2015 10月

 

「パスタを作っても、いつもソースにトロミが出ないんです」
「あさり出汁を取るのが面倒なときはどうしたら…」
「麺を茹でるときは塩はどれくらい入れればいいんでしょうか?」

 

ヒルトンホテルの手塚シェフが講師とあって、ここぞとばかりに生徒たちから質問が飛び出す。そのくらい、手塚シェフの経歴は華々しい。イタリアの1つ星のレストランでパスタシェフにまで登りつめた後、東京で長く腕を振るったのも2つ星を持つイタリアのレストランの東京店。その経験に裏付けられた技術とセンスで、今、ヒルトン沖縄北谷のメインダイニングCORRENTE(コレンテ)の料理長として、沖縄食材をモダンなイタリアンに変身させている。

 

この贅沢な料理教室、驚くことにある意味タダ。CORRENTEのランチメニューを食べた人だけが受けられる、おまけの料理教室なのだ。

 

hilton okinawa

ランチメニューのイラブチャーとアーサのクリームパスタ。月桃練り込みの手打ち麺

 

「今日は『イラブチャーとアーサのクリームパスタ』を作ります。皆さんに先日ランチで召し上がっていただいたものです。今日はイラブチャーの代わりに白鯛で。これも沖縄のお魚なんですよ」

 

手塚シェフが材料の説明から入る。すると。

 

「この四角いのがアーサ? 冷凍しているんですか?」
「この小さい唐辛子は何ですか?」

 

食材を目にしただけで、この質問。

 

「アーサは採れる旬の時期にまとめて生のものを冷凍してます。この唐辛子は、カラブリアという唐辛子なんですが、島とうがらと同じでものすごく辛い種類のものです。島唐辛子を使ってもらってももちろんいいですよ」

 

コレンテ料理教室

 

 

中でも皆の注目は、月桃の粉、サンニン粉。県民なのだから、東京からやってきたばかりの手塚シェフよりも詳しそうなものだが。

 

「こんな商品あったんだ!」
「これを買う人って、一体何に使っているんだろう?」
「香りがすごーい」

 

ほとんど知らない様子で、逆に教わる。

 

「健康にいいらしいじゃないですか。おじーおばーじゃなくても、お茶にしてよく飲まれるんですよね? 肌にも良いらしくて、東京で流行ってるんですよ。パスタに月桃を使ったのは、お魚の香りだったりを軽くするためだったりします。生クリームも軽くなるんですよ」

 

コレンテ料理教室

ホテルのキッチンでも開催なので、実習ではなく、デモンストレーション形式。

 

生パスタなんて、習ったところで家で作る人なんてほとんどいないのでは?と思うが、手塚シェフは、レストランの味をきちんと教える。そうしながらも、家庭でも気軽に出来るように考えてくれるのは、手塚シェフの心遣い。

 

「ちゃんと作るなら、粉は強力粉と薄力粉半々。それに3分の1程度のセモリナ粉を。セモリナ粉がなければ入れなくてもいいですよ。それでも、まあ美味しく作れます」

 

コレンテ料理教室

 

デモンストレーションは、配られたレシピにはないコツを説明しながら。

 

「お渡ししたレシピには卵1〜2個って書いてあるんですけど、沖縄って湿度が高いので、粉が空気中から水分を吸っているんですよね。なので、様子を見ながら足してくださいね。で、ここで凄く練ってもうことがポイントです。圧力をかけることで麺にコシが出るんです。疲れますけど、体重かけてもらって10分、15分ぐらい練ってください」

 

ここでも口々に質問が出る。

 

「コシのないパスタというのはどんな感じになるんでしょうか?」
「これ、切るときは包丁で切っていいですか?」
「月桃以外の粉があったら、それを入れてもOKですか?」

 

「コシがないというのは、噛まなくても食べれる、茹で過ぎた沖縄そばみたいな感じになっちゃいます(笑)。切るのは包丁で構いませんよ。パスタマシーンをお持ちの方は、ぜひパスタマシーンを使ってください。月桃の代わりに混ぜるものは、粉でしたら結構なんでも大丈夫だと思いますよ。よもぎとか、ウコンとか」

 

コレンテ料理教室

 

及んだ話はイタリアの食文化まで。それもやはり生徒の興味から。

 

「イタリアの人は、こうやって手打ちパスタを作るのが普通のことなんですか?」

 

