こんにちは。「たとえば?」が口ぐせの吉田です。
沖縄のちょっと変わった建築に萌えを感じる方が、泣いて飛びつく本がでました。
名前はそのまんま「沖縄島建築」です。
建築好きを自認している方なら写真を見るだけでもキュンキュンしますし、「知ってる知ってる、いいよね〜」と趣味の合う友達と建築談義でもしているような気持ちにまでなるかもしれません。
でもこの本の醍醐味は、それぞれの建築を受け継ぐ人たちの気持ちのこもったお話。一つ挙げるとすれば、津嘉山酒造所。
「(アメリカ軍は建物を)全部破壊しちゃったら台風のたびに洞窟の中で会議すんの?」
「無借金、黒字経営だったのが(建築保全のために)4千万円の借金になったから、人も雇えない」
「(社長の部屋だけ日本建築で)戦前、沖縄の人が本土にあこがれていた感覚が分かるのがリアルなんですよ」
くすっと笑ったり、心を重ねちゃって一緒に憤ったり、建築の来歴に思いをはせたりしながら建築を堪能できるんです。そして実物を体感したくなります。
インタビューありで紹介されている建築は10件。その他は、沖縄の建築の歴史や文化、コラムが。ドヤ顔して話したくなる、エピソードがたくさん詰まっています。
え?「たとえば?」って? それでは一つ。
コンクリ建築が導入された頃は、老人たちはとてもそれを嫌ったそう。理由は、亀甲墓をイメージさせるから。「生きたまま石家に入るのか!」。そう叫ぶおじーの姿を頭に描いたら、、笑えちゃう。でも妙に共感できます、その心境。
どう? 隣の人に話したくなったでしょ?