暮らしの中の旅日記  「你好台湾 新年快楽!」

写真 文  田原あゆみ

 
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2月10日から15日の5日間台湾に旅行に来ています。
 
今日は、台北からバスで70分。
九份という町を散策。
写真は有名な茶房にて。
 
 
 
台湾はウーロン茶の有名な産地の一つ。
どの町にもお茶屋さんがいくつもあって、高山で採れるお茶を中心に大陸のウーロン茶や様々な種類の中国茶が並んでいます。
 
中でもひときわ目を引くのが、茶葉を発酵させて作る普洱茶の種類の多さ!
 
 
 
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今回の旅では、中国茶に触れたいと思っていました。
 
茶葉を扱うお茶屋さんはどこの町にも数件あって、大体テイスティングが出来るようになっています。
お得意さんが集まっていたり、中国語でやり取りしているのを外から眺めては溜め息。
 
中国語がわからない私。
入る勇気やきっかけを探しながら2日が過ぎ、とうとう昨日訪れた鶯歌にて中国茶とのご縁が結ばれたのでした。
 
 
 
感じの良さそうな店主が、台湾のマダムに試飲を勧めている列にそっと入り込んで私もとうとうお茶屋さんの世界に一歩。
 
小さなお茶碗で戴いた琥珀色のお茶は、今まで飲んだことのない味。
すっきりとしているのに、後味は深く余韻を残します。
さわやかさの向こうにほんのりと優しい甘みが舌を優しく包みます。
 
そして最初に感じた発酵したような黴のような香りが、試飲後には花のような香りに変化したのです。
 
あまりの美味しさに目を丸くしながら、マダムと店主のやり取りをじっと観察。
マダムはお茶のお値段を聞いた後、溜め息をついて出て行ってしまいました。
 
片言の英語と漢字での筆談で分かったことは、
 
私が飲んだお茶は、中国の雲南州のかなり熟成させた普洱茶だということ。
 
普洱茶は、樹齢・発酵の具合・熟成年数・産地の高度などで味や香が違うそうで、大変好まれているお茶なのだそう。
私が戴いたのは、樹齢200~220年の木から採れた茶葉で作られたもの。
 
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なるほど、改めて店内を見回してみると、たくさんの普洱茶が並んでいます。
どれもこれもパッケージングがかわいらしくて、美しくって、集めたくなるような表情をしています。
 
 
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私が戴いたのはこちらの仲間。
もう少し高級感があります。
興奮して写真を撮るのを忘れてしまったのです。
 
お餅のように平たい円に固められた普洱茶は、ほぐしながら使うの出そう。
竹の皮で包まれた一包みの中に、手前の白い包みが七つ入って5000台湾ドル。
約15,000円也。
 
日本でも中国でも、お茶の世界は奥深く、人を虜にする何かがあるようです。
 
 
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そのあとに戴いた、台湾のお茶の色々。
高山茶は時に蜂蜜のような香りで時を洗い、花のような後味で場を満たします。
 
 
 
 
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数年前、台湾旅行から帰ってきた母と妹が口を揃えて言ったこと。
 
「旧正月の台湾には行くもんじゃない。お店は新年でどこも閉まっているし、街中は人で溢れて押し合いへし合い。人口密度世界一のパワーに圧倒されに行ったようなもの。泳いででも帰りたかった」
と。
 
 
あれだけ言われていたのに、今回の私の旅は2月10日~15日と、しっかり旧正月にはまっていたのでした。
 
・・・・・街や観光地は驚くほどの人人人。
こんな体験は沖縄での私の生活ではもうなかなか体験出来ないかもしれません。
みなさんエネルギッシュで、とにかく元気!
電車の中でもおしゃべりは当たり前、携帯の通話もオッケー。
九份からの帰りのバスの運転手さんは、大きな声で独り言・・・と思ったら、運転しながら携帯電話で長々とおしゃべり。
常識の壁が崩れ去る快感を体験。
また一つ自由になった気分です。
 
 
人の波に飲まれて、吐き出された時にそこにあったお茶屋さんでの一杯のお茶。
自分がまとっていた慌ただしい世界が洗い流されて、リセットされたような体験でした。
 
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さて、締め切りの時間は過ぎ、私の旅の時間も残りわずか。
写真に多くを語ってもらうことにいたしましょう。
 
 
 
台湾では今でも旧正月がメイン。
銀行や大手の企業も6~9連休を取るほど徹底した祝いぶり。
台北の中心地や近郊の観光地は、どこもかしこも人の波。
 
 
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閉まっているお店も、開いているお店も、お店の中の人も、お休みで外に出ている人も、
みんなが旧正月を祝っている台湾。
 
新年快楽! (シンネン クアイラー!)
 
私が初めて覚えた一小節の中国語。
 
 
年末年始のお休みで行きたかったお店が閉まっていたことも何度かあったけれど、閉まっている扉も新たな年を祝っているようなたたずまい。
 
 
 
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静寂も、喧噪も隣り合わせ。
 
人も動物も、みんながたくましく暮らす台湾。
 
 
 
 
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楽しい旅でした。
明日沖縄へ帰ります。
 
今回の旅を消化して栄養が染みた頃、Shoka:で出会う方達とこの豊かな時間を分かち合えたらと思っています。
 
Shoka:にて一緒に中国茶を戴きましょう。
 
 
 
台湾の旅は明日出終わりますが、日常の旅は続きます。
 
みなさまにも  新年快楽!
 
 
 
 
 
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暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
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