2015 5月

 

インド古典舞踊に「語る台詞」を加えた「舞踊劇」とも呼ぶべき新しいジャンルを追求しているむゆうじゅ(from 東京)。昨年好評をいただき2回目の沖縄公演になります。 インドの神様の恋物語「ギータ・ゴーヴィンダ」からは昨年の続編にあたる抒情的な演目を、レコーディングを終えさらに進化したオリジナル「Heart Sutra (般若心経)」など、数演目を上演いたします。 ゲストヴォーカルは、那覇在住の山口英里さんです。
[出演] むゆうじゅ【福島まゆみ(インド舞踊) 桐山日登美(インド舞踊) Go Arai(シタール、バイオリン) 石田紫織(タブラ)】 山口英里(ヴォーカル)

 

日程:
6月28日(日) 18:30〜
@舟蔵の里(石垣島) http://www.funakuranosato.com/
予約2000円、当日2500円  ※小学生以下無料
7月1日(水)19:30〜
@アルテ崎山(那覇) http://arte-plan.com/
予約2000円、当日2500円  ※小学生以下無料
7月2日(木)18:30〜
@八角堂(南城) http://octagon.ti-da.net/
音と舞、瞑想と祈りー満月プルニマに捧ぐ (小嶋さちほさんの音魂瞑想とともに)
予約3000円、当日3500円

 

★ワークショップ
生演奏で、サラスワティの踊りを踊ってみよう。 ワークショップで覚えた踊りを、むゆうじゅ公演で一緒に踊りませんか? ※公演のご予約が必要です
6月30日(火)19:00~20:30 @アルテ崎山 Bホール(那覇) 
7月2日(木)15:00~16:30 @八角堂(南城)
料金 各1000円(要予約)
公演の問い合わせ、ご予約は「むゆうじゅHP」まで 
http://www.muyu-ju.com/ 

 

2015 5月


ウィリアム・プルーイット著 岩本正恵・訳 新潮社 ¥1700(税別)/OMAR BOOKS  

 

五月に入り、緑が日に日に濃くなってきた。連休中は自然に触れ合った方も多いのでは。今回は、自然写真家・星野道夫さんが「アラスカの自然を詩のように書き上げた名作」として宝物のように大切にし、ご自身で翻訳をしたいと思いながら叶わなかったウィリアム・プルーイットの『極北の動物誌』をご紹介します。

 

著者はアラスカの生態学で知られる動物学者。アラスカの大地を人間の開発の脅威から守り抜き、そのために故国アメリカを追われている(後に名誉が回復された)。

 

「極北」というのに憧れる。南の地に住んでいるからだろうか。想像するしかない世界。この本の主役はその厳しい自然の中で生きる動物たち。アカリス、ノウサギ、ムース。その並列に人間が続く。

 

第一章の「旅をする木」(星野さんにも同タイトルの著書がある)ではトウヒの種子が芽を出し、旅をしながら成長していく姿が美しい描写によって描かれる。そこには時計では計れない大きな時間の流れがあって、読者もまた日常を離れて遠い場所を旅をしているような気分になる。

 

 

教科書でいつか習った「タイガ」(極北の針葉樹林帯)の危ういバランスによって保たれた生態系。そこに視点をフォーカスすると豊かなドラマがある。読んでいると、餌を探して歩きまわる動物たちに、地面に落ちた枝が踏まれて折れる微かな音まで聞こえてきそうだ。動物たちはそれぞれの流儀で、時には氷点下40度にもなるその過酷な極北の自然を生き抜いている。

 

著者は後半の「ホームステッド」「未来への展望」の章で、現代の私たちにも警鐘を鳴らす。その音を果たして私たちは聴き取れているだろうか、と思わずにいられない。遠い北の地の話をまずは知ることから。それは決して私たちに無関係な話ではない。文章は詩的で読みやすく、生態学の入門書としても最適。これから先も読まれ続けるであろう良書。
おすすめの一冊です。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp

