目にした瞬間に引き込まれ、たちまちその世界の住人になってしまう、そんな紙ものたち。
第一印象、「この商品はどこからきたのだろう、きっとどこか外国の・・・」
と、勝手にそう思い込んでしまうが実はメイドインジャパン。
「ATELIER.encle d’encle 紙モノのアトリエ アンクルダンクル」の商品たちだ。
「パラフィン紙袋8色セット」
シルクスクリーンで印刷し、パラフィン紙と再生紙を合わせて作った小さな紙袋は
鮮やかな色合いなのに、印字との組み合わせからかとてもシックだ。
ところどころにかすれやにじみがあるのは、一つずつ手刷りしているからだろう。
プチギフトにも華やかさがプラスされる。
気にいったコーナーをディスプレイしても
「ホワイトレター バード(レターセット)」
みてみて。
細部がうれしい。
便箋の縁取りに愛嬌を感じる。
開封する前の封のくるんとした後ろ姿にほっこり。
鳥の絵がひそんでいるのに小さく歓喜。
これがアンクルダンクルからの私たちへの素敵な演出だ。
「パレットカード」
「プレゼントのように言葉を送りたいときに」と、商品紹介に書かれた文章がとても印象的だった、スライドさせてメッセージを書くカード。
混ざり合った色彩がきれい。
インテリアとしてお部屋に飾ってもいいだろう。
カードを飾る。ふと視線をやった時、カードの中の思い出がよぎる。
しまいがちのカード類にそんな役割があるのもいいんじゃない?
すべての作品において作者の行き届いた心遣いを感じる。
最後の決めどころである包装の美しさが物語る。
すべてがギフトのよう
美しく整えられた箱を眺める。
最初の「素敵なものに出合ったなあ、嬉しいなあ」という思いから
ほどいてみて「ほら、やっぱりいい」という得意な気持ちへ。
その後はゆるやかに満ちる。じわじわと心にもたらされる嬉しい充足感。
トレーシングペーパーを用いたレターセット
心動かされるものとの出合いのほとんどが、私の場合は偶然だったりするわけですが、その偶然も自分の関心のある事にアンテナを張っていたり発信しているからもたらされるわけで、となると必然なのか。
いずれにしろ、めぐりあわせというのは本当にありがたいものだ。
アンクルダンクルの作品を見ているうちにふと、「この発想はそもそもどこからくるのだろうか」と思った。
作者の青島さんに聞いてみると、これまでたくさん旅した事が関係していると教えてくれた。
見た事ない街、見た事ない景色、触れた事のない文化や生活。
実際に目で見て刺激を受けたイメージをつなぎ合わせて作品を形にしていると。
ヨーロッパ諸国、トルコやモロッコ、南太平洋の島など、これまで作者が旅して得たかけらがここにあると思うとまた興味深く感じた。
2色のカードセット。
リボンつきはブックマーカーとしても
「 ATELIER.encle d’encle 」の紙モノが、手間を惜しまず、丁寧に形作られたということは、見て、手に取れば必ずだれもが感じるはずだ。
「長く愛される商品になりますように」と作品に託した作者の思いが、皆様のもとにも届きますように。
ATELIER.encle d’encle
http://encledencle.com/
写真・文 占部 由佳理(tous les jours店主)
tous les jours(トレジュール)
那覇市首里儀保町2-19
098-882-3850
open:水~土
12:00-18:00
(変更あり。毎月の営業日をブログでお知らせしております。)
blog:http://touslesjours.ti-da.net
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