Pino Vino(ピーノヴィーノ)手打ちパスタとパイ生地ピザ、全てがオリジナルのイタリアンレストラン


牛肉とキノコのボローニャ風手打ちパスタ

 

もっちりした歯触り、しっかりしたコシ、口に入れるとつるつると入っていく滑らかな食感。これ以上でもこれ以下でもないというドンピシャのアルデンテにゆであがった手打ちパスタに、濃厚なソースがしっかり絡み、お手頃なランチで食べられるメニューとは思えないほど、肉厚な牛肉がふんだんに盛られている。男性でもきっと満足できるヴォリュームと、繊細なボローニャ風ソースが贅沢な一皿。

 


ホタテと明太子のクリーム手打ちパスタ

 

ホタテから出るダシと明太子の凝縮されたうまみが、生クリームでやわらかくのばされて優しい味わいに。こってりしつこくなりがちな組み合わせなのに、「もっと食べたい!」と思わせるほど爽やかな味わい。

 

手打ちの麺だけでなく、食べごたえのある個性豊かなソースも魅力。「私が20年かけて作り上げたソースを後継ぎの息子が改良して。どんどん美味しくなっていますよ。」

 


4種のチーズの

野菜のスープ

 

オーナーの國場さんは、イタリアンのチェーン店で12年間店長を務めていた。「飲食関係の仕事に就きたいとずっと思っていました。勤めていた会社で食品事業部ができてイタリアンのお店を出すことになり、その立ち上げを任されました。」

 

それまで料理を習ったことはまったくなかったが、「元々好きでしたね。母の体調が悪い時は自分で作ったりしていました。」

 

店長に抜擢されたイタリアンレストランで、國場さんの天性の才能は開花した。全国に店舗を持つチェーン店なので、元々店のレシピはあったが、出張の時に東京でレストランを巡ったり、料理本を読んだりして、自分が食べたいと思える味を追求した。

 

「その店では乾麺しか使ってなかったんですが、手打ちパスタを出してみたくて。料理家の本を参考に、生地を寝かす時間や粉の種類など思考錯誤して作りました。」

 

驚くのはその間、國場さんが誰にも師事したことがないという点だ。イタリアに修業に行ったり、他の店舗で働いた経験があるわけでもない。

 

「一から自分でやってみましたね。あとはスタッフの意見をきいて。完成までに7年かかりました。」

 

そうしてできあがった手打ちパスタはもちろん大好評だったが、チェーン店で出し続けるのは難しく、メニューとして出ていたのは一時期だけだったという。

 


ショーケースに並べられた50食限定の手打ちパスタ。注文が相次ぎ、みるみるうちに減っていく。

 

店長を務めながら温めていた「いつか自分の店を持ちたい」という夢を、10年前に実現させた。料理に限らず何をやっても器用な國場さん、店内も一から手づくりし、パイン材(松の木)を使った店づくりにこだわった。

 

「温もりがある店にしたかったので、床もカウンターもテーブルも全て松の木にしました。図面を自分で起こして、昼はチェーン店の店長、夜はこっちの店づくり。開放感を出すために壁は白の漆喰、これも全部自分たちで塗って。3ヶ月ほどかかりましたが、2ヶ月目くらいからはもう嫌になっちゃって(笑)『いつになったらできるんだろう?』って。」

 


「居心地の良い空間を目指しているので「なんか落ち着く」「つい長居しちゃう」というお客さんの言葉がとても嬉しいです。」

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明るいテラス席も人気。壁のレリーフも國場さんお手製。オールマイティーなんですねと言うと「そうみたいですね(笑)」

 


モッツァレラチーズとバジルのアルゲリータピッツァ

 

常連さんの多くが注文するのがピザ。普通のピザと明らかに違うのはその生地。食べた瞬間、思わず目が丸くなってしまうサクサクとしたパイのような歯触り。食感が軽いのでスナックのようにどんどんつまめてしまう。濃厚なチーズやバジルの風味と絶妙にマッチする、新感覚のピザだ。