 

 

2015 5月

 

夏限定「キレイ目 大人 かりゆしウェア」 販売中です!
フェローズの「少量生産&完全オリジナル」だから「周りとカブらない」メンズオーダースーツ専門店が考える キレイ目 大人 かりゆしウェア 必見!
コテコテのかりゆしウェアに飽きた方には特にオススメです。

 

期間:3/1~11/30
場所:沖縄県那覇市田原2-7-1

 

http://www.rakuten.ne.jp/gold/fellows/
http://store.shopping.yahoo.co.jp/fellows/
https://www.facebook.com/pages/fellows/263754103648310
http://shop.plaza.rakuten.co.jp/fellows/
http://fellows.ti-da.net/

 

2015 5月

 

1日完結!ハンドケアとフランス式アロマが学べる、貴女もプロのハンドセラピストが目指しませんか?

 

開催日と時間
6月27日.(土)10時半~17時 那覇市てぃるる
6月28日(日)10時半~17時 那覇市てぃるる
6月29日(月)10時半~17時 沖縄市
受付締切6月18日

 

アロマスクールララルーム 東京立川、沖縄
HP:http://af-salonlalaroom.jimdo.com
アメブロ:http://ameblo.jp/afsalon-lalaroom/entry-12020863404.html

 

2015 5月

 

近年、日本でも、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)を意識した企業経営、マーケティングなどが注目されるようになりました。特に観光分野において、欧米ではLGBTが重要なマーケティングの対象となっています。LGBTの基本的な知識から、LGBT顧客を意識する意味について、ピンクドット沖縄共同代表の砂川が解説します。また、LGBTフレンドリーホテルを打ち出している、ホテルパームロイヤルNAHA社長、高倉直久様に実際の取り組みと反応についてお話いただきます。

 

開催日:5/14(木)
時間:19:00~20:30
場所:なは市民協働プラザ2F 会議室3

 

https://www.facebook.com/pinkdotokinawa

 

2015 5月

<プレイベント>

 

折り紙でカエルを作って、みんなで並べてヨーイドン!遊んだあとは「おにぎらず」を作ってお腹をみたします♡自然の中で、楽しいひとときを過ごしましょう。

 

開催日:2015年5月9日(土)
時間:10時30分~12時30分
場所:森の家みんみん 大研修室

 

参加費:会員 200円 会員外 300円
持ち物:おにぎりの具・飲み物
募集人数:30名(定員になり次第締め切ります)

 

www3.ocn.ne.jp/~kogeki/

 

2015 5月


 

開催日:2015年5月16日(土)
時間:19時開演(開場15分前)
場所:浦添市てだこホール市民交流室
内容:アーノルド・ローベルの傑作、仲良しのがまくんとかえるくんの、ユーモラスでのんびりとしたやりとりに、心がほっこりと温まる人形劇です。
会費制 入会金300円 月会費1000円 初回3か月分前納

 

www3.ocn.ne.jp/~kogeki/

 

主催:沖縄なは子ども劇場

 

2015 5月

 

3年ぶりに復活しましたコンビ KANASUKE&まりも の街着ゆかたファッションショー「夏楽着(なつらっき)」「夏だって、お洒落着物でき〼。」をコンセプトに開催する着物ショーです。
洋服生地で着物を作っちゃうのはいつものことですが・・・
今回は、北欧柄やアフリカの生地を使ってさらに楽しく楽〜に着物が着れます!というのを皆様にお見せできること請け合いです!!
2012年の着物ショーをご覧になってくださったお客樣方のからのリクエストに答え開催する今回はファッションショーのほか
☆まりもヘアメイクワンポイントレクチャー
☆かなすけ着付けワンポイントレクチャー
はもちろんのこと
☆当日フリーソフトドリンク!!
☆ムーンオーシャンホテル 
レストランオーシャングリル ランチ券付
(有効期限9月30日迄)
☆ショーの終わりにお楽しみミニJAZZライブ有り!!
と お楽しみ満載なのです!!
昼夜、各回限定50席!!
いかがでしょう?
5月30日(土)、
KANASUKE&まりものコラボショーを楽しんでみませんか?

