基準は「自分」フィットするかどうか

写真・文/D’spec沢岻久子

 

ディスペック

 

「ネットでいろいろ見てたんですけど、結局フィットするのがなくて待っていたんです」

 

そう切り出したのは、うるま市赤道にある「上質であること」と名づけた賃貸のテラスハウスにお住まいのYさん。この物件にたどり着いた経緯をこう続けます。

 

「ここへ住む前の年の10月に、沖縄へ帰ってきて3月までの約半年間、実家に住みながらも探していたんですけどなかなかなくて。「まいっか」と思っていたら、友人から僕の好きそうなのがあるよって。それからサイトを見て。それで(ディ・スペックへ)連絡させていただいたって次第です」

 

フィットする・・・その言葉がお客様の口から出てきたことが嬉しい。見比べて、感じて、フィット感を確かめたのかと思いきや、そうではない事に驚くのです。

 

「見学?それまでは全然。フィットしないと、見学してもどうせ住まないので。見学したのはここが1件目で即決。来る前から多分ここへ住むって分かっていたんで、はい。僕大体、そういう感じ。服とかネットショッピングでも全部一発で買うか、あるいは迷って、残らないと買わない。それで他の誰かが買ったていうなら、これはもう縁がなかったって思う。そういう感じで生きてます(笑)」

 

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新築時の「上質であること」紹介写真

 

そして、人それぞれのチェック項目がある中でも、Yさんのチェック箇所はものすごくピンポイントで、面白いものでした。

 

「僕はもう、サイトの写真でこれ間違いないなと。ドアを開ける前から決まってるようなものでしたね。僕が八重山で住んでいた頃、ちょうど八重山にもデザイナーズマンションが出来始めてて。最初の建物に僕の先輩が住んでて、僕はその2棟目(ツー)に住んでいたんですね。そしたらやっぱりいろいろあるんですよ。クローゼットのハンガーパイプに、こんな感じで洋服をいっぱいかけていたらバーンと落ちて(笑)。あとはまぁ、壁にヒビ入っていたりとか。実は床がちょっと傾いていたりとか。見た目は良いんですけど、住んでみると意外と欠陥住宅。だから僕、そういうのがないかだけを確認しに来たんです。そしたら予想以上に収納が沢山あったので、それでもう決めたんです。」

 

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話を聞けば聞くほど、すごく現実的で、自分基準。みてくれや夢や希望だけじゃないしっかりとした基準があり、このお部屋がそのお眼鏡に叶ったのだと思うと嬉しくなります。

 

例えば、2階の寝室からもそれが窺えます。吹き抜けの階段とお部屋との仕切り壁がないため、冷気が逃げないようにカーテンが付属されていますが、そのカーテンレールにはものすごい数の洋服がかかっています。
カーテンは両端に寄せられ、端から端まで大量の洋服がかけらた様子は、部屋全体がクローゼットであり、あまりの量の多さにパイプが弓なりにしなってしまっています。

 

圧倒的な量に思わず吹き出してしまった私に向かって「これを見た瞬間、クローゼットにしようって思ったんです。これは、最初からこのつもりでいたんです。カーテンは閉めていません」とむしろ悪気なく、笑顔で話します。

 

本来の用途ではないので、本当ならばここで「あの・・・勝手に、困ります」と言うところですが、さすがにここまで来ると気持ちが良いと言うか、独自に空間を楽しんでくれている感じが伝わってきて嬉しくなってしまいました。面白いな、こういう人がいてもいいじゃないか、と。

 

とは言っても、この寝室には充分な収容力のクローゼットが2つあり、置き場所を選べる可動式になっています。

 

ハンガーでぶら下げ収納をするには事足りるはずなのですが、見せてもらうとこれまた驚きのアウターがびっしりと並んでいます。まるでショップのように、カジュアルなものからフォーマルまで、セパレートになっているクローゼットの上にも下にも、びっしり並んでいます。

 

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1階のリビングに無造作に置かれているバッグの数々。玄関収納から溢れたテレビ横に並ぶ靴の箱。びっしり並ぶクローゼットの洋服たちに、収まりきらなかったシャツ類。きちんと畳み積まれたパンツ類。
無造作に置かれているけれども、ハイブランド品であったり、希少な物であったり、どれもこれも選りすぐりの品たち。

