LEQUIOデザイナー 嘉数 義成
服を作り始めて10年になった。
作り始めた頃とは比べ物にならないくらいに
ドップリこの仕事に浸かりきっている
毎日毎日ミシンを踏み
針を進め
糸まみれにになる生活
作った服の数は全く覚えていない。
沢山の服を作り、見て来ても未だにいつも考える事
生地に鋏を入れる時に思う事
「独り言」
張りがあって、しかめっ面の硬派な生地なのか、
または触るだけで伸びてしまう自由奔放な生地なのか
ダラダラとして一見やる気がないが
服に仕上がると布(キレ)の時とは見違える隠れ美人な生地だったり
ポリエステル等の化学繊維、
麻や綿等の天然繊維
再生繊維や合成繊維
平織りなのか綾織りなのかジャガードなのか…
生地は様々な性格をしている
ハサミを入れる瞬間は布との会話の様なもの
布が人間の身体にどう乗るのか、身体に沿うのか離れるのか
㎜単位のズレが服の仕上がりを左右する
焦っていたり雑に扱ったり
布の機嫌を損ねると
慎重に丁寧に且つ、手際良くハサミを入れると布がコチラの話を聞いてくれて
素直にハサミを入れさせてもらえる。
ハサミにも性格がある
初対面には厳しいが頼りになるやつ
人当たりの良いやつ
なかなか言うことを聞いてくれないやつ
でもしばらく一緒にいるとどれも手放せないやつら
基本手入れを怠ると湿気等の影響でハサミは直に錆びる
沖縄の気候では仕方ないが手入れは結構大変
日々の手入れを怠らないようにする
「刀は侍の魂」というが
布を扱う人間には鋏は命の様な物
ミシンが無くても手縫いで縫うことは出来る、だが
鋏は代用が効かない。
毎日の積み重ねが大事
厄介なのは尖ってるくせにデリケートで
一度でも床に落としたり強い衝撃を受けると
刃先がズレて布が切れなくなる
けれど大切に扱っている分愛着も湧く
ハサミの性格と布の性格が合わないときは
素直に折り合いを付けよう
でないとお互いを傷つけてしまう
など
鋏を入れる時には色んなことを
一人でぶつぶつとつぶやいている
独り言
LEQUIO(レキオ)
宜野湾市喜友名2-28-23
TEL/FAX (098)893-5572
open 11:00~20:00
年中無休
駐車場有り
HP:http://www.lequio-r.com
ブログ:http://lequiojapan.ti-da.net