文/写真 関根麻子
Shoka:はただいまヨーガンレールのゴードメッシュ展開催中。
たくさんのバッグや靴、お洋服が、まるでマルシェのように並んでみなさまをお出迎え。
ときめきが伝わってくる。
笑顔が交じりあう。
そんな展示会中のおはなし。
「こんばんは。こんな格好なんですが、覗いていってもいいですか?」
仕事帰りであろう、遅い時間にお一人でいらしたお客様。
きっちりと企業の制服に身を包んでいる。
「もちろんです。どうぞ、どうぞ。いろいろ楽しんで、見て触れてくださいね」
控えめな声ながら「わー、素敵」「これ可愛いな」などと、
バッグを手に取り、シャツを眺めては、つぶやいている。
話せば、彼女の通勤ルートに小さなShoka:の看板があり、前々からずっと気になっていたのだそう。
実はどんなお店かも全く分からず、今日意を決して入ってきてくれたというのだ。
私はそれを聞き、とても嬉しくなった。
Shoka:は、住宅街の奥まった場所にあり、道に迷う人もしばしばいる。
そんな細い路地を暗くなってから何の店かわからないまま訪れるなんて、ちょっとした冒険のようにも感じる。
気になるワンピースがあるようだ。
「着てみませんか」と声をかけると
少し躊躇しながら「いいですか?すごく可愛い!」と
きらきらした目で試着室に入っていった。
試着完了。
笑顔が美しい。
「可愛い、形がとってもきれい、どきどきしてます」
スカートの裾をつまんで鏡に写る自分を楽しそうに見ている。
何だか私まで胸がきゅんとなってしまった。
彼女のどきどきが伝わってきたせいか、残念なことに試着姿の写真を撮り忘れてしまった。
その後、ゆっくりとたくさんのものに触れて
「何だか今日はどきどきして訳がわからなくなってしまいました。バッグやワンピースが気になりますが、また出直しますね」
と彼女は帰って行った。
その後ろ姿は、何だか明るいときめきのようなものを放っているように見えた。
Shoka:はひとりひとりの中の琴線に、ときめきや、感動をもたらす場所でありたいと思う。
すばらしい仕事から生まれたものに触れ、訪れる人たちの交流が風のようにつながり、広がってゆく場所でありたいとも願う。
そして、そんな琴線に触れた人達を見ていると、豊かであたたかな感情が私にも溢れ出てくる。
いい仕事から生まれたものを、ぜひ身につけてほしいと思う。
それは決して、購入するしないの話ではなく
「本質的なすばらしいもの」を肌で、心で、感じてほしいとそう願うから。
なので、気軽にたくさん試着してもらうこと。
それをShoka:はとても嬉しく感じるのです。
私の両親はいろいろな「いいもの」を、私が小さなころから見せてくれていたと思う。
特に父は工芸品に昔から興味があり、こつこつと積み立てをしては、伝統工芸品の家具をひとつ、ふたつと増やしていた。
自分に必要なものだけを、本人が好きですばらしいと思えるものだけを、身の周りに置いてきた人だ。
そして今私は、Shoka:という仕事を通して、すばらしいものたちに日々接している。
私の中にある父から受け継いだものが、ここへ導いてくれたのだろう。
さてさて。
一日の終わりから始まったおはなしですが、
訪れる人の笑顔のエピソードはまだあります。
こちらはヨーガン レールの山羊の革で織られた大きめのかごのようなトートバッグ。
変わり織りでしっかりと編まれていて、とてもしなやか。
一見カジュアルなのだけれど、とても上品な形。
「何を入れようかな」と覗き込む彼女は、ニコニコ。
たくさんのバッグに囲まれ、常設で扱っている ミナ ペルホネンのワンピースを試着。
森の中のユニークな動物達が、こちらを見ています。
「もー、たまらない!」と彼女。
じっくりとたくさんのものに触れ、試着し、「楽しいねー」と何回言ってくれたかわかりません。
笑顔の彼女から、たくさんの喜びのおすそわけをもらいました。
女性のお客様だけではありません。
旦那様は両手が空くバッグがいいねと、ななめがけにもできるチョコレート色のバッグを選んで写真に収まってくれました。
書類も本もがしがし入れたい、丈夫で日々の親友になってくれるバッグです。
奥様は、白の変わり織りのころんとしたバッグ。
持ち手部分の織りが、とても魅力的です。
「可愛いですねー」と奥様。
こちらはとても難しい手編みの技術を要するもので、かごのようなやさしい形。
使い込むごとにやわらかく、なりつやも深くなる。
そんなメッシュの表情が、日々豊かに育ってゆくのが楽しみのひとつになるのです。
今回大人気のトリッペンですが、こんなレースアップシューズもあります。
マニッシュなパンツ姿にすごくあう。
実はこれ、私が履いてます。
外反母趾で足の甲が薄っぺらい私は、靴を選ぶのが本当に難しい。
少しでもあわない靴を履いていると、すぐに足がつってしまう。
でもこれはそんな心配を無くしてくれる、本当に気持ちがいい靴。
もともと、人間工学をもとに医療用靴を開発していたドイツの靴メーカーです。
思わず納得、うんうんとうなづきながら
「いい、すごくいい!」と声を大にして、お客様と一緒に私も満面の笑顔。
思わずステップを踏みたくなる、
そう、何だかダンスをしたくなってしまう靴なのです。