手塚シェフは、イタリア修業に出ていた頃の体験から答えてくれる。

 

「地方によってですね。南の暖かい地域の人は乾麺を使うことが多いですね。北の方のおばあちゃんとかは、普通に手打ちしますよ。寒いから、体を温めるために、クリームとかチーズを多用したパスタをよく食べるんですよね。クリームにもチーズにも生麺の方に合うからでしょうね。北イタリアとか行くと、おばあちゃんが作るのはパスタ。お母さんが作るのはお肉や前菜って感じが多いみたいですよ」

 

コレンテ料理教室

 

手打ちパスタが自分でも作れそうな気がしたところでソースづくりに。

 

「お店でお出ししているのは生麺のフィットチーネですが、今日は乾麺のスパゲッティに合わせるソースを作りますね。にんにくと唐辛子を温めたらお魚を入れて、ワインを入れます。よくあるんですが、すごい熱くなった鍋にワインを入れて火がボッとなるとかってのは、パスタではご法度です。油に火をつけちゃうことで焦げ臭さがついちゃうので。ワインを入れるのは、お魚の磯くささを消すのと、生クリームをさっぱりさせるため。くどくないソースになるんです。かるくソテーしたらあさりのだし汁を入れます。あさりはイタリア料理にはよく合うんです」

 

美味しく作りたいけれど楽もしたいと考える、主婦ならではの質問がまた一つ。

 

「あさり汁が面倒くさいときは?」

 

家でもできる代案が、手塚さんの口をついて出てくる。

 

「本だしとかでもいいですよ。今、色々と市販のダシがありますよね。無添加とか。乾燥ホタテの戻し汁とか」

 

コレンテ料理教室

 

しばらくすると、シェフが表面が白くなった切り身を次々と取り出していく。皆が知りたかったふわふわのお魚の秘密がここに。

 

「魚に完全に火が通る前に、ここで一度取り出します。エビを使う場合も取り出してくださいね」

 

コレンテ料理教室

 

このタイミングで麺を茹で始める。

 

「お渡ししたレシピには、麺の塩分濃度の1%から1%〜1.5%って書いてありますけど、感覚では海水よりちょっとしょっぱい程度。口に入れた時に飲めないぐらいです。麺に塩味が入んないとおいしくないんですよ。茹で時間は、スパゲッティが1.7ミリだと6〜7分。クリームソースの場合は、固いうちに合わせちゃうとクリームがあまり中に入っていかないんです。なので、なるべくしっかり茹でます。オイルベースのパスタの時は早めに上げた方がいいですね」

 

コレンテ料理教室

 

市販の乾麺を使う場合は、ここで月桃粉の登場だ。

 

「あさりの汁と生クリーム入れてもらって、月桃粉をここで入れます。月桃入りのパスタを使う場合は、ここでの月桃は要らないですよ。そして、3分の2ぐらい煮詰まってきたら茹で上がった麺を入れます」

 

コレンテ料理教室

 

「塩をまだ使ってないんですが、このメニューではあえて足しません。生クリームにも0.2グラム胡椒を入れていますし、あさり汁とアーサに塩気があるので十分です」

 

コレンテ料理教室

 

最後に家で作るパスタときに思う、皆に共通する疑問がでた。

 

「私が作るパスタはいつも水っぽくなったり、油まみれになったりするんです。レストランのパスタのソースってトロトロしてるじゃないですか、あれがいつも出来ないんです」

 

手塚シェフはこれにも明快に答える。

 

「ソースにとろみをつけるのは、麺を入れてからです。よく麺とソースを絡めることで出来るんですよ。サラサラしているソースは、混ぜる作業が足りていないんです。ここは重要な作業で、パスタのデンプンを出しながら混ぜないと乳化が進みにくいんですよね」

 

コレンテ料理教室

 

「家にエキストラバージンオイルがあれば、仕上げに掛けて出来上がりです」

 

コレンテ料理教室

ソムリエからワインのアドバイスは、ホテルのメインダイニングならでは。

 

試食では、月桃フィットチーネと乾麺とを比べた感想が口々に漏れた。

 

「乾麺で十分美味しい! 手打ちは特別な日だけにしようかな(笑)。でもそれじゃ上手くならないね…」
「この間ランチセットを食べに来た時には、生パスタだから美味しいのかと思っていたけど、乾麺で作っても私のとは違う…。当たり前か(笑)」

