玉城朝薫によって創始された組踊は、「朝薫五番」などの著名な演目以外にも県内各地においてそれぞれの地域を舞台とした組踊が多く伝えられ、伝承や研究などの活動が行われています。
本公演では、今も県内各地に伝承されている組踊の中から、本部町字瀬底の「村遊び」で上演されている組踊「伏山敵討」を紹介いたします。
また、首里の王府で演じられていた組踊がいかにして村々へと伝播していったのかについて、有識者によるシンポジウムを行い、地域の芸能に対する理解を深める機会といたします。
-演目-
【シンポジウム】午後2時~
「村々に伝播した組踊」
コーディネーター/大城學(琉球大学教授)
パネラー/仲田善明(元 小中学校校長)
宜保榮治郎(国立劇場おきなわ運営財団常務理事)
【第一部】午後3時~
舞踊 「恩納節・金武節」・・・大城綱徹・大城尚樹
舞踊 「四つ竹」・・・小島亜喜乃・湧川彩
舞踊 「瓦屋・述懐」・・・仲田真也・大城俊一
「獅子舞」・・・大城祥太・大城王寛
【第二部】午後4時~
組踊 「伏山敵討(ふしやまてぃちうち)」
[立方指導]宮城達彦・玉城弘信・島袋安司
[地謡指導]大城米雄
【出演】 本部町字瀬底有志
[配役]
富盛大主・・・大城拓也
若按司・・・知念辰也
母親・・・大城元治
天願の按司・・・内間優
狩人・・・大城謙
亀千代・・・仲宗根瑛二
平安座大主・・・金城建太
石川・・・大城明仁
[地謡]
(歌・三線)上間克美・大城次男・玉城利和・内間清彦・大城直人・内間清作
(箏)舞踊/上間節子 獅子舞/下地睦子 組踊/野村時子
(笛)仲田治巳
(太鼓)大城誠
[解説]
一名「富盛大主」。作者不詳。組踊に最も多く見られる仇討物で、県内各地の村踊りで最も多く上演されている演目です。天願の按司一行の行進で見られる「寄り足」と呼ばれる特殊な足使い、マルムン(間の者)とのやりとり、若按司と富盛大主による武術の手並披露、最後の合戦など見どころ満載です。
[あらすじ]
主君・棚原按司を天願の按司に滅ぼされた富盛大主は、主君の奥方と若按司を連れ落ち延びます。天願の按司が本部山へ狩りに出るという噂を聞きつけた富盛大主と若按司は、仇を討つため先回りして山中に身を潜めます。そうとは知らずに本部山に出かけた天願の按司一行は、途中であった狩人から山中に富盛大主らがいることを聞き、好機とばかり急きょ富盛大主らの隠れ家を襲うこととします。
※演目、出演者等は都合により変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください
公演日:2013/05/26(日)
開演時間:14:00
場所:国立劇場おきなわ 大劇場
入場料:一般3,000円 (全席指定)
お問い合わせ:国立劇場おきなわチケットカウンター 098-871-3350