんすこう」が3種類味わえるセット
 

左から、アーモンドプードルとバターが入った「まんまるリッチちんすこう」、ロングセラーの人気商品「粟国島の塩味」、新発売の「紅いも味」
 
– – -品質に責任をとれる店をやりたくて
 
以前は国際通りで洋服や雑貨の店をやっていて、
アジアに仕入れに行っていたのですが、
当時、中国茶が好きで通販もしていたんです。
お客様から
「何かお茶請けはないの?」
と言われたのがきっかけで、ちんすこうを作ってみようと。
 
沖縄に住んでいるのにアジアばっかり行っていたので、
沖縄と繋がる仕事をしたかったという気持ちもあります。
沖縄らしいお菓子を作りたいって。
それでちんすこうが良いかな、と。
 


「中の空洞は自然にできるんです。膨張剤も入れていないので、膨らみ方も空洞の大きさも一つ一つ違います」
 
お菓子作りの経験がなく、最初は委託して作ってもらっていたのですが、
自分たちが納得できるものができなくて。
委託しているとどうしても材料からこだわることができない。
ラードにも添加物が入っちゃってるし、小麦も国産のものを使いたかったんです。
それで、「自分たちで作った方が早いね」って。
添加物の入っていないものが作りたかったから。
 
洋服屋を閉めたのもその辺の事情が関係していたんです。
自分たちだけでは作りきれないから、「だったらやめよう」って。
品質にしっかりと責任をとれないというのは違うな、と。
 

天然酵母パンは店内で手づくりし、溶岩窯で焼く。
 

 

食パンだけでなくベーグルも。
 
– – -まるいと柔らかいちんすこうに
 
色々なかたちで作ってみて、一番おいしいのが丸型だったんです。
 
最初は型がなかったので、丸、四角、三角など色々作ってみたのですが、
食感がいちばん柔らかかったのがまるいちんすこうだったんです。
丸いと火の通りが一番遅いので、柔らかく仕上がるんですね。
ちんすこうはかたいというイメージがあるかもしれませんが、
柔らかさを追求し、今もスタッフが一つ一つ手でまるめて作っています。
ちんすこうは本来丸形だったということは、後から知りました。
 

 

 


バレンタインにはスペシャルボックスを販売予定 
 
また、ラードにもすごくこだわって、
天然の豚のラードを使っているんです。
一般的なラードは調整ラードと呼ばれ、
豚の脂だけでなく牛脂・魚脂・植物油など色々入っているのですが、
当店のちんすこうは100%県産の豚の脂を特注して使っています。
 
– – -にわとりを飼い、畑も。循環型カフェを目指して。
 
循環型経営を目指していて、
カフェの外ではにわとりを飼っているんです。
カフェで出たあまりのパンをパン屑にしてあげたり、野菜の残りをあげたり。
そのにわとりが卵を産んで、その卵がまたガトーショコラになって…という循環。
 
一昨年の冬からは、東村で7000坪の畑も始めました。
いつかはコーヒー農園をやりたいんです。
自分たちで育て、焙煎し、販売する所までやるのが夢。
 
とは言ってもコーヒーは育つまで時間がかりますし、
もともと果樹も植えてあったので、今はパイナップルやシークヮーサー、たんかんなども育て、商品に用いています。
 

 
これからは畑にもっと力を入れていきたいんです。
畑で穫れた果物を使ってオリジナル商品を作りたくて。
 
現在チーズケーキを試作中。
台の部分がちんすこうで、
タンカンなどの果汁を入れたフルーティーなチーズケーキにしたいなって。
ちんすこうと沖縄の果物、という風に
いろいろ組みあわせて商品開発していきたい。
それが今の目標です。
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 
商品のすべてに妥協がない。

ちんすこうから始めた二人だが、
カフェを出すとなるとパンにもコーヒーにもゼロからこだわる。
 
そして、常に先を見ている。
 
「これが新発売の紅いもちんすこうです。自信作なんですよ」
 
と出してくれたちんすこうは、
まるで紅いもそのものを食べているかのような味わいと歯触り。
こんなことがちんすこうで実現できるなんてと驚く。
 
新作に取り組む姿勢も前向きで、
夕美絵さんの口からは次から次へとアイディアがあふれだす。
 
「これをつかってこういうものを作ってみたらどうなるんだろう?
っていう実験的な感覚もあって、それが楽しいんです。
商品開発が好きなのかもしれません。」
 
沖縄と繋がる仕事をしたかったという二人は今や、
しっかりとその地に根をおろし、
県産品を用いてさまざまな商品を生み出し続けている。
 
次はどんな可能性を見せてくれるのか?
循環型カフェから目が離せない。
 

写真・文 中井 雅代

 

まんまるカフェ
南城市字知念安座真1106-1
098-948-4050
open 10:30〜日没まで
close なし(不定休)
駐車場:あり
ブログ:http://manmaruplus.ti-da.net
通販:http://www.rakuten.co.jp/plus