 

相手は、料理一筋25年のシェフながら、皆さん臆せず感想を飛ばす。ホテルのキッチンで、緊張とは無縁のこの和やかな雰囲気。手塚シェフの気さくさが生み出す空気だ。どんな質問にも快く答えてくれる手塚シェフ、実は沖縄に住む主婦たちから色々なことを教わりたいという気持ちも持っている。

 

「料理の楽しみって、僕にとってはセッションにあるんです。キッチン内のスタッフと一緒につくることもそうだし、レストランの外のスタッフと新しいメニューについて案を出し合うのもそう。料理教室をしているのは、生徒さんたちとのセッションを楽しめたらなっていう気持ちがあるんです。沖縄に住む主婦から、沖縄の食材や食文化について色々と話ながら、一緒に料理を楽しめたらいいなと思って開いてるんです」

 

ランチメニュー、一部

 

教室の内容は、レストランのランチセットと連動していて、ほぼ月替り。新しいメニューが出ると、今度はそれが習える。「料理を習いに行くのよ」。そんな言い訳を用意して、贅沢に毎月ホテルランチと行きたくなる。CORRENTEの料理教室は、いぶからず素直に乗りたい、レストランならではの新しいランチスタイルの提案だ。

 

 

関連記事:ヒルトン沖縄北谷リゾート イタリアンレストランCORRENTE(コレンテ) カラフルなお魚も、普段食べない月桃も。イタリアンの技法で、沖縄の味を再発見。

 

CORRENTE
イタリアンレストランCORRENTE(コレンテ)
住所:沖縄県中頭郡北谷町美浜40-1(ヒルトン沖縄北谷リゾート内)
ランチ:11:30 ~ 15:00(14:30 L.O.)
ディナー:17:30 ~ 22:00(21:30 L.O.)
バー:17:30 ~ 23:30 (Bar Food L.O 22:30, Bar Drink L.O 23:00)
定休日:無休
TEL:098-901-1130(直通)
http://hiltonchatan.jp/restaurants/corrente

 

 

<クッキングクラス付ランチセット>
販売期間:10月15日(木)〜
料金:2,250円(税サ別)※クッキングクラス付き
コース内容:前菜盛り合せ・メイン(パスタ or お肉 or お魚)・デザート・ドリンク
http://hiltonchatan.jp/plans/restaurants/corrente/1812

 

 

<クッキングクラス>
開催日:毎月第3木曜日(11月19日10:30~、12月17日10:30~)
※参加申し込み数が定員より多くなる場合、追加開催を予定しております。
受講料金:無料
イタリアンレストランCORRENTEにて【ランチセット】をご注文いただくと、クッキングクラスへの参加申し込みが可能です。 レストラン受付にて申込用紙へ記載し、希望日にて予約を行います。その他の詳細に関しては、下記連絡先へお問い合わせください。

 

2015 10月

 

【DATE】2015.11/6(Fri.)
OPEN/22:00
CLOSE/27:00

 

【PLACE】LOVEBALL(ラブボール)
沖縄県那覇市久茂地2-13-14 ヨーロピアンビル4F

 

★☆ENTRANCE☆★
Door/¥2500(1D)

 

?What’s NATIVEISLANDER?

 

エレクトロニックを軸に国内外のダンスミュージックシーンの前線で活躍するDJ/プロデューサー、SONPUBと湘南乃風のバックセレクターや人気フェス、赤い橋の音楽祭なども手掛けるThe BK Soundの異色の2人によるユニット“Monster Rion(モンスターライオン)”!!

 

そんな彼らの沖縄初ツアーイベントです。

 

この記念すべきイベントをさらに盛り上げてくれるのはRepresent OKINAWA!!な豪華ゲスト陣!!
行かなきゃ損・・・間違いなしですっ!

