vol.10 かごとざる


 
 
日本各地にはその土地土地に根付いたかごやざるがたくさんあります。
あけびや竹、マタタビ、シダなど素材もつくる技法もさまざま。
人の手でひとつひとつ丁寧につくりあげられるかごやざるは
水を切ったり、野菜を保存したり、
毎日の外出や買い物に持ち運んだりと
自然素材の特性を活かしたすぐれた生活道具というだけでなく
そのカタチの素朴さと美しさもまた魅力。
暑い沖縄ではとくに身の回りにあるだけで涼しげに映え、
通気性のいいかごやざるはもってこいのアイテムだったりします。
 
 

 
 
沖縄の代表的なかごのひとつにわらび細工があります。
わらびは沖縄に自生するコシダの方言。
丈夫な茶色の茎を重ね、編み込んでできるそのかごには
貫禄ある存在感とつくり手のあたたかさを感じます。
わらびにはもともとツヤがあり、水や湿気に強いというのも利点。
少々汚れても水とたわしでゴシゴシと洗えるつわものです。
そんなわらび細工もご高齢のわずかなつくり手さんだけになっています。
上手に使えば何年でも持つよ、と[そ]のために
わらび細工をつくってくれる大城花子さん、
いつまでも元気にわらび細工をつくりつづけてほしいと切に願います。
 
 

 
 
 
つくり手の方々がみな口にするのは
「どんどん使っていってほしい」ということ。
コレクションのように購入していく人が多いけれども
使いつづけることで生まれる色の変化や艶など、
使いながら育っていく過程もまた楽しんでほしいと。
毎日つかう生活道具に愛着を持つ。
それが味わいにつながり持つ人を反映する
素敵な道具へとなっていくのかもしれませんね。
 
 
 

 
 
写真・文 タナベユウヘイ(雑貨屋[そ]店主)
 
 
 

本日4月6日[金]よりかご展がはじまります。
 
『あけびと鈴竹とマタタビのかごとざる』
4月6日(金)→15日(日)
12:30〜19:30
(*期間中の水木(11日、12日)はお休みになりますのでどうぞご注意ください)
 
東北の手仕事から生まれたあけび蔓の手提げかごや鈴竹の買い物かごに椀かご、
マタタビの米研ぎざるなどを集めて今年の春も雑貨屋[そ]では小さなかご展を開催いたします。
東北のかごづくりが絶え間なくつづきますように。南から小さく応援ができたらと思っています。
 
これからの季節や夏にむけてますます重宝するかごやざる。
この機会にぜひ雑貨屋[そ]へお運びください。
 
*商品がなくなりましたら期間より早く終了する場合がございます。
 
*この展示販売の売り上げの一部は被災地復興のお役に立てますよう
日本赤十字社の担当窓口にお渡しさせていただく予定です。
 
 
雑貨屋[そ]sso
住所: 沖縄県宜野湾市大謝名1-24-18
TEL:098-898-4689

OPEN: 12:30-19:30 (CLOSE/Wed & Thu)[臨休あり]

HP:http://sso.shop-pro.jp

ブログ:http://sso.ti-da.net