今、Shoka:は、作り手の様々な技術、知恵、工夫、想像力から生まれたものたちが、マルシェのように所狭しと並んでいます。
まるで、宝箱のようです。
みなさまの楽しい笑顔もスパイスに。
ヨーガン レールのゴードメッシュ展は23日まで。
どうぞ、お気軽に触れて楽しんでくださいね。
暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
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「ヨーガン レールのゴードメッシュ展」
2012年9月15日(土)~23(日)12:30~19:00 期間中無休
私のお気に入りのメッシュのバッグは、気がつくともう20年も前に買ったものでした。
使い込むほどに色つやが増すゴードメッシュは、山羊の皮を手で編んだもの。
軽くて、上品に柔らかくなってゆくのが特徴です。
沖縄ではほとんど通年使えるメッシュの小物たち。
今回は、メッシュ以外にも、へび革やワニ革のバッグたちもお目見えします。
お気に入りを探しに、どうぞ遊びにいらして下さいね。
※常設スペースは展示期間中はクローズとなりますが、お洋服なども展示会スペースで
見れますので、お気軽にいらしてください。
http://shoka-wind.com
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安藤明子のサロン展 「はたらきものの衣服」
安藤明子のサロン展 「はたらきものの衣服」
10月6日(土)~14日(日)
筒型の布を身体に合わせて巻き込み、一本の紐で固定するという明子さんのサロンは
よし今日ははたらくぞ、とか、ここ一番という時に着たくなる働きものの衣服。
腰が布で支えられ、しゃんとする感覚は本当に気持ちがいい。
麻子さんが着ているのは、ミナ ペルホネンとコラボーレーションした巾着スカート。
こちらもサロンと同じく、うきうきせっせと働きたくなる楽しい衣服。
布を重ねて色を楽しむことの出来る、様々なテキスタイルで作られたサロンたちが
Shoka:に集まります。
もし、明子さんのサロンを持っているけれど、うまく着れていないという方がいましたら、
この機会に持って来てくださいね。うまく着れるよう私たちが着付指導いたします。
またサロンは妊婦さんの腰を支えてくれるのにとても良いそうです。着込むほどにサロンの良さが
身体に馴染んでくるのを、一人でも多くの方に体験していただきたいと思っています。
期間中、どうぞ体験しにいらしてください。
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サロンのKIMAWASHIワークショップとお話会を開催します
10月6日(土)18:30~
岐阜のギャルリ百草から、安藤明子さんがやってきます。
明子さんのサロンの着回しや、着付けのワークショップを開催します。
サロンを着たことのある人も、持っているけれどうまく着れていない方は特に、是から着てみたいな、と思っている方も、みんなで集まってわいわい楽しく着てみましょう。
平面の布と紐で、どうしてこんなかわいく素敵に着れるのか不思議なサロンを体験してみてください。また妊娠期間中のサロンは腰を支えてくれてとても良いと聴いています。当日妊婦さんの腰を支えるサロンの着方についても指導していただきますので、妊婦さんもぜひご参加下さい。
そして、どうして明子さんがサロンを作ることになったのか、いろいろなお話を田原のインタビューで聴くいつものスタイルのお話会も後半に予定しています。
今年の5月に夫の安藤雅信さんのお話を聴いた方にも興味深いと感じます。
日時: 10月6日(土)
開場: 18:30
座談会: 19:00~20:30
<完全予約制> 定員に達し次第閉め切らせていただきます
*当日Shoka:は18:00にてクローズいたします*
会場: Shoka: 沖縄市比屋根6-13-6 098-932-0791
参加費:無料
予約方法(必ず10/6ワークショップの予約と明記ください)
1 全員のお名前
2 人数
3 メールアドレス
4 携帯番号
5 車の台数(駐車場スペースに限りがございますので、乗り合わせのご協力をお願いいたします)
6 住所(Shoka:からイベントの案内が欲しい方のみ記入をどうぞ)
shoka.asako@gmail.com 関根までメールにてご予約ください。
◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、お話に集中していただきたいことから大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。
◯当日は立ち見の可能性もございます。予めご了承ください。
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。
◯ご予約のメールをいただきましたら、こちらから返信をもちまして予約完了といたします。
2日たっても返信がない場合は080-3221-8135までご連絡ください。