 

 

★☆Special Guest☆★
Monster Rion

 

Guest Live
U-dou & PLATY

 

Guest DJ
GRIGRI
Tetsushi Hiroyama(RYUKYUDISKO/ORIONBEATS)

 

DJ
Ohcyuxxx(ACHICOCO)
M-Lion
and more…

 

https://www.facebook.com/events/175748142767283/

 

2015 10月

 

てぶくろを買いに人間が住む町に出かけた子ぎつね。そこで経験することは・・・。冒険・きずな・思いやり、新美南吉原作の「てぶくろを買いに」を人形劇で表現します。もう一つの作品は、チャイコフスキー原曲による人形音楽バラエティー「くるみ割り人形」です。人形劇と音楽の楽しさを同時に味わえる、民族的色彩豊かな作品です。
会費制月1000円。入会金300円。初回3ヶ月分前納。

 

開催日:2015年11月25日(水) 19時開演(開場30分前)
場所:パレット市民劇場 ※当日座席指定あり

 

http://nahakogeki.web.fc2.com/

 

 

2015 10月

 

UREI 2nd Anniversary
http://otobola.ti-da.net/e8069778.html

 

2015.11/28(sat)
@OTOBOLA -KOZA – OKINAWA

 

Open 22:00
Door ¥1,500 / 1d

 

▲Guest DJ▼
J.A.K.A.M.
(NXS / CROSSPOINT)

 

▲Guest Live▲
GINNAWA
(Okinawa)

 

▲Resident Djs▲
SINKICHI.A-TA.ALAKI.SYN

 

▲P.A.▲
TAMAKI

 

▲SHOP▲
▽Vegan Junk Experience△
曼荼羅のように配置された食材をダンスフロアで踊りながら調理をするサヨコさんによるヴィーガン料理店。
あまりの美味しさにリピーターが絶えません。
http://ameblo.jp/vegancasbahkoza6/
https://twitter.com/veganjunk

 

▽Electric Haze△
移動式水タバコ屋さんです。魔法空間展開中。
Mobile Hookah Shop as Temporary Autonomous Zone
http://electricstarryhaze.tumblr.com/

 

∞でろぺぺ∞
freedom hand made
ものづくりの神様が導くままに、糸に魔法をかけております。
https://www.facebook.com/deropepe8/

 

UREI Facebook
https://www.facebook.com/pages/UREI/318142198339616
UREI Twitter
https://twitter.com/UREI_KOZA
UREI Mixcloud
https://www.mixcloud.com/UREI_KOZA/

 

GUEST DJ J.A.K.A.M. (NXS / CROSSPOINT)
10代からバンドとDJ両方の音楽活動を並行して始め、スケートボードで知り合ったメンバーで結成されたバンドの音源は、90年代から国内外のレーベルからリリースされる。DJとしても革新的でオリジナルなスタイルが一世を風靡し、瞬く間に国内外の巨大なフェスからアンダーグランドなパーティまで活動が展開される。 ソロの楽曲制作としてもBOREDOMS等のリミックスも含めメジャー、インディー問わず様々なレーベルからリリースされる。電子音楽、インプロビゼーション、民族 音楽、そしてあらゆるダンスミュージックを内包した作品群は、キューバを皮切りに世界各地のミュージシャン達とも録音され、新たなWorld Musicの指針として、自ら立ち上げたレーベルCROSSPOINTから精力的にリリースされている。近年は音楽制作のみならず、映像作品、絵本や画集 のプロデュース、また野外PARTY,ONENESS CAMP”縄文と再生”を企画し全国で反響を呼ぶなど活動は多岐に渡る。2015年から始まった怒濤のヴァイナルリリースは既に大きな反響を呼んでいる。
www.nxs.jp

 

Born in Tokyo Japan, JAKAM has been been one of the leading figures developing the music scene in Japan from the early 90s as a DJ, producer and a band member. His wide variety of music ranges from house, hip hop, drum& bass, techno, reggae, jazz, rock to world music. Combining different styles of music, he creates the most unique time and space on the dance floor using the experiences and inspirations from his travels around the world recording music and DJing. JAKAM formed NXS in 1999 and has an extensive fan base from casual listeners to artists. NXS is a one-of-a-kind sound that combines impromptu and programmed performances of cross-over, clash, fusion and sound effects.

