僕が日本の雑貨や生活道具に興味を持ちはじめる
きっかけのひとつに手ぬぐいがあります。
季節ごとにかわる色や柄、遊び心のあるたくさんの図案、
巻いたり、敷いたり、拭いたりといった使い勝手のよさ、
そして、使いつづけることで変化する色味、増していく風合い。
昔は白地に藍色の文字で町の商店街にある店の名前か
何かが書かれたものが多かったように記憶しますが
関東で育った僕にとっての手ぬぐいは
祖母や母が蒸し料理で使ったり、
頭に巻いたり、雑巾にしたりと
小さい頃から家にあるあたりまえのツールでした。
沖縄ではてぃさーじと呼ばれる布が手ぬぐいに近い役割があるようですが、
もともとは島を離れ旅立つ家族への無事を祈り贈ったり、
想いをよせる人への気持ちを込めるなど
「思いのつまった布(織物)」として使われることが多かったと
聞いたことがあります。
食事の時やお茶で一服、なんていう時は
ランチョンマットがわりにテーブルに敷きます。
いくつかの気に入った柄の中から
その日の一枚を選び畳んでそのまま敷くだけ。
それだけで食べるものも並べる器も
いつもと違った表情が出たりします。
手ぬぐいは万能布とよく表現されますが
その人の使い方次第でホントなんにでもなる、
というところが大きな魅力だったりします。
ちょっとした手みやげを手ぬぐいで巻いて来られたりすると
「お、粋だなあ。」と思うし
その巻き方を教えてもらったりすることで
いつのまにかコミュニケーションツールにも
なっていたりして。
これから手ぬぐいがますます似合う夏本番。
我が家でもさらなる活躍が期待されます。
写真・文 タナベユウヘイ(雑貨屋[そ]店主)
雑貨屋[そ]sso
住所: 沖縄県宜野湾市大謝名1-24-18
TEL:098-898-4689
OPEN: 12:30-19:30 (CLOSE/Wed & Thu)[臨休あり]
HP:http://sso.shop-pro.jp
ブログ:http://sso.ti-da.net