春をまとう

 

4月、新年度がはじまりました。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
入学式や進級を迎えた方、新社会人として新たな一歩を踏み出した方、
新しいお仕事を始めた方や育児休暇から職場復帰された方、それぞれの新しい春を迎えられたかと思います。

 

 

みずみずしくエネルギーに満ち溢れた季節。
鳥たちの歌声とともにShoka:へも春がやってきました。

 

 

 

 

ミナ ペルホネンから届いた“anemone”のスカート。

 

樹木のような落ち着いたカラーはどこかクラシカルな佇まいがあり、太めのプリーツが規則正しく並んだお花の刺繍に美しい動きを与えてくれます。

 

朝の柔らかい光の中で椅子に腰掛ける姿がとても素敵だったので、思わずパシャリ。
こういった何気ないしぐさの中に、その人らしい美しい佇まいを感じることもありますよね。

 

 

 

 

春といったらパステル調の明るいお洋服の印象が多いけれど、シックな春のカラーも大人っぽくていいですね。
かっちり決めなくたって、Tシャツやスニーカーとカジュアルに合わせてもきっと素敵なんだろうな。

 

個人的には大好きなブラウンカラー、意外といろんな色と調和してくれるんです。
ブラウン系のお洋服はなかなか選ばないという方も、この春挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

こちらはanemoneのブレスレット。

 

帽子ブランドのhitomi shinoyama designとのコラボレーション。
ミナ ペルホネンとは帽子やアクセサリー、バッグなどで毎シーズン素敵な手仕事を発表しています。
使用する素材もあたたかなものばかり。

 

 

 

メッシュのように編まれたベースの素材に、anemoneの生地や刺繍が繊細に並んでいます。
端の部分は糸で丁寧に縁取られているので肌あたりも優しく、軽やかに身につけられるブレスレット。

 

着用感を気にせず自然に身につけられるのは、これからの季節に嬉しいですね。

 

hitomi shinoyama designのものづくりは、人の手仕事が感じられる暖かな空気を含んでいます。
デザインや機能性だけではなく、ものが生まれるまでに紡いだ人の時間全てがそのものが持つ魅力となり、長く愛用していくことで価値が生まれるのだと思う。

 

Shoka:には、そんな手仕事を感じられるものがたくさん集まっています。
ものが持つストーリーや作り手に思いを馳せながら、みなさんとお話しすることが私たちスタッフの日々の喜びに繋がっています。

 

 

 

 

こちらをじっと見つめているのは、お店に住み着いてしまったコウモリちゃん…ではなく、コウモリバッグ。

 

 

 

この子を見つけたお客さんは皆、キャー!と歓声をあげて喜んでくれます。
細かなピンタックの陰影がまるでコウモリの毛並みのようで、ついつい撫でたくなってしまいますよ。

 

 

 

長いまつげがとってもキュート。
そういえば、沖縄に生息しているオリイオオコウモリの顔とどこか似ている。
ふと、そう思って親近感が湧く。

 

使わない日はインテリアとしても楽しめそう。
新生活でちょっぴり疲れた日に、家に帰ってこの子がお部屋にぶら下がっているだけで癒されますね。

 

 

素敵なものと出会った時、こんな風にいろいろと想像してはウフフと口元がゆるみ、心が弾んでしまう。

 

そのものを中心に広がる空間
集う人々
流れる音楽
刻む時間

 

まだ購入さえしてないのにすーっと自分の生活のなかに溶け込んでいく。

 

必需品ではないかもしれないけれど、
そのものを通して誰かと幸せや喜びを共有することができたり、そのもの自体からエネルギーをもらえたりすることもあるはず。
時には新しい発見も。

 

 

 

 

 

 

 

 

humoresqueから届いたのは、コットンシルクの軽やかなブルゾン。
振り返るしぐさも美しいですね。
丈感や袖のボリューム、バックスタイルのかっこよさに惚れ惚れしてしまう一枚です。

 

 

 

 

彼女が愛用しているパンツと合わせるとハンサムなレディに。

 

humoresqueのお洋服は、袖を通す人それぞれによって表情が変わる。
決して多くは語らないけれど、静かに優しく着る人の日常に寄り添ってくれる。
着れば着るほど、その人が持つ美しさが際立ち個性が香る。

 

経年変化を恐れず、自分らしい服を大事に育ててみたい思う一着。
いつの日か、自分の子や孫が私の古いクローゼットの中からこの一着を見つけ出し、取り合いを始める。

 