 

“銀縄団” GINNAWA
モロッコの伝統的低音トランス音楽、グナワ。
そのグナワを古典的に、時にはプログレッシブに表現するゲンブリ(モロッコの伝統的三線)奏者の「津嶋としひと」とコザ「銀天団」とが、禁断の融合。

 

 

 

2015 10月

写真・文 田原あゆみ

 

 

心が躍る出会いがある。

 

 

人の縁の繋がりは人脈と呼ばれているように、何かが流れて脈打っている。
ある時思いもよらなかったことがきっかけとなって、その脈打つ流れのどこかから泉が湧き出すこともある。

 

 

 

田原あゆみエッセイ

 

*今回の田原の旅日記は、旅が結びつけた縁で11月6日から始まる企画展「森へ」に至るまでのストーリーを一部二部に分けて書いています*

 

 

 

ある友人の一言がきっかけで、訪ねた長野県松本市にある「温石」。
そこは、イラストレーターの田所真理子さんが営むtadokorogaroと、料理人須藤剛氏の営む「温石」が一つの空間を作っている。
無邪気な笑顔と、先の読めない言動の面白さが魅力的な真理子さんと、静かだけれど一本筋の通った須藤氏の人柄とそのお料理に魅せられて、私はたちまち二人のことが大好きになった。
もう4年ほど前から、松本に立ち寄ったら温石へ行って食事のありがたさと素材の恵みへの感謝をし充電。真理子さんのまるで妖精のような心地よい無邪気さを浴びて邪気を落とす。そんな旅を何度かして二人との交友を少しずつ温めてきた。

 

 

奥さんの田所真理子さんはShoka:のトレードマークのタツノオトシゴのイラストを描いてくれた方。
田原あゆみエッセイ

 

「働き者で、ユーモアがあって、お茶目なメスのタツノオトシゴを描いてください」私のそんなオーダーを聞いてくれてこのタツノオトシゴを描いてくれた。

 

田原あゆみエッセイ

 

 

 

田所真理子さんの仕事場。

 

真理子さんはお母様が絵を教えていたこともあって、子供の頃は絵を描くのが大好きだったという。けれど絵をまた描くようになったのは23歳になってから。大学卒業後に花に関わる仕事がしたくて、小さなお花屋さんに勤めた。
そこで教室の案内や、DMの絵を描くようになってから絵を描く喜びに再び目覚めたのだという。
もう一度ちゃんと絵を習いたいと、選んだのがセツモード学園。2年間通ってひたすらデッサンをしたという。絵は教そわるものではなくて、描き続けることで自分の絵を模索する、そんなセツモード学園のスタイルが合わない人は、得るものがないと辞めていったそうだ。真理子さんはそこで、自分でやるということを学んだという。

 

 

田原あゆみエッセイ

 

 

 

絵で生計は立てられないと感じていた真理子さんは、カフェでアルバイトをしながら絵を描き続けた。誰に見せるでもなく書きためていったという真理子さんは、本当に書くことが好きなのだ。

 

その頃に須藤氏と出会う。
イギリスのガーデニングや、西洋の森のイメージが好きだった真理子さんと、山と温泉と旅が好きな須藤さんは結婚して東京を離れて長野に住むところを探しに行った。
東京の家はたたんで長野に行ったというから、思い切りがいい。二人は山が見える町という条件で長野県の幾つかの場所を訪れてしっくりくるかどうかを感じてみたという。そんな時に訪れた松本市で小さな一軒家を見つけ、そこに居を構えた。

 

それは今から10年前のこと。

 

そこが現在の温石とtadokorogaroの一部になっている。

 

当時は現在のtadokorogaroの部分に、温石も彼らの生活空間も一緒になっていたというから驚いた。温石の予約が入ると生活空間を片付けて、料理屋に変身。そうなると自分たちのために厨房は使えなくなってしまうという不便さがあったので3年頑張ったけれど、その後引っ越しを考えた。その時に隣の家が空いたのでそこを須藤さんが修理して現在の温石の空間が出来上がったのだという。

 

田原あゆみエッセイ

 

 

真理子さんは身振り手振りを交えて、楽しそうにこの話をしてくれた。
彼女の純真さと、口から飛び出す溢れる意図しないユーモアは面白くて楽しくて時間を忘れてしまう。

 

この後、私は飛行機に乗り遅れてしまった・・・・。
人生初のがっくり体験。

 

けれど私は後悔していない。だってこうやってネタになっているし、楽しい時間を過ごしたのだから。

 

 

田原あゆみエッセイ

 

 

真理子さんの親指は先がこんなに丸い。
絵を描きすぎてこうなったのかと思ったら、生まれつきなんだそう。
マッサージをするのにすごく良さそう、とかそんな話を笑いながらしているうちに、時間を忘れてしまうのだ。

 

そんな彼女自身の魅力は、彼女の描くイラストにも溢れている。
tadokorogaro

 

