ベルリンをゆく。建築とアートの街〜

6月末〜7月中旬まで訪れていたドイツ〜イタリア、この旅最後のベルリンから。
(沖縄の暮らしをたのしむマガジンなのに旅行記が続きすみません。)

 

一度は訪れてみたかったベルリン。
むりやり今回の旅の日程につめこみ、1泊2日とかけ足の旅となるところだったのですが、肝心な旅の計画手帳といろいろ書き込んでおいた地図や
宿泊先の予約番号などなど(アナログです、、、)なくしてしまい。
仕方ないので、気分にまかせてブラブラすることに。

 

空港で地図をもらって色んな人に尋ねながら、おぼろげに記憶していた行きたかった場所を探して歩いてきました。

 

まずはル・コルビジェ(フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと共に近代建築の三大巨匠と呼ばれる)の大型集合住宅ユニテ・ダビタシオンへ。

 

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1952年にマルセイユに竣工した後、ナント、プリエに続きベルリン、フィルミニの
5箇所に建てられたユニテ・ダビタシオン。

 

「1952年に、ル・コルビジェは集合住宅[マルセイユのユニテ・ダビタシオン]を竣工した。この大型集合住宅は彼の主張してきた建築、都市、人間の集団生活のあり方についての理念を統合したもので、彼の残した建築物の中で最も重要なものと言える。ユニテ・ダビタシオンは巨大な直方体の集合住宅が、ピロティによって支えられている。垂直に発展する田園都市というル・コルビジェの理念を適用し、中間部分には店舗やホテル、屋上には保育園やプール、ジョギング用トラックが設置された。またブリーズ・ソレイユ(日除け)やロッジア(半屋外空間)、ジャン・プルーヴェとシャルロット・ペリアンの参加したインテリアなど、ル・コルビジェらしいデザインが多様して完成した。」(ル・コルビジェ展:建築とアート、その創造の奇跡 2007年森美術館図録より抜粋)

 

マルセイユと同じ226cmの天井高が低すぎると受け入れられず、階高を修正したため、モデュロールでの均整のとれていたプロポーションが崩れてしまうなど、残念ながらマルセイユを越える作品にはならなかったそうです、、、とちょっと残念なのですが50年を経た今もなお住民に愛され続けている集合住宅です。
マルセイユの方は宿泊出来るようなので、いつかは泊まって体感してみたいユニテ・ダビタシオンです(一部屋を2つに割っている部屋はすごく狭いそうですが、笑)。

 

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コルビジェが人体や自然から導き出される比例理論を導入した尺度「モデュロール」のレリーフ。

 

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建物の裏側にもモデュロール、この写真では途切れていますがもう少し上の方には太陽のレリーフもあります。

 

 

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一階のエントランス

 

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エントランスを入ると来訪者のための展示があります。

 

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コルビジェのスケッチのパネルなど

 

 

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ベルリンの郊外にあるユニテ・ダビタシオンは、

 

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緑に囲まれひっそりと佇んでいます。

 

おりる駅を間違えて2、3キロの道のり。
芝生の上を裸足でランニングしている人や、のんびり犬と遊んでいる人。
気持ちいい緑の中を散歩するように歩いてきました。

 

 

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途中、園芸店の前にて植物を積込むおばあちゃんたち。

 

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中に入ってみるとこんな感じ。

 

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地植えされた大きな木が何本も立ち並ぶ緑の中の園芸屋さんでした。
HADANA(植物屋)としてもうらやましい限りの環境です。

 

 

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ユニテ・ダビタシオンの最寄り駅 Olympiastadionは趣のある古い駅。
1936年ベルリンのオリンピック頃の面影を残しているのでしょうか。

 

 

 

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HackescherMarket駅

 

行き交う人や、列車のデザイン、切符を買う機械や流れる風や街のにおい。
はじめて降り立つその駅は街の雰囲気が凝縮されていて、ちょっとした緊張感と高揚感に包まれます。
旅の醍醐味のひとつ。
ネットで地球の裏側までも見ることが出来てもこの感覚にはならないですもんね。

 

ベルリンは公共交通機関がとても発達していて路線図と1日券があれば、外の風景を楽しみながら移動が出来ました(もちろん地下鉄以外)。

 

なにより改札がないってこんなにも快適なんですね。

 

 

 

 

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ゲルカン・マルグ事務所設計 Berlin Hauptbahnhof ベルリン中央駅。
建築の街ベルリン、古くて味のある建物と新しい建築が混在しています。
中でも目立つのはガラス建築。
どうしてこんなにガラスの建築が多いのかというと、どんよりとした曇りの日が多いこの街で建物の中に光を取り込んで明るくするのに一役買っているそうです。

 

取り込んだ光や電気を発電に使っている建築も多いとか。エコな目的もと聞くと、さすがドイツだなと感心。

 

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列車に乗っていると窓から見えた蚤の市。
途中下車して立ち寄ってみました。

 

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じっくりと物色したかったラグ屋さん。

 

 

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どこの国で、どんな人がどんな機械で織って、どんな糸を使っていて、
どんな図案で、なんの染料を使っていて、どのくらい前のもので、
どんな経緯でここにあるのだろう。

 

古いものには、それぞれひとつひとつにストーリーがあって
そういった歴史や背景にふれることができると、いっそう愛おしい気持ちになります。
大事にしてくれる次の持ち主のところへいきますように。

 

 

とても短い滞在だったので、かけ足でしたが
変化し続けるベルリンにまたやってきたいと思います。
着いたと同時にイベントで閉まってしまいがっくり(涙)だったベルリンの植物園にもリベンジ!

 

 

あとちょっとだけ巡ったベルリンの旅の続き、(ミース・ファン・デル・ローエ のレムケ邸など)はHADANAのブログにて。

 

 

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文・写真 葉棚達也・由真 

 

 

 

http://www.hadana-g.com
http://hadana.ti-da.net