 

開催日:2015年5月30日(土) 昼の部 14:30 夜の部 18:00
場所:ムーンオーシャン宜野湾ホテル& レジデンス

 

KANASUKE http://jidaiyakanasuke.ti-da.net/
佐野まりも http://sanomarimo.ti-da.net/

 

 

2015 5月

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

現代イタリア人プレゼンツ!堕落の食の文化 P.O.P. – ドレスコードは古代ローマ!? –
来る5月31日(日)「現代の那覇に生きる古代ローマ人」こと、ピエトロ・スコッッツァリ / ピエトロ・サルトーゴ が本場の種類豊富な(皆さんが知らないであろう)形状・食感のパスタを(皆さんが食い倒れるまで)紹介します。前回はアペリティーヴォというお酒と共に楽しむアペタイザーにスポットを当てましたが、今度のワークショップ&パーティーはパスタとソースにフォーカスした企画です。”P.O.P.(パスタ・オージィ・パーティ Pasta Orgy Party)” は、古代ローマ人が大好きだった酒池肉林の晩餐会の再現です。 官能と胃と人間性をダメ にするまで食べる覚悟で来られることをオススメします。<orgy の意味は日本語にないので、当日尋ねてみて下さい>
講師&パーティー担当:ピエトロ・スコッツァリ&ピエトロ・サルトーゴ(その他日本人の翻訳チームがいます)

 

日時
5/31 (日)15:30 – 17:30 (ワークショップの部)
17:30 – 19:30 (ビュッフェスタイルパーティー)
※パーティーの時間帯は、多少遅くなる可能性があります。

 

注意)Ristorante VOLARE リストランテ・ヴォラーレには限られた台数の駐車場しかありませんので、近隣のパーキングを利用するか、公共交通機関をご利用下さい。モノレール赤嶺駅から徒歩7-8分です。住所:那覇市赤嶺2-7-12 2F

 

 

http://pietrotimes.com/?p=907
https://www.facebook.com/events/1452829368341426/

 

Pietro Scòzzari, ピエトロ・スコッツァリ (English only, ごめんなさい!)
pietroscozzari@gmail.com / 090-7585-8905

 

予約申し込み:リストランテ・ヴォラーレ(日本語可/ピエトロ・サルトーゴ)TEL 098-963-7747
または
ピエトロ・スコッツァリ (English only, ごめんなさい!) pietroscozzari@gmail.com / 090-7585-8905

 

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

ピエトロ沖縄

 

2015 5月

 

みなさん、いよいよゴール デンウィークです!
5月3日の憲法記念日には、新聞やテレビでも憲法の話題が多く報じられるかと思います。
しかし改めて「そもそも憲法は何のために作られたのか?」などと聞かれても、 答えられる人は少ないのではないでしょうか。

 

学校でも「日本国憲法の三大原理」といったことは教わったと思いますが、日本国憲法が作られた「目的」や「その性格」、「法律や条例などの違い」など、実はあまり知られていない憲法の基本的なことがらについて、憲法記念日の“復習”を兼ねて一緒に学び直せたらと思います。

 

開催日:2015年5月10日(日)
次回:13時00分〜(12時30分受付開始)
場所:琉球大学 産学官連携推進機構の2階会議室
  (琉大北口近く、工学部となり)

 

詳細と参加の申込は琉球ニライ大学のホームページからお願いします。
http://www.niraidai.net/class_detail/id0122.html

 

2015 5月

 

