U.F.B作る楽しさも伝えたい。心を元気にするアイシングクッキー。

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店の前には、オープン2時間前から並ぶ人の姿も。

 

お目当ては、moeさんが作るアイシングクッキー。
卵白と粉砂糖を合わせたクリームで、クッキーにデコレーションを施した愛らしいお菓子だ。

 

「見た目が華やかなので、非日常感があると思います。プレゼントにも最適。
贈る予定がなくても、クッキーを見ながら『これはあの人にあげよう!』と、贈る相手を思いつかれる方が多いみたいなんです」

 

確かに、何十種類と並ぶキュートなクッキーを見ていると、知らず知らず大事な人たちのことを思い浮かべている。

 

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ハッピーオーラ全開のカラフルな色合いに、目を見張るほど緻密なデコレーション。moeさんが色や図柄を決めるのは、クッキーが焼きあがってからだと言う。

 

「最初に決めるのは型と大きさ。バレンタインの時期だとハート型という風に、クッキーの形をまず決めます。イメージにピッタリの抜き型がない場合は、自分で作ることも。
そして、焼き上がったクッキーを見てから色や柄を決めます」

 

図柄のアイディアは、日常の様々な場面に散らばっている。

 

「洋服や靴、アクセサリーなど、ファッション関係のものから着想することも多いですね」

 

手鏡やリボン、ワンピースにバレエシューズ…。身近なアイテムがアイシングクッキーの姿になると、こんなにも魅力が増す。

 

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「自分でも作ってみたい」という要望に応えて、moeさんは教室も開いている。

 

「アイシングクッキーって味もおいしいのですが、何より作っててすごーく楽しいんですよ。完成した瞬間、『わ〜、可愛い〜!』って自分で嬉しくなっちゃう(笑)。その気持ちをみなさんにも味わって頂きたくて」

 

一度作ると、その楽しさに皆とりこになると言う。

 

「うちの教室では、シュガーの調合から生徒さんにおまかせしているんです。例えばピンクと一口に言っても、おもちゃっぽいピンクもあればローズ系の大人っぽいピンクもあります。そういう細かなニュアンスも、絵の具のように自由に調整できるので、みなさんお好みの色を作ってデコレーションなさっています。

 

また、同じ材料でも作る人によってまったく違う作品に仕上がるのが面白いですね。色の組み合わせ方や模様など、生徒さんの作品から教えてもらうことも沢山あります」

 

1月にオープンし、わずか1ヶ月足らずで人気店となった U.F.B だが、moeさんとアイシングクッキーとの出逢いは高校時代にまでさかのぼる。

 

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「幼いころからお菓子作りを楽しんでいて、高校時代には本を見ながらアイシングクッキーを作っていました。
シュガーデコレーションをちゃんと習ったのは20代に入ってから。当時はそれほどアイシングクッキーの人気は高くありませんでしたが、それでも作っていてすごく楽しかったですね」

 

その後、東京でパン教室に通い始めたmoeさんの腕はやがて、講師を務めるまでに上達。パン職人として働いた後、自宅でパン教室を始めた。
しかし、moeさんの興味はパン作りに留まらなかった。

 

「実はケーキにもハマっちゃって(笑)
植本愉利子先生という素晴らしい方からケーキ作りを学びました」

 

パティシエとして活躍しているプロばかりが通う教室で、moeさんは研鑽を積み、技術を磨いた。

 

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2011年に沖縄に移住したmoeさんに、大きな転機が訪れた。

 

「移住前から憧れていた『きとね市』に出店させていただくことになったんです。
色々と考えて、パンではなくクッキーの店を出すことにしました。当時の沖縄にはアイシングクッキーを専門的に扱う店がほとんどなかったからです。東京ではいたるところにあってすでに大人気だったので、沖縄の方にもその素晴らしさをお伝えできたらと考えました」

 

実際に作ってみると、沖縄でアイシングクッキーを扱う店が少ない理由が分かったと言う。

 

「沖縄は気温も湿度も高いので、シュガーを乾燥させるのに時間がかかります。本土で作るよりも難しいことに気づきました」

 

イベント当日、moeさんが苦労しながら作りあげたクッキーは予想を超える人気ぶりで、あっと言う間に売りきれた。「もっと買いたい」「作り方を教えて欲しい」という声も多く寄せられた。

 

「この日をきっかけに、沖縄でも自宅での教室を始めました。
店舗が完成したので、今後は店の中で教室を行う予定です」

 

店舗で商品を販売する「オープンアトリエ」は、月2〜4回ほど実施している。

 

 

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料理上手な母親直伝のレシピで作った「レモンのベイクドチーズケーキ」。moeさんが中学時代から作り続けているという。さっぱりとした爽やかなレモンの風味と、濃厚なチーズのバランスが絶妙な、コクのある一品。

 

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「アイシングクッキーは非日常だから、日常も味わっていただきたくてパンも並べています」

 

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「今もパンが大好き!」と話すmoeさん。
店内には、パンやスコーン、チーズケーキなど、アイシングクッキー以外の商品も多数並ぶ。

 

「今後はケーキにももっと力を入れようと思っています。
来てくださった方に『素敵』と思っていただけるものが一つでもある店にしたくて。
お店って、その全てが好きでなくても、例えば『あの店のあれがおいしい』というものが一つあれば、喜んでいただけると思うんです」

 

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オープンアトリエの日に開店前から並んでくれた人々のことを思い返して、moeさんは目を細める。

 

「2011年に移住して来たときは知り合いも友だちもゼロ。
それなのに、今は素敵な友人にも恵まれ、沢山のお客様にも足を運んでいただけて…。感動しちゃいます」

 

沖縄に来て本当によかったと、大きく頷きながら話してくれた。

 

病気を患っている親しい人に、moeさんが作るクッキーを贈りたいという声も多いと言う。

 

「そういう時に贈りたいと思っていただけるのはすごく嬉しいですね。元気の材料になれるようなクッキーを作り、少しでもお手伝いができたらなぁ、と考えています」

 

 

U.F.B が多くの人に愛されるのは、確かな技術によって生み出される質の高い菓子やパンだけが理由ではないだろう。

 

取材当日、moeさんはビッグサプライズを用意してくれていた。

 

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ベイクドチーズケーキの上に CALEND OKINAWA のロゴ入りアイシングクッキーを添え、二つも手渡してくれたのだ。
オープンアトリエ用のクッキーを何百枚と焼かなければならず、多忙を極めていたはずなのに…。

 

多くの人の「元気の材料」となっているのは、きっとmoeさん自身。
愛にあふれるmoeさんが作りだすクッキーは、これからも沢山の人を笑顔にするのだろう。

 

写真・文 中井 雅代

 

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嘉手納町水釜562-25-1F
open 11:00〜17:00
(不定期オープン。オープン日の詳細はブログにてご確認ください。また、商品がなくなった場合、早めにcloseすることがあります。)
ブログ http://ufb.ti-da.net