意外なベストマッチ、豚肉ともずくのヘルシー・コラボレーション


 
もずくは、酸っぱくない。
 
そんな超基本的な事実すら、しっかり納得して頭に入れるまでに時間がかかった。
普段私たちが店頭で見かけるもずくは大抵酢の物風に味付けしてあるため、
もずく=甘酸っぱいというパブリックイメージに、知らぬ間にとらわれていたことを知った。
もずくのことを方言で「スヌイ(=酢のり)」と呼ぶことからもわかるように、沖縄では特に三杯酢で食す習慣が古くからあるのだ。
 
じゃあ、もずく本来の味とは?
 
生の状態で食べると、微かな潮の香りにわかめやアオサのような海草類の持つ独特の風味が混じった、至ってシンプルな味わい。
塩気を抜けばさらに淡白な味になる。
味にくせがないということはつまり、様々な料理にアレンジしやすいというメリットにもつながる。
 
しかし、実際の販売シーンでは酢の物風がメイン。
「甘いもずく」や「ぴり辛もずく」という味のアレンジはほとんど聞かないし、他の素材とミックスさせて販売しているものといえばもずくのてんぷらくらい。
もっと色んなアレンジをされても良い気がする。
 
例えば、炒めてみるのはどうだろう?
つるつるとすすって食べるという共通点があるそうめんだってチャンプルーにすると新たな魅力が発揮される。県産野菜を細く刻んで、もずくと一緒にごま油で炒めるもずくチャンプルーなんておいしそう。
ぷちぷち食感を生かすなら、友人宅で出してもらったもずくアイスも絶品だった。
もずく自体に強い味わいがないおかげで、ベースのバニラ風味はそのまま、もずくの食感がまるでチョコチップのように絶妙なアクセントとなっておいしかった。
意外性を狙うなら、もずくスイーツもアリかも。
もずくを練り込んだスコーン、シークワーサーベースのもずくゼリー、チョコレートにも合ったりして!
少し考えをめぐらせるだけで色んなコラボ案が浮かんで楽しいのに、
もずくはいまだ、酸の物の枠の中でくすぶっている。
 
そんな現状とは裏腹に、もずくに含まれる成分「フコイダン」が最近注目を集めている。
ガン治療など代替医療に用いられるだけでなく、コレステロールや中性脂肪を低減、血糖値や血圧の上昇を抑制、抗ウイルス・抗菌・抗酸化作用もある上に、育毛や保湿効果まで認められているという、まさに万能成分。
さらには抗肥満効果まで発見され、ダイエットにもひっぱりだこ。
フコイダンには、脂肪分を分解する酵素「膵リパーゼ」による脂肪の分解作用を抑える効果があるため、脂肪が分解されにくくなり、体内に吸収される量が減少、体外へ排出されやすくなるのだ。
 
含有成分のもつ効果が明らかになるにつれ、もずくへの人気も年々高まっている。
 

 
新たな可能性を開拓すべく、那覇市の老舗食品会社あさひがもずくのパートナーに選んだ食材は「豚肉」。
これまでのもずく製品には見られない新しい組み合わせだが、
もずく同様、豚肉のヘルシー面も注目されている。
 
沖縄料理に欠かせない三枚肉のように脂肪分が多い印象があるが、豚肉の脂肪分にはオレイン酸やステアリン酸が豊富に含まれ、動脈硬化の予防、コレステロールの低下を促す。
また、疲労回復に効果を発揮するビタミンB1の含有量は食品中でもトップクラス。その他ミネラルや良質なたんぱく質もたっぷりと含まれているのだ。
 
島豚の魅力はもちろん成分だけではない。なによりおいしい!
一般的な豚肉と比較したときに聞かれる声は、
「甘い」「臭みがない」「さっぱりしている」。
それは旨味成分の含有量が多く、低コレステロールだから。
 
もずくと豚肉という組み合わせは、実はヘルシーの相乗効果を狙えるベストなマッチング。
 
その上、パッケージから出してそのまま食べられるという手軽さは、
じーまーみ豆腐やもずく酢のような「便利な一品料理」の役割も果たし、
毎食のメニューに頭を悩ませる女性にとっても心強い。
 
そんなもずくのテリーヌを沖縄の女性たちがモニターとなって試食。
女性ならではの経験や知識、意見を生かすことで、会を重ねるごとに魅力的な商品へと変化、パーティーシーンやワインのお供としても活躍するおしゃれ感も備えた。
 
ヘルシー、手軽、おいしい、おしゃれな県産品土産という、
うちなー女性の「あったらいいな」を具現化したもずくのテリーヌ。
商品完成まであとわずか。
どんな姿で店頭にならび、みなさんのお目にかかるのか。
そしてそのお味は?
 
どうぞご期待ください。