全国的に、注目されているクラウドファンディング。
私たちは、地域・地方に特化したクラウドファンディングのプラットフォーム「FAAVO那覇」を4月より運営しています。
クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の人から資金(支援金)を調達できる新しい仕組みです。
●クラウドファンディングってなに?
●どんな仕組み・メリット・活用方法があるの?
●どんな手続きが必要なの?
など、まずは、クラウドファンディングの基礎的な情報やノウハウ、活用方法を知っていただきたく勉強会(基礎編&実践編)を開催します。
具体的なアイディアをお持ちの方はもちろん!これから”何か新しいことをはじめたい”皆さんのご参加をお待ちしております。

 

☆スケジュール☆
■5月21日(木)14:00-15:00 クラウドファンディング活用勉強会(基礎編)
■5月28日(木)14:00-16:00 クラウドファンディング活用勉強会(実践編)
場所:沖縄ガールズスクエア
参加費:各500円(資料代)
※基礎編&実践編両日参加できる方が対象です。

 

詳しい詳細・お申し込みはこちらから→ http://www.girls-okinawa.jp/2015/05/21/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0-faavo-%E6%B4%BB%E7%94%A8%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A/

 

2015 5月

 

今年、劇場初公開を果たした映画『イザイホウ』。映画で取り上げられた「イザイホー」が途絶えた後も生活に根差した多くの祭祀が残り、「神の島」とも呼ばれ人々を魅了し続ける久高島。
はたして久高島とはどういう島なのでしょうか?「イザイホー」研究の第一人者 赤嶺政信 琉球大学教授と一緒に島をみて歩き、久高島、琉球の祭祀について考えてみようと思います。
映画を観て初めて久高島に興味を持たれた方も、映画を観る以前から久高島にひき寄せられていた方も、ニライ大学と一緒に島を巡ってみませんか?

 

開催日:2015年5月16日(土)
10:00~17:30
場所:南城市知念 久高島

 

http://www.niraidai.net/class_detail/%E4%B9%85%E9%AB%98%E5%B3%B6%E5%B7%A1%E6%A4%9C%EF%BD%9E%E6%AD%A9%E3%81%8F%E3%83%BB%E3%81%BF%E3%82%8B%E3%83%BB%E5%AD%A6%E3%81%B6%E3%80%81%E7%A5%9E%E3%81%AE%E5%B3%B6-%E4%B9%85%E9%AB%98%E5%B3%B6%EF%BC%81.html

 

2015 5月

 

「ワンディッシュにいろんな国を載せて驚かせたいという気持ちがあるんです。味はもちろん、盛りつけや演出の仕方もお客様の想像の上をいきたい。それがメルボルンの料理だから」

 

食堂黒猫の越名サキさんが伝えたいのは、メルボルン流の食の楽しみ方。ただ、メルボルンがオーストラリアの都市で…ということは分かるのだが、メルボルンの料理と言われてもピンとこないのが正直なところ。名物、何があったっけ?と考えこんでしまう。

 

「ウェスタンやミドルイースト、アジアンの発想が溶けた斬新な料理というか…。メルボルンは移民が凄く多いところ。だからカフェやレストランでも、多国籍の人たちが一緒に働いてて、『ここ、こうする?』『私なら、このスパイス使うけど』と作っていくから、いろんな文化が混ざるんですね。イタリアンみたいにトマトを多用するとか、フレンチと言えばホワイトワインのソースやウサギだみたいにハッキリとした特徴が言えないけれど、逆にそれがメルボルンの料理の特徴です」

 

黒猫

 

メルボルンらしさ、それはスープからも窺い知ることができる。

 

『人参とジャガイモのほんのりジンジャーとスパイスを忍ばせたピューレスープに、モロッコスパイスでローストしたカボチャとレンズ豆のサラダが載ったベジタリアンスープ』と、ひたすら長い名だが、ひと目みただけでも、たくさんの食材が緻密に使われているのが分かり、息をのむ。

 