そんな妄想が止まらないのです(笑)

 

 

 

 

 

絶妙な透け感が美しいリネンガーゼのブラウスは、ARTS&SCIENCEから。
シンプルだけど他にはない独特な雰囲気を持っていて、引力のように引き寄せられてしまいます。

 

布の重なりや仕立てたラインが色濃く浮かび上がり、立体的なシルエットになっています。

 

カラー表記はginger。
隠し味に使うスパイスのような深みのある色味がとても魅力的です。

 

他にもcardamon、cumin、saffronなど、今にもいい香りがしてきそうなカラフルなお洋服たちが並んでいます。
自分好みのスパイスカラーを見つけて、日々のコーディネートを楽しんでみたいですね。

 

 

 

木々や植物の色、しっとりとした土やきらきら光る海、
私たちが生活する景色の中には、たくさんの色で溢れています。
そんな自然界の中にあるような美しい色を身に纏うと、不思議と気持ちが軽やかになり体の奥の方からエネルギーが湧いてきませんか。

 

日本人が大好きな桜は、毎年春になると必ず美しいピンク色の花を咲かせてくれる。
何の迷いもなく咲き続ける姿に、勇気付けられたりする。

 

暮らしの中で自然に左右されることも多いけれど、自然から得ることは大きく、その存在に憧れたりもします。
人は自然のなかのほんの一部にしか過ぎないけれど、
その中で四季折々の暮らしを楽しむことが出来る私たちは、とても贅沢なことなんだなと改めて思います。

 

少し話が壮大になってしまいましたが、春は特に自然が与えてくれるものを直に感じることができるような気がします。

 

こちらも自然の風景を連想させるような一枚。

 

 

 

白い光のベールを纏ったような気分になるニットカーディガン。
薄い雲が空一面に広がり、大地と空の間に光を閉じ込めたような、そんなイメージが湧きます。

 

太陽の日差しが強い沖縄では、日除けとしても軽やかに着れそうです。
木漏れ日のように耳元で慎ましく光るnoguchiのピアスも、どこか涼しげな印象です。

 

 

 

 

Shoka:では新しい春の装いの他にも、暮らしを豊かにしてくれる器や生活雑貨もご紹介しています。
辻和美さんの美しいガラスたちもまだまだご覧いただけますよ。

 

美しい緑に囲まれた比屋込根の丘へ、一息入れにいらしてくださいね。

 

 

 

 

 

 

写真・文 我謝 菜津子

                        

 

 

 

 

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次の企画展

 

 

Warp & Weft in OKINAWA
CALICO the ART of INDIAN VILLAGE FABRICS + YAMMA

 

2019/4/27 sat~5/12 sun (会期中火曜定休)
@Shoka: 12:30~18:00

 

photo by 在本 彌生

                         

 

 

Warp & Weft(ワーペンウエフト)とは縦糸と横糸という意味。このイベントは手仕事を産業にすることで、
作る人、紹介者、着る人みんなが対等で幸せな関係でいられるという考えのもとに活動するCALICOの小林史恵さんとYAMMAの山崎ナナさんが企画しています。
手を経たものを大事に長く。そんなことが大切な時代ですね。私も深く賛同しています。

 

去年に引き続き、小林史恵さん主催のCALICOの服を紹介します。インドの伝統工芸カディを使い、現代生活の中に溶け込むようなデザインされた服たち。
着る人によってスタイリッシュにもナチュラルにもテイストが変わるのがその魅力。
1枚目の写真はCALICOの服を、写真家の在本彌生さんがインドで撮影されたもの。その着心地が伝わってくる素敵な一枚ですね。

 

YAMMAの服は長く大事に着られるように山崎ナナさんがデザインしています。素材も人の手も無駄のないようにするために完全受注生産制です。
多いときには9割を廃棄するのが当たり前のような服産業の中で、人の手仕事で産業を興すことをテーマに、120年続く会津木綿の工場を引き継ぎ、
その布を使い東京東部に住む人々の手で縫製をして仕上げられる服たち。今回サンプルを試して気に入ったものを受注すると秋風が吹く頃に出来上がってきます。
洗うほどに着心地の増す目の詰まった木綿は沖縄の生活にぴったり。HPにて会津木綿の工場の様子など色々お知らせいたします。

 

 

店主

 

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