今だから、地震について ④沖縄の事情をふまえた備えを

消太郎:さて、今日は前回話した非常持出品について、もう少し詳しく話したいと思います。


自分なりに考えて、非常食としてパスタやインスタントラーメンを買いました。


消太郎:なるほど。しかし、パスタやインスタントラーメンを作るには大量の水や火が必要ですよね。ただでさえ貴重な水を、パスタをゆでるのに使えますか??


はっ!!もったいないですね・・・。


消太郎:パスタやインスタントラーメンが悪いわけではないんですよ。状況を想像して考えることが大切です。かといって、調理の必要がないカロリーメイトのような栄養補助食品ばかりを食べていると、水分が少ないため喉が渇きます。バランスが重要ですよね。


また、被災地に救援物資が届くまで、災害発生から約3日かかると言われています。


今回の地震に関する報道などで、私もよく耳にしました。3日しのげればどうにかなる、と考えていいわけですね。


消太郎:そうです。しかしこれが、本州から遠く離れ、海に囲まれた沖縄にも当てはまると思いますか?
もし、仙台空港のように那覇空港が被災したら・・・。
津波の被害を受けた仙台空港が再開されたのは被災から5日後です。
滑走路が損傷を受けていたらさらに時間がかかります。


那覇空港は海に面していますし、津波、液状化の被害を受けたら使えなさそうですよね・・・。
なら、船はどうですか?船なら時間はかかりますが、東京から2日で着くと思いますよ!!



消太郎:確かに、多都道府県と陸続きになっている本州や九州と違い、沖縄は海に囲まれているので次なる手段は海路になりますよね。
しかし、津波警報が発令されている間は船は出航できません。
今回の地震でも、地震発生後数日間にわたって津波警報が発令されていましたよね。
このような状況をふまえると、個人的な考えですが、沖縄だと1週間くらいはしのげる食料がないといけないと思います。


では、先日記載した非常持出袋の中身をもう一度記載します。


1. 貴重品類:10円玉など硬貨を含む現金(公衆電話や自動販売機で使用でするため)、預金通帳、印鑑、保険証、免許証、通帳や保険証などの番号を控えたメモ
2. 避難用具:懐中電灯(1人1個)、携帯ラジオ、予備の乾電池、ヘルメット、防災ずきん
3. 生活用品:手袋、缶切り、ライター、マッチ、ナイフ、携帯用トイレなど、避難所生活に必要になりそうな物を揃えておく
4. 救急用具:救急箱、処方箋、胃腸薬、便秘薬、持病の薬、生理用品
5. 非常食品:乾パン、缶詰、栄養補助食品、アメ、チョコレート、飲料水
6. 衣料品:下着、靴下、長袖、長ズボン、防寒用ジャケット、雨具、携帯用カイロ


その他にも色々ありますよね。
例を挙げてみます。


・携帯電話の充電器
・コンタクトレンズや眼鏡を使用している人は、めがねや目薬
・自分の場所を知らせることができる、笛(防犯に使うこともできます)
・ウェットティッシュ(「赤ちゃん用おしり拭き」が安く、使い勝手も良いのでお勧めです)
・筆記用具
・ろうそく・固定燃料
・歯磨きセット
・乳幼児がいる家庭は哺乳瓶・紙おむつ・粉ミルク
・その他、マスク、ラップ、ビニール袋 など


ラップやビニール袋は様々な用途に使え、重宝します。


お皿にラップを敷いて使えば、お皿洗わなくて済むんですよね。


消太郎:そのとおり!良く知っていますね。
他にも、ラップを体に巻くと体温が逃げないため、保温にも使えます。
大きなビニール袋はカッパ代わりになったり、ラップ同様身体の保温にも役立ちます。また、段ボール箱などにかぶせれば、水を入れられるのでバケツ代わりになりますし、汚れた容器も一枚かぶせるだけで清潔な入れ物に早変わりするため、水の配給時に飲料水を入れることもできますよ。


なんだかアウトドアみたいですね。


消太郎:アウトドアの知識は災害時にとても役に立ちます。
日ごろから頭に入れておくといいですね。


ほかに、「家族の写真」も数枚準備しておくと良いでしょう。
家族が別々の場所で被災したとき、安否を確認する時に役立ちます。


考え出したらきりがないのですが、物が多すぎて避難に支障が出てはいけません。
必要な量・物を熟考し、バランスよく非常持出袋に入れましょう。
非常持出袋は1人1つが基本です。
落ち着いたら家に取りに戻れますので(倒壊していなければ)、すべて非常持出袋に入れるのではなく家用の備蓄もあるといいですね。


さっそく準備します。でも、今買い占めが問題になっていますので、少しづつ買い揃えたいと思います。


消太郎:エライ!!私もこのことを注意しておこうと思ってました。
沖縄でも買い占めが見受けられるようです。注意したいですね。
今回の地震発生後、ガソリンスタンドに車の長蛇の列ができていましたが、普段からガソリンの残量に注意し、満タン近い量を維持するようにしておけば、災害時に焦って給油する必要もありません。
日ごろの備えが大切なんです、覚えておいてくださいね。


沖縄には「ゆいまーる」の精神がありますし、災害時にも助け合おうという気持ちは発揮されると思いますが、自分のことは自分でできるようにしておくことが重要です。
心に余裕が生まれれば、周りを助けようという行動にも繋がるのですから。

消太郎