「まず見た目からハッとなってほしい。ただ美味しいだけじゃ私は我慢できなくて。このスープもいろいろ考えながら組み立てていったんです。具材を液体に潜らせるのか、上に載せるのかから始まって、載ってた方が見た感じ面白いな、でもただ載せただけじゃゴージャスじゃないしフレームも作ろう。それには日本じゃあまり馴染みのないカダイフで作ったらインパクトあるんじゃない?とか」

 

ひとさじ飲めば、ジャガイモの甘さを土台にしつつ、酸味や香ばしさが駆け抜ける瞬間がある。味わいもまた予想外だ。

 

「メニュー、十分長い説明書いてますけど、それでも書ききれないぐらい、たくさん食材を使っています。それに、この中で1つもケアしていない食材はないですね。小さく載せたニンジンだって、ただ生のニンジンをヒョイっと載せるんじゃなくピクルスにして、酸味をアクセントにするとか。パンプキンの種もフライパンでローストしてから入れることで歯応えつけて、ただまろやかな口当たりのスープでは終わらなくするとか。お客さんから、『スープ単品に、こんなにボリュームあるなんて!』と言われると、作りこんだ甲斐あったなって思うんです」

 

サキさんはどのメニューも、細かな部分まで自らの手で作りこむ。その徹底した姿勢にも驚かされる。

 

「メニューに添えるパンも自分で作ってます。カンパーニュなら2日かけますね。普通ならもっと短い時間でも作れるんですけど、メルボルンっぽいテクスチャを出したいから、イーストの量をギリギリまで下げて、ほとんど小麦の力で発酵させるので時間かかるんです。こんな感じでどれも作りこんでいるので、丸一日キッチンにいるような日もありますね」

 

黒猫

 

黒猫

 

さらに、驚きは続く。こんなにも手間をかけたメニューも時期がこれば、さようなら。飲むひとを虜にするスープも、およそ1ヶ月後には新しいメニューに取って代わるのだ。

 

「これもメルボルンのカフェの特徴ですけど、美味しいものはひとつだけじゃないって考え方で、創作メニューをどんどん出すんですよ。スペシャルメニューと固定メニューに分かれてて、スペシャルは3~4品ですが、それをもう2、3日で変える。固定メニューも年に4、5回は変えますね。しかも同じメニューは二度としないというのもあって。ここは私ひとりでやってますし、日本でそのペースはちょっと早過ぎるので、固定メニューの中から1つ、4週間に1回ぐらいのペースで新しいメニューに入れ替え、また4週間後に何かが一つ新しいモノに変わるというスタイルにしています。2014年8月にオープンしてから、もう13品ぐらいオンにしたかな。常連さんを飽きさせないようにって想いもありますし、シェフとして一番やりがいある部分でもありますね」

 

その想いは伝わり、お客さんは変化を楽しみにやってくる。サキさんの腕に全幅の信頼を置いているから、気に入ったメニューと別れる寂しさに新しいメニューへの期待感と好奇心が勝つのだ。

 

「『期間限定のスペシャルがあるんだって? それちょうだい』とメニューも見ずにオーダーしてくださる方もおられますし、月に1回女子会をここで開いて、2つのメニューをシェアする方々もいらっしゃいます。でもたまに、『メディアに掲載されたハンバーガーが食べたかったのに、もうないのか…』と残念そうに言われる方もいて…。うちはどのメニューも満遍なくご注文頂くため、看板メニューというものは特にないんです。でも、どのメニューも喜んで頂けるように極限まで作りこんでいるし、『次はどんな美味しいものに会えるんだろう』ってトライする気持ちで来てもらえたら、メルボルンらしくってうれしいです」 

 

変化し続けるメニュー。これは料理の引き出しが多くなければ不可能なこと。だが、サキさんのレシピは限りなく幅広い。

 

