chahat(チャハット)インドの刺し子、ネパール製水牛革バッグ・・・『旅』を感じる雑貨店。

 
適度にくすんだ鮮やかな色合いは、
日本の製品ではまずお目にかかれないだろう。
インドの刺し子だ。
布地の上の点は、見ているだけで気の遠くなるほど細かい糸目。
 
これがインドの人々の手仕事。
 
ソファにさらりとかけてもいいし、
ラグとして敷いてもいい、
はたまたピクニック用のシートに?
用途は無限。
 
一枚一枚、いかにも大事そうにハンガーにかけてつるされている衣服たちは、
どれも「とっておき」に見える質の良さ。
その手触りの心地良いことと言ったら!
 

 
目の覚めるような彩りに溢れる2階とは雰囲気が一変する1階。
 
壁一面に並べられているのは革製のバッグ。
「chahat(チャハット)と言えば革製バッグ」
というイメージが定着しているほど、人気の商品だという。
 
「当店オーナーがデザインし、
ネパールで作っています。
使っているのはヴィレッジレザーと呼ばれる水牛の革。
ネパールの山奥、ヒマラヤの村で作っているんです。
 
手づくりなので一つ一つ微妙に色合いや固さが違ったりして。
それも味になっていると思います。」
 
と、店長の志喜屋(しきや)さんは語る。
 

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山の植物からとれるタンニンを利用し、
約2ヶ月かけて革をなめすという昔ながらの手法を用いている。

ネパールの山奥、
小さな村で革をなめす人々、
そして、水牛たち。
 
エキゾチックながら、のんびりとした田舎の風景が浮かぶ。
 
写真集の中にでも収められているような風景の中でできたバッグが、
こうして那覇に並んでいることの不思議。
 
バッグ以外にも財布、ポーチ、名刺入れ、と多種そろっている。
 
「誰かが持っているのを見て『欲しい!』と来てくださる方も多いです。」
 

 

 


 
逗子と鎌倉にある人気雑貨店「chahat(チャハット)」が、
那覇に姉妹店をオープンさせた。
 
ネパール、インド、タイなどに直接出向いて仕入れた衣類、バッグ、アクセサリーなどはどれも、昔ながらの手法で作られたものばかり。
 
「自然素材を使った、
手仕事の温かみを伝える商品にこだわっています。」

 


 
素朴にして緻密、奇をてらったところのない素直な雰囲気が人気のイラストは、
知的・精神的にハンディキャップを持った方々が利用する、神奈川県の社会福祉施設
「studio COOCA(スタジオクーカ)」
のアーティストによる絵だ。
 
中でも水野貴男さんの作品はファンが多く、
逗子のchahatで個展を開いたことも。
 
「アーティストである彼らの活動の場にもなればすごく嬉しい。
イラストをプリントしたポストカードやTシャツはどれも人気です。」
 


 

 


 
チャハットの窓や玄関は常に開け放たれていて、
1階と2階の間をいつも心地よい風が吹きぬけている。
 
ぎゅうぎゅうにではなく、
呼吸するのに必要な間隔をとって置かれたようなものたちが放つ独特の存在感を身近に感じながら
吹き過ぎる風の中に身を置いていると、
ふと、遠くに来たような感覚に陥る。
 


 

 
 
 
視界に入ってくるのは、
熱帯地方でも涼しく過ごせそうなさらりとした衣服、
素朴ながら、どんな場所に持っていっても安心できそうな頑丈なバッグ、
無骨さと繊細さが同居しているアクセサリー、
つい手を伸ばしてしまう触り心地の良いキルト・・・。
 
旅。
 
chahat から感じるのは、
旅をしている時、異世界に身を置いた時に感じる独特の清々しさ。
 
そんな非日常な空間が、
これ以上ないほど超沖縄的な民家の中にあるのだから面白い。
 
触れるたび、目にするたび、身につけるたび、
一瞬で「遠くのどこか」にトリップできるものたちが、ここにある。
 

 
「展覧会は定期的にやりたいと思っています。
今月も15日からバンジャラ族の刺し子バッグ展を行います。
今後は『studio COOCA』のアーティストの作品展など、
神奈川で繋がりのある作家たちの作品も紹介していきたいですね。」
 
インド、ネパール、逗子、鎌倉。
私たちはそれぞれの場所へ、
『chahatナハ』から飛ぶことができる。
 

写真・文 中井 雅代

 

chahat(チャハット)ナハ
那覇市松尾2-21-1
098-861-3878
open 11時~18時
close 水
HP:http://www.chahat27.com