宮古、来間、伊良部島。島を代表するオーガニック賢者に会ってきた!(前編)

宮古

 

みなさま、はじめまして! カレンド1のがちまや〜、スタッフの田中です。普段カレンドでもなかなか紹介できない離島のこと。今回は、プライベート旅行で共に時間を過ごした素敵な人達をご紹介しちゃいます。

 

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まずは、宮古島代表、“キッチンじゃからんだ&島野菜デリじゃからんだ”の小原千嘉子さん。

 

千嘉子さんは、宮古島の豊かな島野菜などを使って、カラフルで元気いっぱいの料理を作り出すナチュラルフードクリエイター。料理教室の主宰や、サンセットクルーズディナーやウエディングのケータリングの他、加工品を作ったりしています。5月からは、金曜土曜限定でカフェの営業も再開されています。

 

話は遡りますが、千嘉子さんとの出会いは、桜坂劇場内ふくら舎で、千嘉子さんのレシピ本「宮古島のがちまや〜」を見つけたのがきっかけ。イラストのかわいさもさることながら、野菜の生命力溢れる色や、そのものの形をそのまんま活かした料理写真に、目が釘付けになりました。迷わず本を購入し、帰宅してすぐにじゃからんだのHPを検索。命が輝いているような料理の数々を目にした時の衝撃は忘れられません。「ねえ、見て見て、このHP! すごい店があるよ〜」と、友人にURLを送りつけたほどでした(笑)。

 

あっという間に、会ったこともない千嘉子さんのファンになってしまった私。いつか宮古島の千嘉子さんの料理教室に参加したいと、切に思い続けていました。そうこうしているうちに本島でも千嘉子さんの教室に参加する機会を得て、友人を通じて親しくさせてもらうことに。そんなこんなで、この2泊3日の宮古島の旅では、憧れの千嘉子さんに島を案内してもらい、夢のような時間を過ごすことができました。

 

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右上から時計回りに、「エンダイブ・オークリーフレタス・厚揚げのサラダ麦麹醤油ソース」「完熟トマトと島豆腐のティラミス」「赤ピーマンと島人参と島ごぼうのグリル宮古味噌黒糖マリネ」「宮古島産そばの実ときくらげのガレット」「オオタニワタリ・宮古ぜんまい・紫インゲン・ゴーヤのブーケ宮古味噌薬膳ディップ」「ビーツと人参芋・ディルの塩麹ソース」「島黒小豆の酵素玄米ごはん」

 

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島うずら豆と新玉ねぎとキャベツの重ね煮スープ

 

この日頂いた、じゃからんだのランチプレートです。この日はじゃからんだでシードマイスター協会の講習があり、宮古島のハルサーさんや、本島や本土からの受講生十数人で、ワイワイと頂きました。

 

これまでも何度か千嘉子さんのお料理を頂いていますが、食べる度に新しい発見があります。

 

「野菜をブーケに見立てるなんて。輪切りのゴーヤでまとめてる〜。なんて新鮮な盛り付け! ナスタチウムの花もかわいい〜」
「この鮮やかな黄色いの、人参芋っていうんだ〜。こんなに甘みがあるなんて。ホクホクしてすごく美味しい!」
「こんな紫のインゲンがあるんだ。生だけど、全然青臭さがなくて、シャキシャキ感が残って美味しい。余計な手をかけて調理しなくても、生のままで充分美味しいんだ」
「ピーマンは、ヘタや種を取ることなく、丸ごとグリルしてる。ヘタまで全然抵抗なく食べられちゃう」
「スープに入ってるつぶつぶ、小麦の粒なんだ! プチプチして歯ごたえがいい〜」

 

目で見ても、舌で感じても、最初にやってくるのは驚き。驚きのあるご飯って、自然と笑顔がこぼれるし、一緒にテーブルを囲む人との会話も弾みますね。驚きのある美味しさって、人間の本能的な喜びですね。ただただものすごーーーーく幸せな気持ちにしてくれます。

 

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驚きがあること以外にも、千嘉子さんの料理にはまだまだ、これぞ千嘉子ディッシュ!という(私が思う)特徴があるんです。

 

調味料は最小限。他の料理本のレシピって、分量通りに作ると味が濃いなと感じることはありませんか。でも千嘉子さんのレシピの調味料の量は、ちょうどいいんです。味付けをしすぎない、素材そのものの味を活かしたお料理なんです。

 

