「uraniwa」


春菊は若いうちに摘むべし
 
自家菜園を持っている方って結構いらっしゃるのでしょうか。
私はどうもこういった土仕事が得意ではなく外野な方におりますが、
とても身近に新鮮な食材を味あわせてくれる存在があります。
 
トレジュールの裏には母プロデュースの畑があります。
よく言えば自然な、少し悪く言えば適当にも見えるその畑は、
決して“おしゃれな畑”ではない、いわゆる趣味の畑であります。
 

来週には収穫できそうな、ほうれん草。
同じく若いうちに積むべし

 
おくら、なす、冬瓜(シブイ)、バジル、ゴーヤー、へちま、きゅうり、
パパイヤ、春菊、サラダほうれん草、ねぎ、にら、アセロラ、
パッションフルーツ、バンシルー(グァバ)、等、
季節にもよりますがこんなラインナップがそろっています。
 
今は春菊とほうれん草の収穫時期。
どちらも過熱してもいいけれど、もったいないのでサラダとして生で食べます。
やわらかく、とても優しい舌触りです(むしゃむしゃヤギのようにほおばります。)
 

 
母はいつもこう言う。
「美味しいものを食べたいと思ったら自分で作るしかないのよー」と。
あまりにもごもっともな意見だと思うと同時に、
実際に自分で作るとなると畑の確保や土の準備、
講習を受けては実践して、自分に合ったスタイルを探して、
それに毎日の手間暇等、ずっと見ているわけではないが
結構な労働(私にとっては)ということを想像する。
(これを商いとしている方々にはただただ感服であります)
しかし本人は楽しそう。
ああ、趣味がゆえと納得する。
食いしん坊がゆえの原動力とも同時に思う。
 
はっきり言ってあまり姿のよろしいものではない母の畑。
はたから見れば、もうちょっと手を入れては?と口を出したい気持ちにもなりますが、
どうやら本人との足並みはそろっている様子。
自然体、上等だなあと感じる。
 

せっかくなので土を感じる城進さんの器載せてみる
 
美味しい食材を目の前にした時、それをどうにか料理した時、
「さて、今日はどの子(器)に盛ってみようか。
 
日々の些細な瞬間ですが、気分が上がるのを感じます。
うまく言えないけれどこういう感情が潤いであり、大事なことなのでしょうね。
どちらかに偏りがちな「目で楽しむ」「舌で味わう」。
毎日とは言わないまでも、「両方を時々取り入れてみる」を
これからも続ける。
 
写真・文 占部 由佳理(tous les jours店主)


 
tous les jours(トレジュール)
那覇市首里儀保町2-19
098-882-3850
open:水~土
12:00-18:00
(変更あり。毎月の営業日をブログでお知らせしております。)
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