9月に入ると気持ちがどっぷり秋モードですね。僕は今年2年目の沖縄の秋冬を迎えます。
やはりファッションは着用アイテムが多い秋冬が楽しいかと思いますが、うちはリゾートラウンジウエアという、一応リゾート(特にマリンリゾート)で心地よい的な服を作ってるんですけど、秋冬のマリンリゾートで過ごせる服って何がベストなのかな…と。
例えば、秋冬の沖縄のさほど暑くなく寒さも短い秋冬期間だとしたら、ウールのニットよりコットンのニットや扱いやすいパイル地(裏毛)のアイテムの方が何かと応用が利くのではないかと。
僕の中でのリゾートラウンジウエアにはいくつかの鉄則があって、
①肌触りがいいこと
②だらしなくなく、適度に品が良い
③着用にあまり気を使わなくていい
④家で洗える(出先で洗える)
⑤アイロンをかけなくてもいい
と言ったカンジです。
リゾートウエアと謳ってるブランドがあっても、うちの鉄則にあてはまらないかもです。旅先で汚れても普通に洗えて、すぐまた着れるというイージーさはハズせません。あくまでふだん着寄りです。
この秋冬に向けて、個人的にパイル生地が好きなのも相まって、沖縄で快適に過ごせそうなパイル生地を発注しました。まず一つは綿と麻の混紡糸で編んだガーゼパイルです。
サラッとした肌触りと、あまく編む事でムレにくい仕様にしました。生地を手に光にかざすと、うっすら透けるくらいの生地感です。
この生地で何を作るか模索中ですが、恐らくチュニックっぽいものかロンT的なアイテムですかね。次は綿100%ですが、表面がネップっぽい風合いのガーゼパイルです。
これは去年作ったもので、先の綿麻ガーゼパイルよりループが大きめですが、大きい分、肌触りがふっくらした感じの生地です。
そして次も綿100%のパイル生地です。
これはうちで定番的に使ってる生地で、先に紹介したパイル生地より厚手です。一般的に使われてるパイル生地より若干薄手といったカンジでしょうか。七分袖のスウェットシャツや、サイドにポケットのあるスウェットシャツを作りました。今年も色展開は白と杢グレーの2色で展開します。
そして、この秋冬投入の珍しい生地をご紹介します。
Tクロスパイルという生地で、通常のパイル地は裏を3本の糸で編み、そうする事でループ上のパイルが出来る原理ですが、この生地は天竺編みの機械を改造し、あえて2本で編む事で表はループが寝たような表情で、裏側はループが出ない普通の平編みのような表情の生地になります。緩く編む事で柔らかな生地感と、優しい肌触りに仕上がっています。この生地で作る商品のサンプルが上がって来ました。
ゆったりした襟元の七分袖カットソーです。なかなかいい出来!ユニセックスで色展開は白と青とベージュで考えてます。厚みがある生地ですが、季節を問わず着れますね。
僕的にパイル生地は、暑くなければ毎日でも着ていたいと思うくらい好きです。パイル生地の服ばかり持っていて、お店で作ってもいて、どんだけ好きなんだかわかりません。でも、秋の肌寒さを感じる海辺のカフェで、珈琲を飲みながらゆったりした時間を過ごす。そんな情景に肌触りのいいパイル生地服はピッタリですね。僕の中でパイル生地は生涯ヘビロテ確定です。
写真・文・タイトルイラスト 竹本賢一(オールドマーク)
Old Mark(オールドマーク)
沖縄県浦添市牧港1-57-24
TEL:098-917-4521
営業時間:12:00~20:00
定休日:不定休
http://www.oldmark.net/