» 暮らしの中の旅日記  暮らしのレシピ

写真/文 田原あゆみ

 

 
 
 
梅雨があけて気持ちのいい青空が広がっています。
ずっと待っていたこの時期。
 
外の風のように、クリーンな空気を家の中にも呼び込みたくなります。
 
 
「麻子さん、前からしたかった木と漆のうつわのお手入れのことを記事にしようか?」
 
 
「お、いいですね~」
 
じゃあ、まずは腹ごしらえ。
みんなで集まった朝は・・・・
パンケーキ!
 
 

 
「あ~、それいい!たおちゃんと一緒に作ろう!」
 
 
 
 
 
 
今週の記事担当の田原はカメラマン&見守る人、食べる人の座を獲得。
涙が出るほどうれしい。
誰かに作ってもらえるって、なんでこんなにうれしいんだろう。
 
 
 
しかも、お料理上手なこの2人のパンケーキをいただける喜びよ!
 
 

 
 
 
庭のミントを摘んで来て、ミントとシークワーサー水を作ろう。
パンケーキはたおが。
 
麻子さんは、トマトの冷たいスープをよそったり、食器を選んだり。
 
 
真剣なまなざしがきらきらしている2人。
 
 
まぶしい。
 

 
その傍らには、後で磨くことになっている木のうつわたちが出番を待って待機中。
 
 
外から吹き込んでくる風は、緑の匂いがする。
 
 
 
キッチンにはバターの香ばしい香りと、パンケーキの甘い匂いが漂ってきました。
ああ、なんだろう、この景色と匂い。
 
今まで生きて来た時間の中にちりばめられている、しあわせのエッセンスがぎゅっと詰まっているみたい。
 
 

 
黄色くて、丸くって、香ばしいしあわせ。
 
誰かが作ってくれる美味しいものを、待っているしあわせ。
 
 
 

 
銀彩の上に生き生きとした命の赤。
それを受け止める純白の肌。
 
 
道具は、見立てる人の意識によって生命を得る。
 
 

 
私が庭で摘んで来たミントの葉は、麻子さんのセンスですっきりとしたミント水に。
今日の風みたいにさわやかな色。
 
 
 
 
 

 
ずっと待っていた、ハヤトウリの蔓。
念願かなって、今日という日にいただけます。
かわいい蔓は今日の私のエネルギーを充電してくれます。
ありがとう。
 
 
 
 
 
その間にたお先生は、着々とうつくしく愛おしいまるいものを焼き上げているのでした。
 

 
ごっくん・・・・
 
 
 
 
 

 
 
駄目ですか?
食べてみちゃ、駄目ですか?
 
 
 
 
 

 
なんて、きれいなんだろう。
なんでこんなにいい香り?
 
 
 
 
お手。
マテ。
 
 
 
 
 
たまらなくなった田原は、これから磨くであろう木のうつわたちを見つめて、気を紛らわす。
 
 

 
この間食べたスープカレーの色、三谷さんのスプーンに移っちゃったなあ。
 
クンクン。
嗅いでみるとカレーの匂いがする。
 
・・・・・、まあ、いいか。
それもうちの食卓の歴史。
 
匂いも色も、そのうち馴染んでくるんだからね。
 
 

 
 
お箸は、東村の玉木工商店の玉元ご夫妻に注文して作ってもらったもの。
沖縄の素材を使った、やさしい形。
玉元ご夫妻みたいにあたたかな風合い。
 
あとで磨いてあげるからね。
 
 
 
 
・・・・・
 
パンケーキまだかな・・・・。
 
 
 
 

 
 
もうすぐですよ~。
 
 
 

 
最後の盛りつけが済んだら・・・・
 
 
って、あれれ?
このお皿だけパンケーキが4枚。
 
ああ、そうですか、焼いた人は一枚多く食べる権利があるんですね。
 
 
了解です。
了解です。
 
 
 
 
 
 
 
私のお皿。
うつくしい!
 
待った甲斐がありました。
 

 
 

 
待っていました!
いただきま~す!
 