松本で暮らし始めた時に、ある友人にちゃんと自分の仕事を人に見せなさい、と言われ名刺を作ってイラストを描いていますと伝えるようにした。木工デザイナーの三谷龍二さんに会った時にも、名刺を渡しそのことを伝えた。
三谷さんは真理子さんのイラストに興味を持ったのだろう「これは誰が描いたの?」そう聞いてきたという。三谷さんの紹介で、暮らしの雑誌「日々」でイラストを受け持つことになった真理子さんの独特なタッチの絵の魅力は、日々の雰囲気とピッタリと合っていて多くのフアンに愛されている。

 

 

田原あゆみエッセイ

 

日々に掲載されている真理子さんのイラストの一つ。

 

 

 

 

田原あゆみエッセイ

 

 

 

目が鋭くて、腹が据わっている須藤さんは一見近づきがたいような雰囲気がするのだけれど、物腰は柔らかくとてもゆっくりと穏やかに話す。
真理子さんに須藤さんのどんなところに惹かれたの?と聞いたら、出会った当時、「この人はちゃんと話を聞いてくれる人だな」と感じいう。それがとても良かったのだそうだ。
なるほど、と思った。というのは、私もそう感じていたから。須藤さんは心と体がちゃんとここにいて、話しかけるとちゃんと相手が何を言おうとしているのか体全体で耳を傾けてくれるのだ。

 

そんな須藤さんのあり方が、食材にも生かされているのだと私は思う。
向き合う野菜の味や姿を須藤さん全体で感じてみる。それからその素材を活かす調理法を模索する。

 

 

 

田原あゆみエッセイ

 

 

須藤さんの料理を初めていただいた時の感動を今でも私は覚えている。

 

温石の柔らかい光の差し込む食卓で、湯気がふわーっと立っている漆器の椀。
蓋を開けた時、中に一匙分の炊きたてのお米が現れた時の驚きと、その香りの素晴らしさ。炊

 

きたてのお米の香りはしあわせの香りがする。
私は思わずもう一度手を合わせて、いただきます、といった。
一匙分のお米をゆっくりと味わって、ほおっと一息ついてまた手を合わせた。

 

 

 

 

田原あゆみエッセイ

 

 

真理子さんが脱線したり、ぼけたりする横で話の軌道修正をしたり、本題へ戻すのは須藤さんの役割。
凸凹だからこそ一つの形になるのが夫婦なのか。そう納得してしまう。
性格や性質は対照的な二人だけれど、大切にしているものがにているのだろう。温石とtadokorogaroが作る空間は一つに溶け合って呼吸をしている。

 

料理をいただく楽しみの他に、この空間にまた行きたい、そう感じさせる魅力がある。

 

そんな二人と、何か沖縄でやれたらいいねと話してから3年が経ってしまったある日、ある出会いが元になってあっという間に企画展の原案ができた。

 

 

 

続きは第2部にて

 

Shoka:のHPに10月30日夜に掲載予定です。

 

 

 

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次のShoka:の企画展

 

 

 

未草 + 温石 + 田所真理子企画展 「森へ」

 

11月6日(金)~15日(日) 会期中無休
田原あゆみエッセイ

 

長野の信州に拠点を置く二つの家族の暮らしは、本当においしいもの、本当に美しいと感じるもの、暮らしたい場所、住まい方、衣食住とそれが在るところのどれも大事にしています。彼らの暮らしの中から生まれた、彫刻や布もの、イラストの原画、tadokorogaroのオリジナル商品、そして一口ごとに手を合わせたくなるようなお料理を作る料理人須藤剛氏のお料理もShoka: にやってきます。いったいどんな空間になるのか今からとても楽しみです。

 

未草  小林寛 樹 小林庸子
イラストレーター 田所ギャラリー 田所真理子
温石  須藤剛

 

2015年11月6日(金)~11月15日(日)

 

 

 

 

 

田原あゆみエッセイ

 

 

暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
http//www.shoka-wind.com

 

12:30~19:00
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791 

 

2015 10月

 

ご自分で作ったリースを飾り、森の香りにつつまれて。
クリスマスまでのひと時を楽しんでみませんか。
花材代とレッスン代込みのお得なセミナーとなっております

 

  
受講料:¥4,320(材料費込)

 

