「これ、嬉しい!
食べ終わったあとに気づく感謝のメッセージ。
いいアイディアだね」
発売まで残りわずか。
さまざまなパッケージ案を前に議論も白熱!
肝心のもずくのテリーヌはというと…
「すごい!」
「こんなに美味しくなるなんて、想像以上!」
最後となる4回目の試食会では、
モニター全員が口々にその味を絶賛。
「もっと食べてもいいですか?」
と、おかわりまで要求する好評ぶり。
ついには、用意した試作品はすべてなくなってしまった。
「食べ尽くしちゃったね(笑)」
「できれば家族にもお土産で持って帰りたかったけど・・・」
その言葉を聞き、担当者の目には思わず涙が・・・
4回に渡るモニター会、思い返すともずくの既存イメージの払拭に苦労した。
私たちにすりこまれた「もずく=酢の物」というイメージは思いのほか根強かった。
一回目の試食会のあと、
寒天で寄せたゼリー状のテリーヌ案が見送られ、
豚肉ベースとすることに方向性が定まってからも、
「寒天で固めるタイプも捨てがたい」
「酸っぱみがあったほうがもずくらしい気がする」
という意見は後を絶たなかった。
沖縄ではさまざまなもずく商品が販売されており、
メニューの品数を増やすのにもってこいな手軽さもあり、
食卓に上がることも多い。
定食屋では小鉢に入っているし、
居酒屋にいけばお通しで出て来ることも。
つまり、沖縄県民にとっては非常に慣れ親しんだ食材。
しかし、そのほとんどが酢の物の味付け。
たまに珍しいもずく加工品も目にする事があるが、
今のところメジャーではない。
「私実は、心のどこかであまり期待してなかったんだ。
もずくと豚肉を合わせておいしい商品ができるなんて想像できなかった。
だって、酸っぱくないもずくなんて想像できないもん」
と、モニターの一人が打ち明ける。
「だから本当にびっくりした。こんなにおいしくなるなんて」
途中、
「なんだか物足りない気がする」
「加工途中のような・・・」
と、味の決め手に欠けるという意見が。
そこで出たのが
「沖縄ハーブ使用案」
さらに、県産品を使用して素材にはこだわってほしいという要望も。
最終試食会では、アグー、ぬちまーす、県産ハーブ(ローズマリーとタイム)を使用したテリーヌが登場。
冒頭で記したように好評を博した。
「お肉ベースでおいしくて、
その上おしゃれな沖縄土産って今までなくない?」
沖縄の豊かな風土に育まれた魅力的な県産品の数々。
組み合わせ次第で、その可能性はさらに広がる。
そう教えてくれるお土産になった。
大切なひとにあげたいお土産か?
もらったら嬉しいか?
自分へのご褒美としても?
そして、
沖縄の「おいしい!」がつまっているか?
そのすべてに「YES!」と言える、
私たちが作ったもずくのテリーヌ、
皆さんにお目見えするまであとわずか。
どうぞご期待ください。
写真・文 中井 雅代