 
知っていますか?
食いしん坊さんが、お料理上手になるんですよ。
2人の目線、パンケーキに刺さっています。
 
 
 
食べている時の充実ぶりといったら、もうしあわせのど真ん中。
味わうことに夢中で、会話だって少なかったりするんです。
 
ボキャブラリーも、
「おいしいねえ」とか、
「う〜〜〜ん」
 
とか、全くもって左脳は機能していません。
 

 
おいしいねえ。
表情もくるくる変わる。
 
パンケーキは米粉が少し入っているタイプだったので、もちもちしていて3人はそれはそれは嬉しくなりました。
アカシヤのハチミツをかけた味がお気に入りの麻子さん。
 
私はメイプルシロップのスタンダードな味に溺れました。
ハヤトウリの蔓のおいしいこと!
シャキッとした歯触りと、品のいい軽やかな味わい。
旬のものをいただけるって、いちばんの贅沢かもしれません。
 
 
私たち3人の共通点は、ふわっふわのメレンゲがたくさん入ったようなパンケーキよりも、レトロな感じのものが好き、ということ。
計画が出た時から、作る行程、いただく時間の全部がおいしい時間。
 
 
 
 

 
 
ごちそうさまでした。
 
 
長ーく待っても、食べるのはあっという間。
 
 
料理はお皿の上から消えちゃったけれど、私のお腹と心の幸せは続いている。
もう一度最初から食べたい気持ちも、続いてる。
 
 
 
続いてる、続いてる。
色んなことが続いてる。
今日と明日は別の日だけど、明後日までも続いてる。
始まった日から、最後まで。
色んな時間を乗せて、私たちの暮らしも、歴史も続いている。
 
今日と同じ一日はもう来ないんだろうな。
けれど、また楽しい日を作ってみよう。
 
今日のパンケーキみたいに、おいしいレシピで。
きっと全く違う味になるのかもしれないけれど、そう決めただけで何だかとても優しい気持ちになるから。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今回は、いつもと趣向を変えてライブな感じを出してみました。
色んなことが続いている日常。
 
当たり前のように繰り返しているようで、全く同じ日は二度と無い。
今日という日にありがとう。
あのおいしさは、もう過去のものとなりましたが、この続きはやってきます。
 
前編後編で記事にすることも考えましたが、それでは私のライブ感が薄らいでしまうので、この続きはShoka:のブログにてどうぞ。
 
29日の朝にアップします。
 

 
あら?
うつわを磨いているはずの麻子さん。
 
楽しそうに何を見つめているの?
そこにあるのは何?
 
気になる「木と漆のうつわのお手入れ方法」と、麻子さんの視線の先にあるものは・・・・?
 
こちらでどうぞ。
 
「Shoka: 暮らしを楽しむものとこと」
http://shoka-wind.com
 
*注*
29日(明日)の朝早起きしてまとめるつもりです。
みなさまより遅くなってしまったら、ごめんなさい。
 
 
 
梅雨があけたのせいか、開放感でいっぱいの田原でした。
 
 
追伸
Shoka:の改装工事も続いています。
8月31日から新たにスタートする空間も、着々と形になっています。
 
ひとまずは8月3日から始まる企画展「赤木智子の生活道具店」でみなさまと再会出来るのを楽しみにしています。
 
 
 
 
 
 
 
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「赤木智子の生活道具店」
 
2012年 8月3日(金)~12日(日)
 
 
「日日是好日」をモットーとしているという、赤木智子さんは、
エッセイストで、塗師 赤木明登さんの伴侶。
 
家族とお弟子さんたち、次々と訪れる来客を迎える輪島での暮らし。
新潮社から出版されている「赤木智子の生活道具店」を読んでいると、
 
食べること、着ること、住まうこと、
そのすべてを支えてくれている生活道具たちと、
まるで友人のように共に暮らしている
赤木家の様子が生き生きと伝わってきます。
 
大好きなものと暮らしていると、一日一日が特別に感じられる。
 
智子さんが選んだとっておきの生活道具たちを迎えて、活気ある夏到来!
 
全国で人気の「赤木智子の生活道具店」沖縄で初めての開催です。
 
 
 
入荷するラインナップは以下のものです。
みていてわくわくしませんか?
 
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及源の南部鉄フライパン
早川ゆみのスカート
白木屋伝兵衛のちりとり・ほうき・たわし
上泉秀人の大きな湯飲み
小野哲平の小皿
花月総本店の原稿用紙とカード
mon SakataのTシャツと小物
大村剛の小さな片口
安藤明子のよだれかけとガーゼもの
晴耕社ガラス工房のコップ
リー・ヨンツェの角皿
野田琺瑯の洗い桶
ギャラリーONOのガベ
井畑勝江の湯呑み
佃眞吾の我谷盆
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輪島・谷川醸造の「塩麹くん」「米麹みるくちゃん」
秋野ちひろの金属のかけら
広川絵麻の湯呑みと蓋物
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輪島のほうき
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輪島のお菓子
 
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