  
開催日は下記の通りとなっております*
*11月24(火)10時30分〜11時30分
*12月5日(土)13時〜14時
*12月6日(日)13時〜14時
(※どの日にちも同じ内容となっております。)
(※写真はイメージとなっております。当日花材が変更になる場合がございま す。)
開催場所:場所:フルール(新都心) 那覇市安謝1-10-26
皆様のご参加をスタッフ一同心よりお待ちしております(^_^)

 

H P :http://d-farbe.com/index.php
ブログ:http://shopfleur.ti-da.net/e8066409.html

 

2015 10月

 

有機栽培・無肥料栽培の野菜、農薬や化学肥料に頼らず、環境や体にとって良いもの、そして何より美味しいを第一に販売営業を行っています。
そんな野菜屋元の野菜を集めたマーケットを開催します。
農家を直接まわり、栽培方法の見える野菜を取り扱う野菜屋元の松村さんによる店頭販売の他、併設のカフェユニゾンでは、その野菜を使った当日限定メニューをご用意。
そのほかUzukiの野菜を使ったパンも販売します。ぜひ、お立ち寄りください。

 

日時:2015年11月21日(土)・ 12月12日(土) 11:30~16:00( 無くなり次第終了)
お問い合わせ:D&DEPARTMENT OKINAWA by OKINAWA STANDARD(098-894-2112)
場所:D&DEPARTMENT OKINAWA by OKINAWA STANDARD

 

イベントページ
http://www.d-department.com/event/event.shtml?id=2544742472004145

 

D&DEPARTMENT OKINAWA by OKINAWA STANDARD
http://www.d-department.com/jp/shop/okinawa

 

野菜屋 元
https://www.facebook.com/pages/野菜屋-元/292941970902010

 

CAFE UNIZON
http://www.cafe-unizon.jp/

 

パン屋 Uzuki
https://www.facebook.com/uzukipain

 

2015 10月

 

●間取り図ナイト最終回ツアー@那覇
13万人以上の会員で構成されるmixi 「間取り図大好き!」コミュから派生したトークイベント「間取り図ナイト」。物理的にあり得ない間取り、書き間違え?な間取り、味わいのある書きっぷりの間取りなどなど、魅力的でユニークな間取り図をスクリーンに映し、お酒など飲みながら楽しむ魅惑の間取り図エンターテイメントショー。
東京、名古屋、大阪等をはじめ全国で合計40回開催され、各地で満員御礼。間取り図界で“ふしぎな間取り図の宝庫”と呼ばれる沖縄でも2013年2月に開催され大好評。調子に乗っての再上陸決定です。
残念ながら今回が最終回ツアーとなっているので、この機会をお見逃し無く!

 

 

出演:森岡友樹(『間取り図大好き!』コミュ管理人)
日時:2015年12月4日(金)
開場19:00 開演20:00
会場:Bar土(つち)
沖縄県那覇市牧志1-3-17 (JAL CITY裏路地)
TEL:098-988-3851(当日のみ)
料金:前売2,000円 当日2,500円(各+別途1ドリンク)
問合:間取り図ナイト(森岡)mdrz.night@gmail.com

 

■予約:メールでのご予約のみとなっております。
①タイトルに「那覇公演希望」とお書きください。
②本文に「代表者氏名」「お電話番号」
「予約人数(最大4人迄)」を御記入ください。
③mdrz.night@gmail.com 迄 御送り下さい。
※今回は30人程の小さな会場です、出来るだけキャンセルはご遠慮ください。
■電話:(当日以外不通)098-988-3851
■出演予定:森岡友樹
(『間取り図大好き!』コミュニティ管理人)

 

参考資料:
間取り図ナイトFB
https://www.facebook.com/madorizunight

 

『間取り図大好き!』(扶桑社刊)
http://www.amazon.co.jp/間取り図大好き-間取り図ナイト/dp/4594067697

 

USTREAM(過去の映像)
http://www.ustream.tv/recorded/22721155

 

ライブリポート
http://tcc.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/11924-136a.html
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1009/07/news003.html

 

 

2015 10月

 

新進気鋭の若手写真家3人によるクロストーク。トーク終了後にはサイン会を予定。(お手持ちの写真集をお持ちいただいてかまいません)
※この催しは、「第2回フォトネシア沖縄フォトネシア沖縄写真学校」のプログラムの一環です。

 

開催日:11月15日(日)、13:00~15:30
場所:那覇市ぶんかテンブス館3階 ギャラリー

 

https://www.facebook.com/photonesiaokinawa
http://www.photonesiaokinawa.org/