 

「オープン当初はピザで勝負しようと思っていました。うちだけのオリジナルを作りたくて。パイのようなサクサク感を保ちながら、ぽろぽろと生地が落ちてしまわないようにするにはどうしたら良いかなど、多くの課題を乗り越え、当店だけのピザができあがりました。」

 

それまで誰も食べたことのない新しいピザは当初から好評を博し、北部からも足を運ぶお客さんが後を絶たなかった。

 


食後のケーキも「しっとりして美味しい」と人気。

1ホールでも販売している

 

 

お父さんの背中を見て育った息子さんは、高校時代には「ピーノヴィーノを継ぐ」という意思を固めていた。今は厨房の仕事は基本的に息子さんに任せ、國場さんは奥さんとともにホールを担当している。

 

「他にもスタッフがいますが、満席の状態でも3人で回せるんですよ。家族ですからね、目と目で通じ合うんです。ヘルプが必要なときとかもね。」

 

器用な國場さんの血を受け継いだのか、息子さんの料理の腕の上達も早かったという。

 

「ソースはどんどん美味しくなってますよ。作るスピードも速いし、新しいメニューの考案にも余念がない。勉強も色々しているようですね。」

 

笑顔が可愛らしい奥様、家業をしっかり受け継いでくれた息子さん、実の父母のように慕ってくれるお嫁さんに囲まれ、國場さんの笑顔は幸せに満ちている。「幸せにまっすぐたどりついた感じです。」國場家のハッピーオーラが、店の雰囲気にも反映されている。「居心地の良い空間づくりのために、店のつくり、お手洗いなど衛生面にも気をつけて、笑顔で接客するように心がけています。」ランチの忙しい時間帯を過ぎ、店内が落ち着いて来ると、お客さん達もゆったり寛いで、ドリンクのグラスが空になってもなかなか腰を上げようとしない。家庭の温もりを肌で感じ、ついゆっくりしてしまうのだろう。

 

当初から手づくりにこだわってきたピーノヴィーノでは、地産地消のメニューづくりに力をいれているという。「糸満の道の駅などで地元の野菜を買っています。今後、野菜をふんだんに使ったパスタも出したくて。」野菜のパスタ、幅広い年齢層の方が喜びそうだ。「若いお客様はもちろん嬉しいですが、年配の方にも是非ご来店頂きたいですね。パスタやピザだけでなく、魚料理もおいしいんですよ。」

 

4月24日でピーノヴィーノは11周年を迎えた。「良い嫁さんも来てくれたし、そろそろ引退して陶芸とか油絵とかやりたいな、なんて。まあ、それは半分冗談だけどね(笑)。実際はお店に出ないと気になっちゃって何も手につかないと思うし。」穏やかで物腰の柔らかい國場さんだが、常にホールに気を配り、細やかで丁寧な接客が印象的だ。きっと、オーナーの姿が見えなくなったらお客さんも寂しいですよ。

 

「そう言われちゃうとね、やっぱり嬉しいな。」

 

これが本場のイタリアンの味なのかどうか、イタリアに行ったことのない私はわからない。でも、それで良いじゃない?と思わせる、説得力のある味。

 

ピザで得た人気に甘んじることなく、「10年続けるために」と開発した手打ちパスタ。これから先は息子さんという新たなエンジンを得て、ピーノヴィーノはさらに「オリジナル」を追求し続ける。

 


今回オーナーのご好意により、「カレンド沖縄を見た」の一言で、お食事を召し上がったお客様にケーキ1ピースをサービスして頂けることになりました。期限は今の所ありません。この機会に是非、ピーノヴィーノのイタリアンに出逢ってください。

 


Pino Vino(ピーノヴィーノ)
那覇市高良3-3-17
098-859-0415
open 11:30~15:30/18:00~23:00
close 月
blog:http://ameblo.jp/pino-vino