「アイデアはたくさん湧きます。このスパイス使いたいってスパイスから組み立てていくメニューもありますし、『紫色の可愛いブロッコリーが入ったけど、使ってみる?』から考えるメニューもあります。あ、ストーリーから広げるメニューもあります。もし、街で気のいいスペイン人のマンマに出会って、『ちょっとウチ寄って、ごはん食べていきなさいよ』と出してくれる料理があるなら、きっとこんな感じ…ビーフブリスケットをほろほろと煮込んでくれるんじゃない?とかイメージをふくらませて。そこから野菜ひとつ加えるのでも、ローストするのかゆがくのか、ピクルスにするか。メニューの見た目に合わせて縦から切るか、横から切るかと組み立てるので、どのメニューも1ヶ月はイメージを膨らませて考えるんですけど」

 

黒猫

 

もちろん想像したものを寸分違わず、実現する腕も要る。サキさんがメルボルンで8年間、さまざまなレストランやカフェで働いて来た経験が、それを可能にしている。

 

「メルボルンに渡ってから、まずフレンチベースの調理師専門学校に通いました。初めは 皿洗いで生計を立てながら。そのかたわら、他の高級モダン創作料理のレストランでタダ働きしながら一つずつ技術を 教わったんです。最初の5年は高級なレストランを含め、いろんな国籍の料理に触れました。モダン創作料理、伝統フレンチ料理、イタリアン、フージョン料理、高級フレンチ。子羊を一匹解体するところからやるようなところもありましたね。いつか小規模なカフェをしたいと言う夢のために、小さいお店でもユニークな料理を出しているカフェを渡り歩き、13軒ものお店で働き、いろんな料理に触れてきました」

 

多忙を極めた、メルボルンでの料理修業の日々。しかしそれはサキさん自身が新しい自分に出会うことや喜びを見つけることにもなったと言う。

 

「料理の世界は本当に甘くない世界で、最初は苦労しかない数年でした。しかしそんな中でも可愛がって教えて下さるキーパーソンに出会い、技術と経験を積むにつれ、現地のシェフと肩を並べて料理ができるようになっていきました。いろんな国の人々とアイデアをシェアし、料理を手がけることで身につく柔軟な考え方、枠にとらわれず自由に料理を表現することで、自身のクリエイティビティや個性を見つけ伸ばしていけたと感じています。今までに感じたことのない自由を料理に教わっていると思います」

 

黒猫

 

そしてサキさんは、今度はメルボルンの食を表現する場として沖縄を選んだ。それはオーストラリア人の夫、クリスさんのたっての願いでもあった。

 

「日本文化が好きなクリスが、以前から日本に移住したいと望んでいたんです。日本の中でも暖かく、そしてメルボルンのようにゆるやかな場所にとなって、『それなら沖縄じゃない?』って。私は大阪出身ですけど、大阪や東京では人々は忙しく、お客さんの数だけをこなすことに精一杯になって、メルボルンの料理の面白さを伝えきれると思えなかったし、お客さんも忙しくて聞く余裕がないかもと思って。だけど沖縄のひとには美味しいもののためなら辺鄙な場所でも、車を運転してでも来てくれる好奇心があるし、こちらも丁寧にメルボルンというものを伝えていけるかもと思ったんです」

 

夫妻の予想は的中。『メルボルンって?』と興味津々のひとがドアを叩く。

 

「オープン当初は、『メルボルン…どこですか?』と言う方々がほとんどだったんですが、今は『メルボルンからきたんだって〜』や『メルボルンってこういうとこなんですね』っていうふうに、少しづつ定着してきているように感じます。初めてメルボルンスタイルの料理を食されたお客様に『うまく言えないけど、なんとなくメルボルン…分かった気がする』って言われたことや、帰り際に『美味しかった~』だけじゃなく『楽しかった!』と言ってもらえるとグッときます。私は国籍は日本人だけど、料理国籍はメルボルンだから、メルボルンを伝えたい。特に、沖縄でメルボルン料理ってないので、私たちが初め。下手なことはできない、次に続くひとのためにも…という気負いもあります。メルボルンを曲げないで伝えたい。だから、それがちゃんと伝わっているんだなと言う手応えを感じられることは本当に嬉しいですね」

