vivo Ringo(ビボリンゴ)無添加の「食べる」スープ。県産・国産の厳選素材を煮込んで。

vivoRingo

 

運ばれてきたうつわの大きさに、思わず息を飲んだ。
沖縄そばが入っていてもおかしくないほどの大きさ、そこになみなみと注がれたスープ。
鼻を近づけるとほのかなカレーの香りがする「濃厚かぼちゃのカレースープ」は、旬の野菜を使って作る日替わりスープのひとつだ。

 

口に含むと、十種類以上のスパイスが入り混じった深みのある味わいと、南風原産カボチャの濃厚でまろやかなコクを感じる。
また、微かに残ったカボチャの歯触りも良い。

 

カレースープと言えど辛さは全くない。
「小さなお子様でもお召し上がりいただけます」
というオーナー・比嘉美津子さんの言葉も納得の、素材の魅力を生かした味わいだ。

 

スプーンの先に何かが当たる感触がある。
すくいあげると、出てきたのはスプーンから落ちんばかりの大きなじゃがいも!
他にも、ジュワっと水分がしたたるほど煮込まれた大根や、さわやかな酸味のトマト、スープがしっかりしみこんだ豆腐ハンバーグまで、スープの中に次々と発見。
宝物を発掘するようなワクワク感に、つい顔がほころぶ。

 

具材がひそんでいた周辺は、それぞれの野菜の影響を受けてスープの味わいも微かに変化している。じゃがいもの近くではよりまろやかに、トマトの周りは酸味が混じってすっきりと。
一杯で何杯分も楽しめる、まさにメインディッシュと呼ぶにふさわしいスープだ。

 

vivo Ringo

 

スープがメインだからといって、プレートが脇役なわけではない。
パン、ディップ、黒米のおにぎり、煮物、サラダ、エビの天ぷら、漬け物と、バラエティー豊かな付け合わせが日替わりで楽しめる。

 

vivo Ringo
優しい甘みのタレがかかった豆乳豆腐は、もちっとした強めの弾力が魅力 

 

vivo Ringo
すっきりとした甘さがおいしいドラゴンフルーツのゼリーと、ほのかな苦みがアクセントのピンクグレープフルーツのシフォンケーキ。

 

vivo Ringo

 

「vivo Ringo」は、デザートとキッシュを作る美津子さん、スープやご飯を担当する姉の恵美子さんとスタッフ4名で切り盛りする、スープをメインディッシュとしているカフェだ。

 

「普通に考えると、スープがメインって物足りないのでは? と思いますよね。
当店では具だくさんの『食べるスープ』を提案しています。
素材にもこだわり、県産・国産の野菜を厳選、夏はナーベーラー(へちま)、ナス、オクラなど。冬はほうれん草、かぼちゃ、にんじん、じゃがいもといった旬の野菜を使っています。

 

ダシは、県産の鶏肉と豚肉を長時間煮込んでとっています。

 

ポタージュスープもお出ししているのですが、小麦粉やバターは使わず、じゃがいもでとろみをつけます。そうすると食後も胃もたれしないので、食欲のない方やお子さまにもお勧めです」

 

ここまでこだわって作っているのは、大切な家族をもてなすようにお客様をもてなしたいという想いから。

 

「そもそもスープをメインにしようと思ったのは、ある時食べた姉の手づくりスープがきっかけでした」

 

vivo Ringo

 

「姉のスープを初めて食べたのは10年ほど前。
当時、母が病を患っていて。看病を終えて家に戻ったときに、姉が出してくれたのがカボチャのカレースープだったんです。
それがあまりにおいしかったのでびっくりして。
作り方を聞くと『大きな鍋にカボチャを丸ごといれて煮込んだのよ』と。
他にもチーズ、鶏肉、コーンなど沢山の具が入れられていて食べごたえがあるし、なんといってもおいしかった。
こんなに素晴らしいスープ、私だけが飲むのはもったいないと思ったんです。もっと多くの人に味わっていただきたいなぁと」

 

それからしばらくの間、美津子さんは東京で就いていたアパレルの仕事を続けていたが、2010年に仕事を辞めて沖縄に戻った。

 

「沖縄でカフェを開きたいというのが長年の夢でしたから。
また、そのときには姉のスープをメインメニューにしようと決めていました」

 

2011年、美津子さんは姉、姪とともに念願だったカフェをオープンさせた。

 

 

vivo Ringo

 

vivo Ringo

 

美津子さんが作るキッシュが食べられるプレートは、1日限定6皿。
サクサクとした歯応えが楽しめる、旬の野菜をたっぷり使ったヘルシーなキッシュは大好評だ。

 

「以前からキッシュが好きで、東京にいたときに色々なカフェやレストランをめぐって食べていました。
そのうち自分でも作るようになり、レシピに改良を重ねて今の味にたどりついたんです」

 

シフォンケーキを始めとするデザート類も美津子さんが作っている。

 

「ケーキを作る際はバターは使わず、米油を使っています。
スープ同様、こころとからだに優しいメニューを作るようこころがけています」

 

vivo Ringo

 

vivo Ringo

 

vivo Ringo
左から姉の恵美子さん、美津子さん。

 

美津子さんが帰省するたびに「あのスープを」と姉に要求したというカボチャのカレースープ。一口飲んだ瞬間、私は10年前の美津子さんに思わず自分を投影する。

 

看護から帰宅した美津子さんを迎えたスープには、たっぷりの野菜とともに、妹を想いいたわる姉の気持ちも入っていただろう。
からだの疲れだけでなく、心にずっしりとのしかかった重しも、優しく力強い味わいがふっと消し去ってしまったのではないか。

 

スープとはなんと優しく、そして大きなパワーを持った料理なのだろう。

 

家族をいたわるように、優しい気持ちを込めて作られた、心とからだを癒す魔法のスープ。
疲れてしまったとき、元気になりたいとき、きっとあなたを幸せにしてくれる。

 

写真・文 中井 雅代

 

vivo Ringo
vivo Ringo(ビボリンゴ)
宜野湾市大山2-10-17
098-897-0788
open
11:30〜15:00 ランチタイム
15:00〜19:00(Lo 18:00)ティータイム
close 日、月