TILLA EARTH デザイナー 平良佳保里

TILLA EARTH

 

自分の個性が表れるもの。それは服だったり、ヘアスタイルだったり、車だったり、人それぞれ。TILLA EARTHデザイナー、平良佳保里さんの場合、それはジュエリーだ。

 

「大袈裟に言うと、もう、体の一部ですね。ジュエリーをつけない日はほとんど無いというか、1日もないかも。洋服と同じ感覚です。近くのコンビニに行くときでも何かしらつけますね。出張とかで持って来忘れてると、その日は一日中落ち着かない。何かが欠けてるような違和感を感じるんです」

 

TILLA EARTH

 

ジュエリーをつけて初めて自分が完成する。そう聞こえる。そこまでジュエリーに自分を投影できるのは、きっと、身につけるジュエリー、TILLA EARTHを自身でデザインしているから。

 

「ジュエリーのデザインには、セオリーというか、固定観念というか、そういうものがあるんです。例えば、ルビーとかエメラルドのような高額な石の脇にはダイヤでしょとか、パールはパールだけで使いましょうとか。私は色石屋出身なので、ルビーにはグリーン系も合うからグリーンガーネットも合うんじゃないかなと考えたりするんです。あと、形の不自然さも好きなんです。おおかた私のデザインってそうなんですけど、ほぼアシンメトリーなんですよ。ネックレスって、左右対称に石を並べて作るのが一般的なんですけど、わざと崩すんですね。それに石も定型のものよりも変形モノ、パールや珊瑚も丸玉よりあえてバロックを使います。わざと均質にしないとか。その方が、私にはしっくりくるんです」

 

TILLA EARTH

 

TIILA EARTHを立ち上げて10年、独創的な色石遣いとデザインで、沖縄だけでなく東京でも人気を得て来た。節目の年を迎えて、佳保里さんは何がしたいのかを改めて自身に問うた。見つけた答えは、佳保里さんらしさ、言い換えればTILLA EARTHらしさをもっと前面に出すこと。

 

「TILLAらしさって、簡単に言っちゃえば色石とアシンメトリーなデザインかなと思うんです。それがどう生まれてるかっていうと、やっぱり自然の美しさだなって改めて感じました。うちのブランドは石垣島の美しい自然をモチーフにしてるんです。よそのブランドとの大きな違いってなんだろうって考えたら、やっぱりそこかなと。石垣島に住んでいるからこそ感じる形だったり色だったりをジュエリーにのせて表現するっていうことが使命かなって思ったんです」

 

TILLA EARTH

 

自然の美しさを表現することこそが、自分たちのしたいこと。見つけた答えを元に、生まれたのが、珊瑚をモチーフにした新作のシルバーのコーラルネックレス。これまで無かった大振りのラインだ。パターンの繰り返しのない、自然な曲線が何よりの特徴だ。

 

「ジュエリーとしての珊瑚の美しさを表現したくて、誰にも頼まれないのに衝動的に描いてました。自然の曲線美を意識してフリーハンドで。ジュエリーデザイナーって、楕円とか色々な形のテンプレートをよく使うんです。私もフリーランスでやってたときはテンプレート使いまくりだったんですけど、TILLA EARTHではフリーハンドが多いんです。というのも自然をモチーフにしているので、その感覚をデザインにのせて届けたいなって考えると、機械的には描けない。自然の美しさには敵わないというか。自然って直線のものってないんですよね、幾何学的なものもない」

 

TILLA EARTH

 

佳保里さんにとってTILLA EARTHのジュエリーは、自然を愛する彼女自身を表現するもの。ジュエリーを自身で生み出しているのだから当然だ。だけど、佳保里さん以外の人にとってもそれは同じ。TILLA EARTHのジュエリーを身につけるということは、佳保里さんの“美しい”の価値観に共感しているということの表れだから。

 

 


TILLA EARTH ウミカジテラス店
沖縄県豊見城市瀬長174-6-11
098-996-1388
11:00 – 19:00
年中無休
※その他のショップは、TILLA EARTHの公式サイトをご覧ください。