Yaaya(ヤアヤ)シンプルかつ贅沢。甘過ぎない大人スイーツ


 
ぎゅっとつまった密度と、ほどよい大人の甘みが絶妙。
「甘過ぎるスイーツは苦手」
というまりこさんの作るお菓子はどれも、
大人女子の求めるバランスを巧みに実現している。
 

 

 
かぼちゃプリンはしっかりと素材が香る。
素朴な味わいながら、舌触りは濃厚。
 
シンプルかつ贅沢。
 
Yaaya のスイーツの共通点だ。 
 
調理師免許を持つまりこさんが店をオープンしたきっかけは、
意外にも母親からの誘いの言葉だった。
 

 

 
「いつかおうちで可愛いお店をやりたいね」
という母の言葉は、ただの口ぐせだと思っていた。
 
まりこさんは専門学校で料理を学び免許を取得、
卒業後はレストランなどで働いていたが、
 
「作るのはスイーツだけ。
普通の料理には興味が持てなくて。
私、材料をきっちり計って作るのが好きなんです」
 
料理人というよりパティシエ。
どの店でもお菓子だけを作っていたが、
自分の店を持ちたいと思ったことは一度もなかったと言う。
 

 

 

 
定年を迎えた母がある日、
 
「お店をやらない?」
 
と声をかけてきた。
その時はじめて、これまでの口ぐせが現実味を帯びた。
 
「その一言を聞いて『やってもいいかな』ってなんとなく思えたんです。
母の言葉がなければ、自分の店なんて一生持たなかったと思います」
 
まりこさんたち姉妹が子供部屋として使っていた自宅の二階、三角屋根の部屋を改装。
キッチンを入れ、板を張ったが、
できるところはすべて自分達で作業をした。
二人で県内のインテリアショップを巡り、
店の雰囲気に合う家具や雑貨も買い揃えた。
 
「でも、母が参加したのはここまで。
店をオープンしてからは私ひとりで営業しています」
 
つまり、お母さんの夢は店を経営することではなく、
可愛いお店をつくりあげることだったのだ。
 
「でもまあ、それで良いかなって。
お店がバタバタしてるときにのんびりやの母にわじわじーしたくありませんから(笑)」
 

 
まりこさんが作ったうつわも販売しているが、
好評のため、現在は注文された分のみを制作、
多めに作って出来上がったら店頭でも少量を販売している。
 
「陶芸は趣味として始めました。
あんまり難しいことは考えず、好きに作っています。
沖縄のやちむんというよりもシンプルな陶芸が好き。
でも、あれもこれもできるタイプじゃないので、
今のメインはあくまでもお菓子作り。
お店をやっていなかったら陶芸がメインになってたかもしれないですね」
 
陶芸とスイーツ。
特に陶芸とパン作りには共通点があるようにも思えるが
 
「私にとっては別物です。
でも、手づくり感は好きで大事にしています。
他の方が作るケーキでも、手づくりの味わいを感じられるものが好き。
機械が作ったようなものは苦手なんです」
 
Yaaya は確かに、素朴な手づくり感で満ちている。
母親と二人で塗った壁や、釘を打った床だけでなく、
選び抜かれた家具や雑貨、
そしてもちろんお菓子やパンからも温もりが感じられる。
 

 

 

 
店のコンセプトやこだわりをきくと
 
「こだわり……実はコンセプトも特に決めずに始めたし、
こだわりもあまりないんです(笑)」
 
今後の展望を尋ねると、
 
「商品の種類を減らしたい……
というのは、展望とは言えないかもしれませんね(笑)
商品を3種類ほどに厳選して、それを集中して作るスタイルもいいな〜と思っていて」
 
野望や奮起といった言葉とは無縁のひとのようだ。
性格も穏やかで、普段怒ることもほとんどないと言う。
 
そんなまりこさんが最も大切にしているのは家族。
Yaaya という店名の由来は、
「姪がなぜかわたしのことをヤーヤって呼ぶんですけど、
それがすごく可愛くて」
 
家族想いのまりこさんが母の夢を叶えるために始めた店は、
多くの人に愛されている。
おそらくはまりこさんの想像を超えて。
素朴でリッチなスイーツの噂を聞きつけ、
三角屋根を目印に、
今日も誰かが階段をのぼってくる。
 

写真・文 中井 雅代

 

Yaaya(ヤアヤ)
豊見城市宜保70-6
090-8916-4777
open 11:00〜18:00
close 日・月 
ブログ:http://yaaya.ti-da.net