スモーキーで力強い歌声は、聴くもの全てを魅了する!

Adele / 21

 
彼女の描く詞は自信の恋愛体験をもとに描かれており
その殆どが失恋の曲、だからかその歌声には情感が籠っていて、
聴いているこちらにもその切なさや哀しみがしっかり伝わってくる。
「サムワン・ライク・ユー」のような切ない曲ではしっとりと、
「ローリング・イン・ザ・ディープ」では力強く情熱的に。
音数も少ないシンプルなサウンドは
聴けば聴くほど味が出てきて、聴き返すたびに好きな曲が増えていくはず
 
アデル/ローリング・イン・ザ・ディープ

 
CDが売れないと言われているこの時代に
全世界で1600万枚のビッグセールスを記録!
今最も注目のシンガーソングライター「アデル」。
 
シングル・マザーのもと、ロンドン北部のトッテナムで生まれ南部のブリクストンで育ったアデル、
14歳からギターと作曲を始め、友人がマイスペースにアップした音源が口コミで話題になり、
デビュー前にも関わらずBBCテレビに出演。
2008年のデビューアルバム「19」は2009年、
第51回グラミー賞の主要部門である「最優秀新人賞」、「最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス」の2部門を受賞するなど大ヒット。
 
それから2年後にリリースした本作「21」は、
全英チャート20週1位、全米チャート16週1位、全世界20カ国で1位を獲得。
日本でも2011年の有線年間チャート1位を獲得と、前作を超えるどころか様々な記録を塗り替え、今なおその記録を更新し続けている。
 
ちなみにタイトル「19」は、19歳の時に作ったアルバムだからと
アルバム名にしたそう、もちろん今作「21」も同様。
 
今ヒットチャートを騒がせている曲のほとんどは
派手なルックスにポップチューンなナンバーばかり。
それに比べるとアデルの曲はそれらとは真逆、
シンプルで昔からある音楽といった感じ。
おまけに本人は少しぽっちゃりさんで決して派手なルックスでもない。
そんな彼女のアルバムがヒットチャートの1位になるなんて!
 
アデル/サムワン・ライク・ユー

 
シンプルで何か新しいアレンジがある訳でもないけれど
彼女の曲には聴くもの全てを音楽の中に連れて行く不思議な力があり
ここまでのヒットになったのは、
世界中の人々がその歌に癒されたいと無意識にこのアルバムに引き寄せられているからかもしれない。
 
残念ながら現在は喉頭炎の為、体調を崩し休業しているアデル、
早く元気になってその歌を沢山の人に届けて欲しい。
 

桑江成美