恐ろしさとは無縁のユーモラスなドクロ達が、ドクロ好きな店主の呼びかけにより雑貨屋[そ]に集まった。
その素材はさまざま。陶器ありキャンドルありお菓子あり…。
作家さんによって、描くドクロの表情がまったく違うのも面白い。
ご長寿のおじいちゃんみたいな香月舎さんのドクロ。
丹 裕子さんのドクロはやんちゃな男の子みたい。
喜舎場 智子さんのドクロはなんだかにやにや笑って見える。
店主のタナベさんが「スカルと呼ぶよりはドクロ、なカンジが好き」と言うように、海賊の旗のマークやスカルリングのような「洋」のイメージではない。
かといって、しゃれこうべや百鬼夜行のような「和」のイメージとも少し違う。
作家さんそれぞれのフィルターを通して生まれたドクロからは、普段の作品と共通する雰囲気を如実に感じ取ることができる。
16世紀のイギリスではドクロの指輪が流行し、そこには「遠からず訪れる死を意識しつつ今を生きるべし。生のはかなさを自覚せよ」との意味が込められていたという。
つまり、ドクロは死を意識させることで、対極にある生への意識も促してくれるということ。
ということは、ご長寿おじいちゃんややんちゃな男子など、人の生き生きした姿を思わせる皆さんのドクロはまさに、「ドクロ然」としているということなのだなぁ。
こむずかしい話は抜きにして、ひょうきんなドクロたちをじっと見つめていると、思わず「ぷっ」と吹き出したくなる。
わたし、死んだらこんな骨になりたいな〜。
それで私の骨を見たみんなに、「いかにもあの人らしい骨だねぇ〜」「あはは!ほんとほんと」って笑ってもらいたい。
そう言ってもらえるような人生を送りたい。
あ、やっぱりドクロって「生きること」に意識を向かわせてくれるんだ。
普段忘れがちなこと、いつも忘れないように。
あなたのおそばにドクロをひとつ、いかがですか?
ドクロ展
2/3(金)→ 2/14(火)
@雑貨屋[そ]
宜野湾市大謝名1-24-18
TEL.098-898-4689
12:30-19:30
〈参加作家〉
◎香月舎(陶器)
◎decco(磁器)
◎橋川 初美(染織)
◎喜舎場 智子(金工)
◎丹 裕子(キャンドル)
◎sobe labo(お菓子)