火災警報器はどこに設置すればいい?逃げ遅れないためにこれだけは!

 

消太郎:今日は住宅用火災警報器についてお話しますね。まずはおさらいです。
平成18年6月から、 すべての住宅、アパート、共同住宅に設置が義務付けられ、既存建物については各市町村条例により平成20年6月1日~平成23年6月1日の間で設置義務化の期日が決められています。
今年の6月までなのであと少ししかありません。
住宅用火災警報器を設置したおかげで、アメリカでは火災による死者が半減した実例もあり、とても有効な機器です。
ところで、住宅用火災警報器には煙感知器と熱感知器があるのをご存知ですか?


え!?2種類あるんですか?どう違うのでしょう?


消太郎:火災の初期には、熱よりも煙が多く発生します。したがって、より早く火災を発見できるのは煙感知器です。
寝室など逃げ遅れる危険性の高い場所に設置するのに適しています。
しかし、例えばキッチンは料理の最中に煙が発生することもありますよね。そういった場所には煙感知器ではなく熱感知器の方が適しています。


なるほど。購入したらどこに設置すれば良いのでしょうか?


消太郎:まず、一番重要なのが寝室です。
住宅火災では、「逃げ遅れ」が原因で死亡するケースが非常に多く、なかでも寝ているときに犠牲になる危険性が高いのです。
深夜の火災発生件数は、日中の約3分の1ですが、死者数について見ると、なんと深夜は日中の約2倍にも達しています。そのため、就寝時に火災に気づくようにするためにも、寝室への設置が有効なのです。
起きている時に火災が発生した場合、視覚と嗅覚で煙にはすぐ気づきますからね。
寝室のみならず、畳部屋など就寝に使用する部屋には設置しなくてはいけませんよ!
次に重要なのが階段への設置です。


階段ですか?なぜでしょう?


消太郎:煙は上へ上へとのぼっていきますよね。階段部分は煙突のようになってるので、階段上部に煙感知器があれば上階にいてもすぐに気づくことができるのです。
上階は1階と違って避難口が少ないので、早期発見が重要ですよね。


なんだか全部屋に付けたくなりますね・・・
ほかにも設置しなけらばならない場所はありますか?



消太郎:寝室と階段部分は全国共通の設置義務箇所となっていますが、各市町村の火災予防条例によって台所や居室などに取り付けが義務付けられている場合もあります。
詳しくは、お近くの消防署にご確認ください。


 



 

設置の仕方についても教えてください。


消太郎:天井に設置する場合は「壁」または「はり」から60cm以上離れた位置、壁に設置する場合は天井から15cm以上、50cm以内の位置に設置してください。
また、付近にエアコン等の空気の吹き出し口がある場合、吹出口から150cm以上離れた位置に設置するなど、火災警報器を有効に使用するために設置方法が細かく決められています。
詳しい設置方法は説明書に書かれてるので、必ず読んでくださいね。


わかりました!
調べてみると火災警報器にもさまざまなタイプがあるようですが、お勧めはありますか?



消太郎:アラーム音だけのタイプの警報器より、音声による警報も混じった警報器のほうが気づきやすいという実験結果もあります。
アラームだけだと目覚ましや携帯の着信音と間違えたりするそうです。


なるほど。では、音声付きの火災警報器にします!
どこで購入できるのでしょうか?



家電量販店などでも販売していますが、個人的にはAmazonや楽天といったネットショップがお勧めです。僕は親戚の分もまとめて購入しましたよ。送料込みで1個あたり1800円くらいでした。
また、注意点として、「NSマーク」が付いた製品を購入してください。
「NSマーク」とは、日本消防検定協会が国の基準に適合するかどうかを検査し、合格した製品につけるマークです。
消防職員を装って警報器を高価で販売している例が全国にもあります。消防署が販売したり、業者に販売を委託することはありませんので注意してくださいね。


悪徳業者もいるんですね。注意します。


消太郎:ここでちょっとブレイクタイム、豆知識をご紹介します。
アメリカで火災警報器の設置が義務付けられた数年後、火災による死者が激増しました。どうしてだかわかりますか?
原因は、警報器の電池切れです。
しかし、現在販売されている火災警報器のバッテリーは約10年持ちますのでご安心ください。


では、10年後にはバッテリーを交換しなければいけないんですね。


消太郎:バッテリーを変えるより、新品への買い替えをお勧めします。バッテリーをかえるのと金額的にもそれほど変わりませんし、10年経ってある程度劣化した警報器を使うよりももちろん安全ですから。
最後にもう一つお勧めをご紹介。住宅用火災警報器には「ワイヤレス連動型」というタイプもあります。1つの警報器が感知したら、他の部屋に設置してあるすべての警報器が連動して鳴るのです。
値段は少し高めですが、より早期に火災に気付くことができます。
安全性はプライスレスですからね♪


レクチャーありがとうございました。さっそく買いに行ってきます♪

消太郎