調味料は最小限といっても、味がよくって、野菜はびっくりするくらいの量を食べられてしまいます。素材の美味しさを引き出す野菜ディップの数々は、千嘉子さんの真骨頂。そのレシピはいくつあるんでしょう? 千嘉子さんは会う度に、ディップを2,3種類教えてくれます。しかし今まで重複していることがない。多分、無限のアイディアの持ち主です(笑)。調味料は、思ったよりシンプルで、どこの家にもあるようなものばかり。これも嬉しいポイントです。普通の調味料なのに、組み合わせの妙で、おおっ!となる味にしてしまうんですよ。例えば味噌とバルサミコ酢を合わせたり。味噌なのに、これが味噌?という新鮮な味になります。そう、味噌とか麦麹とか塩麹という和の調味料を使うことも多いです。なので、口馴染みはいいのに、その中に新しい味の発見がある。慣れ親しんだ味+20パーセントの革新的部分=美味しいって聞いたことがありますが、まさにこの方程式通りです。

 

味付けがいくら素晴らしくても、元となる素材が良くないと元も子もありません。千嘉子さんは、素材を見る目ももちろん肥えています。旅の最終日に、宮古野菜を買って帰ろうと市場へ立ち寄りました。そしたら「この〇〇さんのトマト、すごくおいしいの。無農薬で土からすごくこだわってる」なんて情報をいっぱいくれるんですよ。どの農家さんがどの野菜を作っていて、どんな栽培方法をしているかって、宮古中のハルサーさんを把握してるんですか?ってほど詳しいです。おいしい野菜を沢山紹介してもらいました。思えば、生の紫インゲンも、グリルしただけで食べれるピーマンのヘタも、口に筋が残らないのは、農薬を使っていなくて柔らかいからですね。本当に美味しい野菜だけを厳選しているんです。だからこそ、千嘉子さんのシンプルな味付けが活きるんでしょうね。

 

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miyako

 

宮古

 

料理同様、千嘉子さんは生き方もシンプルです。「全ての答えは自然の中にある」と言います。宮古島の自然が、気づきを与えてくれる。これは、千嘉子さんが自らの人生で得た実感なのだと思います。

 

千嘉子さんの活動は、宮古の島野菜の美味しさや料理の仕方、食の安全を伝えるだけにとどまりません。食はもちろん、暮らしや身に付けるもの、使うもの、土地も環境も自然も全ては繋がっている。宮古島の自然とともにある生き方を伝えていきたいのだと言います。

 

両脇にフクギ並木が続く道をドライブ中、千嘉子さんはそっと教えてくれました。

 

「この道がすごく好きなの。落ち込んだ時にここを走ってたら、フクギが話しかけてきてくれたの、『大丈夫だよ』って。木ってしゃべるんだよね」

 

千嘉子さんは、全てを受け入れるような優しい笑顔の持ち主。優しい心を持った人は、自然と呼応して、自然に助けられることがあるのかもしれません。一見うっそ〜と思えることも、「うん、あるだろうな」って素直に思えてしまいます。宮古島には不思議なパワーが宿っているのでしょうね。

 

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この日のスイーツ 黒豆とそば粉の和菓子

 

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県産ウコン、島唐辛子、旬のハーブ、島蕎麦の実などが入ったじゃからんだ特製ミックススパイス

 

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“じゃからんだ”の小原千嘉子さん

 

思えば、千嘉子さんと共に過ごして強く印象に残っているのは、自然とともに過ごした時間ばかりです。

 

太陽が登り初めた早朝に、千嘉子さんとその愛犬たちと海辺へ続く道を散歩したこと。平安名埼灯台の麓で、千嘉子さんが淹れてくれた温かいコーヒーをすすったこと。その後、大地の力を感じながらヨガをしたこと。若きハルサーさんの畑で、人参を間引きしようと土を掘って掘って、爪の間まで土まみれになったこと。千嘉子さん宅の屋上で大の字に寝そべって、真っ赤な夕日を体全体に浴びたこと。皆既月食の柔らかい月の光に包まれて、皆で作った料理とお酒、おしゃべりを心ゆくまで楽しんだこと。

 

早朝の輝く太陽、緑のむせたような匂い、南国の空気、どこででも包んでくれた風、涙が出そうな夕日、柔らかい満月。自然を体いっぱいに感じ、自然と一体になった感覚が味わえました。それはとても豊かで、感謝に溢れて、幸せだとしみじみ感じられた時間でした。

 

写真・文/田中えり(編集部)

 

宮古

 

キッチンじゃからんだ&島野菜デリじゃからんだ
宮古島市平良字下里517-2
090-1943-7941
lunch 11:30〜15:00(金・土限定)
kitchen-jacaranda.com
https://www.facebook.com/shimayasaidelijacaranda

 

次回は、来間、伊良部島編をお送りします。