写真 文 倉富麻紀
沖縄のもっとも寒い時期とされる2月も残りあと少し。
緋寒桜もピークを過ぎ、このごろは風がぴゅーぴゅーと吹いている比屋根の丘Shoka: では、ピンクボールの花も風に吹かれラストスパートを迎えつつ、次はスミレやタンポポが花を咲かせています。
生き物たちも負けていられまいとイソヒヨドリやメジロがさえずり、ミツバチ達も羽音を響かせてせっせと蜜を吸いにやってきます。
賑やかな庭は、春の気配たっぷりなのでついつい外へ出て風にあたってみたくなるのです。
そんな春らしい庭になってきたShoka: へヨーガン レールの春物たちも入荷しています。
ゆかちゃんが最初に着てくれたのは、ストライプインターシャのトップス。
綿麻のさらっとした肌触りのブラウスは、様々な配色のストライプ柄がリズミカルに織り上げられています。新芽やお花が芽吹き始めた春の大地のような雰囲気。
襟元、袖口、裾などがランダムなに仕立てられいて可愛らしいのです。
こちらは、コットンインターシャのロング丈カットソー。
まるで抽象画のような綺麗なテキスタイル。ふしぎな形の重なりを織り目を変えたり重ねたりして複雑に表現されています。
春の風がさっと吹いて花吹雪が舞う水辺のようにも見えてきます。
肩のラインが落ちているゆったりリラックス感のある着心地で、春風を感じて心まで軽やかになります。
風が吹くとフワフワとそよぐクルタ風ドレスは、薄手のコットンシルクで軽くてやさしい着心地。
普段とは違う新しい雰囲気が楽しくって、くるくる歩き回るゆかちゃん。春夏のお洋服は、身体も心もリズミカルにしてくれます。
熱帯植物の葉っぱのような柄がプリントされたリゾート感のある大人っぽいドレス。
いつも可愛い表情のゆかちゃんも最近は、ふと女性らしい表情もよくするようになりました。
お目目きらきらあやちゃんが着ているのは、綿シルクのニットと植物の刺繍がかわいいパンツ。
タートルばかり着ていた冬服から、首回りがすっきりしたデザインのトップスへチェンジするだけで春の気分が一段と増してきます。
とろっとした肌触りのニットは、季節の変わり目にとても重宝しそうな一枚。
Vネックって女性のデコルテをきれいに見せてくれるのも嬉しいですね。
よく見るとタンポポの綿毛のような刺繍があしらわれたパンツは、コットンなのでさらっと軽くて履き心地抜群。真っ赤ではなく、杢赤なので強くなりすぎず柔らかな印象になりより春らしい雰囲気。
きらきらの表情でこちらをみているあやちゃんに、刺繍がきれいなコットンスカーフを巻いてもらいました。
とても繊細なチカン刺繍というインドの伝統的な刺繍が全体に施されたストール。1日に10cm程しか進まない細かな手刺繍の美しさに見とれてしまいます。おもわず、あやちゃんもうっとり。
蕾をつけた植物や新芽が春の風にそよいでいるのようなモチーフが立体的に表現されコンパクトなサイズですが手仕事の凄さが伝わってくる一枚。
こちらは、赤×ピンクのチェック柄の織りが鮮やかなシルクコットンストール。
伸縮とハリ感のある立体的な表情の手織りストールは薄手なのでこれからのシーズンにぴったりです。
くしゅくしゅっとしていて、しゃりしゃりの軽い素材感は春らしい装いにぴったり。
シンプルなコーディネートにさっと巻いて差し色としてもきれいですね。
私は、コットンラミーのプリントドレスを着てみました。ラミーのさらっとした肌触りが気持いい。
夏場も着れそうなほど薄手で軽い素材は、春夏のシーズンが長い沖縄には嬉しい素材感です。
植物の葉脈の集まりのような、石砂利の川底を思わせるような不思議な模様。
それとも、春の嵐が砂につけていった模様でしょうか。
やはり、ここにも自然の中の景色が感じられますね。
こうしてみているとヨーガン レールのお洋服や小物のほとんどは、自然がモチーフになっているので植物や生き物、森や川、海や砂浜の一部を切り取ってテキスタイルや服に表現されています。
ただ単に庭のお花を写したのではなく、自然の中の美しい色や光や温度が一瞬の風景としてその影やそこに吹いていた風までもを取り込んで、服に仕立てられた魔法のような不思議な魅力の服なのです。
ヨーガン レールさんの生前の動画で「美しいものは、自然の中にある。人間が作っているものは、自然とは比べられない」というような事を話していたことがふと頭をよぎりました。
自然の中からインスピレーションを受け、作られた服たちは最後は自然に還る天然素材ばかりなので着心地がよくリラックス感があります。また、自然がお手本なので流行という感覚とはちがう普遍的な美しさがありずっとずっと着続けていける服なのです。
少しづつ春の風が吹いてきていますね。
Shoka: にはヨーガン レールをはじめ春物がぞくぞくと入荷しております。
春の装いを探しにどうぞ遊びにいらしてくださいね。
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【Shoka: の次回イベントのお知らせ】
trippen
2016年3月5日(sat)~21日(mon)@Shoka:
「毎日を旅するように歩きたい」
靴は私たちの船のようなもの。なかなかフィットしない船に乗ること 40 年あまり。その放浪の旅路の中で出会った職人魂を持つブランド trippen はドイツ国内の自社工場と、イタリアの限られた工房のみで 作られています。海外生産にしてコストを落とすと、国内の職人たち の技術が失われてしまい次世代に継承できず廃れていくことになるか らです。人間工学に基づいた履き心地の良さと、時代に左右されない デザイン、痛んだ時に修理ができる体制を持つ trippen の靴は、私の 暮らしに安心感をもたらしました。普段 Shoka: に無いデザインのも のもたくさんやってきます。2 足目、3 足目もお試しあれ。 メンズもやってきます!
場所:アンティークと暮らしを楽しむ服・雑貨たち Shoka:
日時:2016年3月5日(土)~3月21日(月) 12:30~19:00 (会期中火曜定休)
TEL:098-932-0791
H P:http://shoka-wind.com/
アンティークと暮らしを楽しむ服・雑貨たち
Shoka:
http://shoka-wind.com/
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791(火曜定休)
営業時間 12:30〜19:00