 

 

黒猫

 

メルボルンのスタイルを沖縄に伝えたい。その想いは大きなマシーンで淹れられるコーヒーにも表れる。日本移住を前に焙煎士の修業を積んだクリスさんが、注文を受けてから一杯ずつ抽出する自家焙煎したスペシャリティーコーヒーだ。

 

「メルボルンは信号の数よりカフェが多いと言われる都市です。その質の高いコーヒー文化が世界的に注目されています。たまに、『コーヒーは料理とセットではないんですか?』と聞かれることがありますが、うちのように高品質の豆を仕入れ、テストローストからはじまり、抽出までの全てに関わっているこだわりと言うスペシャリティーコーヒーは、料理と同様に貴重で一品としての扱いになり、ついでに付いてくると言う存在ではないんです。それはメルボルンでも日本の現代のスペシャリティーコーヒーでも同様の扱いです。私達の飲み慣れた、そして多くの方々に愛されているメルボルンスタイルのコーヒーの味わいは、日本ではなかなか見つけれないなと日本に来るたびに感じていて。それならその大好きなメルボルン流スペシャリティーコーヒーを沖縄で伝えていこうと思ったんです。このユニークな料理も独特なコーヒーもメルボルンで私達が愛して止まないモノ。それを伝えたくて食堂黒猫は沖縄で生まれました」

 

黒猫

サキさんは多忙な合間をぬって、料理教室も開いている。「私自身が料理から喜びやチャンスをもらってきたから、料理で人の役に立てれば、それが恩返しになるかと思って」

 

惜しみなく食材を使い、手間をかけた料理とスペシャリティコーヒー。サキさんの、「ドアを開けたら、メルボルンであるように」という想いは広がっている。繊細に作りこまれたワンディッシュに、行ったことのないメルボルンが映る。カフェやレストランでひしめく街並み、いろんな国の人々で活気溢れる厨房の様子までがありありと浮かぶのだ。

 

黒猫

 

食堂黒猫 Black Cat Cafe
那覇市首里赤平町2丁目40-1 3階
(駐車場2台有り)
ゆいレール儀保駅から徒歩10分

 

050-1070- 6774
9:00 ~ 17:00
定休日 月曜・木曜

 

Shop blog http://shokudoukuroneko.ti-da.net
FB https://www.facebook.com/ShokudouKuroNeko

 

2015 5月

 

紅型ができるまでの工程やものづくりの楽しさを体験します。
講師に紅型作家として活躍中の城間栄市氏をお迎えし「筒描き」という技法を使い、麻布を紅型で染めます。染めた作品は、お持ち帰りいただきます。
◎「筒描き(つつがき)」とは・・・
ホイップクリームを絞る袋によく似た、「筒」と呼ばれる糊袋から糊を押し出し、手で描きます。
申込期間:4/28(火)~5/10(日)
申込方法:事前申込制(TEL・来館)
*応募者多数の場合は、抽選。
*参加していただける方のみ、5/15(金)までにハガキでご連絡します。
*持ち物や開催場所など詳細は、後日ハガキで通知します。
*2日間連続で参加できる方が対象となります。
*会場の都合上、申込者以外の参加はできません。
*保護者同伴は問いません。但し、集合場所への送迎は保護者の責任のもと、行ってください。

 

開催日:
1日目 5月23日(土)13:15~16:30(集合13:00)
2日目 5月24日(日)10:00~13:00(集合 9:45)
*2回連続講座
*5月31日(日)11:00~12:00に作品の受け取りがあります。
場所:沖縄県立博物館・美術館 博物館実習室

 

http://www.museums.pref.okinawa.jp/museum/topics/detail.jsp?id=1383