 

「なんでも良いってわけじゃないんだ」ってこだわりが見て取れます。

 

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こんなに物が沢山なのに、整頓管理が行き届いている。すごくおしゃれだけれども、実は男性的な空間である事が面白いのです。

 

というのも、絵になるようなクオリティの高い物ばかりなのに、インテリアとしての飾りがほとんどないのです。

 

しっかり座る為の椅子であり、日常的に使うテーブルであり、テレビ、ベッド。そこへ自分が必要とする洋服や靴、かばんがある。どれもYさんにとっての実用品なのです。

 

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メッリトは「職場に近いこと。雨じゃなければ歩いても行きますよ」

 

デメリットは「特にないね・・・あ、タクシーがここまで来ない。カーナビが上のアパートに誘導するから、待ってても来ないんだよね(笑)。うーん、あとは玄関前に緑が多いから虫が入って来ますね。ゴキブリはどうしようもないけど、蜘蛛はもう飼ってます。出来るだけ殺したくないんで、あれ飼っています(笑)」

 

なんとか他にもデメリットを聞き出したいと思い、バスタブがない事や、コンクリート打放しが故に密閉性が高くて困った事はないか、などを聞いてみます。

 

「バスタブがないのは全然。僕、もともとお風呂に浸からないかね。沖縄暑いし、シャワーで充分(笑)。夏は家にいなくてもずっとエアコンつけています。だって服がカビたりしたら、メンテナンス費用の方が高くつくから。それ考えると、エアコンの方がよっぽど良いんです(笑)」

 

どこをとっても、Yさんの答えはなんともはっきりしているのです。「自分にフィットするかどうか」というのが基本にあるからして、いろいろと明確なのでしょう。情報の入手先が誰かの口コミであっても、決めるのは自分であること。人の判断じゃなく、ステイタスでもなく、妥協でもない、自分にフィットするかどうか。これこそディ・スペックが願うところです。

 

私もこれまで何度か口に出していますが、人間も動物です。動物的勘が働くと思うのです。ドア開けて2秒、この2秒でイエスかノーが決まるんじゃないかって思います。

 

例えば、イエスだった場合。「ここだ!」と心が高鳴ったとしても、さすがに即決するのが不安で他を見学したりします。でも、その直感は揺るぎなくて、高確率で「ここだ!」という物件へ戻ってきます。

 

逆に「ん?」と思った場合。室内をぐるりと見渡し、設備や立地や環境をチェック。最終的に賃料で決断し、申し込んだとしても、キャンセルされる事があります。

 

これは、時間が経って徐々に自分の妥協点が譲れない事に気がつくのだと思います。つまり、直感に忠実ではないという事。違和感がある。フィットしていないという事だと思います。

 

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Yさんが徒歩で通う、行きつけのbar「GAJARUM CAFE」

 

前に、女性はイメージ。男性は数字。と言われたことを思い出しました。

 

女性は想像力をふくらませて、そこに夢や希望を盛り込んで、笑っている自分を見る。加えて、その幸せのイメージに他の誰かも巻き込んで、その人の笑顔を見たいし共有したい。「一緒」という考えかた。

 

男性は数字でもって如何に自分に利益があるかを割り出す。そして男性は、まわりくどい説明よりも答えが知りたいし。まずは「自分」を基本とする考え方。

 

言われてみれば、ほとんどの人がいずれかに当てはまるような気がします。
今回のYさんの場合は、数字ではないけれども、自分の基準が確かにあって。全て自分で判断している。自分様の空間を自分でしつらえて、快適に楽しく暮らしてくれています。

 

みんなそれぞれ、いろいろでいい。独創的でいいのです。

 

どうかみんなが自分基準で、自分にフィットする空間に出会えますように・・・

 

 

 

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ディスペック

 

探してたのは、この距離感
売戸建て 沖縄県石垣市新川
土地:399平米(120坪)
延床:73.18平米(22坪)
価格:3,500万円

 

「海が見たい」「海の近くに住みたい」の声、よく聞きます。
「八重山が好き」「石垣島が好き」これも良く聞こえる声です。
その両方を叶えましょう!
海までの距離感、見え方、探していたのはこの距離感ではないですか?

 

 

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