おきなわ散歩 D&DEPARTMENT　OKINAWAへ – CALEND-OKINAWA(カレンド沖縄)

宜野湾市のインテリアセレクトショップMIX life-styleの２階、
階段を上るとD&DEPARTMENT　OKINAWA
のぞいてみると、素敵なものたちがいっぱい並んでいるではないですか。

なんでも今回の展示は「NIPPONの47人」のシリーズの第一回目だそうで、
「クラフト」の分野から若い感性の作家４７人の作品を一挙紹介、
沖縄巡回展の真っ最中でした。

これだけ並ぶと迫力があります。

玉元利幸さん（沖縄県）の沖縄の木でつくった暮らしの道具たち。

ソウシジュ、モッコク、エゴノキ、、、、
僕たち（植木屋）がよく庭に植えている樹が
いろんな道具にカタチを変えていました！

素朴でぬくもりのある
まあるい木の手触り
ほのかに漂う木の香り

僕と同世代もしくはもっと若い47人の作家さんによる音声ガイダンスは
ものづくりの道に進んだきっかけや作品のことについて
肩の力が抜けた等身大の言葉で語られ
自分の故郷とも重なりどこかなつかしい気持ちになりました。
行ったことのない知らない町や風景もぼんやりと浮かんできます。

丁寧につくられたものたちから
作り手のじんわりやさしいぬくもりが伝わってきます。

どれも美しいかたちをしていました。

木彫刻家の鈴木美央さん（福井県）の
やさしい手触りのヒノキと胡粉（ごふん）の柔らかな作品。
手のひらにおさまるまっしろな動物たち。

ヨメは何度も手のひらにのせて、家に連れて帰りたい様子です。

じっくりと作品に触れられて充実したひととき。

たくさんの「もの」や「こと」が溢れる中から
それぞれの人の美意識によって選ばれ
使い手によって紡がれていく暮らしは、
その人自身を写し出す鏡のようなものかもしれません。

またこの場所でこれからどんな「ひと」や「もの」
「こと」に出会えるのか楽しみです。

「日本の47人の手から生まれる、クラフトの今とその土地らしさ」

いま日本各地ではクラフトに関する新しいイベントが生まれ、日々の暮らしに意識を向けはじめた人々が増えています。好きな器や道具と出会い、自分の生活に作り手の顔が見えるものがひとつずつ増えていくことは、ものを大切に扱う気持ちを生み、永く使う、壊れたら直す、作家に会うためにその土地を訪れる、そんな心を育んでくれます。

一方、若い感覚を持った作り手は、感性というアンテナを張り巡らせ、自身の創造性と社会の需要をバランス良くミックスし、器や道具に形を変えて自分を表現していきます。こうした活動を続ける彼らからは、継続するための使命感と、地域や国境までも軽く飛び越えてしまう軽やかなセンスと可能性を感じ取ることができます。それは一見すると「その土地らしさ」とはかけ離れているように見えるかもしれません。しかし、それぞれの土地で日々を暮らしながら制作する彼らには、生まれ育った故郷の記憶が創作の原点になっていたり、その土地に昔から、あたり前のものとしてある素材や技術を受け継ぐ環境であったり、今そこにいる理由があります。

47人の個性と作品を通して見えてくる、その土地らしさと日本のクラフトの今を感じて下さい。　

（キュレーター　野口忠典／D&DEPARTMENT PROJECT）

＊この展示会、沖縄では終了してしまいましたが、
次は「砥部焼まつり」がはじまりました。

厚手で丈夫な白い磁器に呉須（ごす）と呼ばれる
藍色ののびやかな筆使いで描かれる唐草や菊絵などの文様が特徴の砥部焼、
そば猪口、小鉢、茶碗などの器が豊富に揃っているそうですよ。

たのしいイベント目白押しですね。
詳しくはD&DEPARTMENT OKINAWAへ。