今だから、地震について ③「家庭の災害対策会議」を開こう

消太郎:先日は、災害時の対応をお話しました。
今日は、地震に対するふだんの対策のお話をしたいと思います。
どの災害もそうですが、日常の予防・対策で大きくリスクを減らすことができます。


今回の地震をきっかけに、「沖縄で地震が起きたらどうしよう?」と、みなさん考えたと思います。
考えた結果どうでしたか?
家族との連絡を取る術は?避難場所は?食料は?


具体的な対策はほとんど決めていないことに気付きました。。


消太郎:どこの家庭もそうだと思います。
携帯や電話などの連絡手段が絶たれたら、家族と連絡が取れませんよね。
非常時にはどうするか、話し合っておくことが必要です。


ぜひ、「家庭の災害対策会議」をしましょう!!


どのようなことを話し合っておくべきか教えていただけますか?


消太郎:大地震のとき、家族があわてずに行動できるように、以下のことを話し合い、それぞれ役割を決めておいてください。


・家の中でどこが1番安全か
食器棚や窓の側は、食器やガラスが割れて危険です。また、タンスや冷蔵庫など倒れてくる可能性のある物の付近は危険ですよね。


・救急医薬品や火気などの点検
どのような医薬品を保持しているかチェックし、足りないものを準備しておく必要があります。
常用している薬があれば、その薬も忘れず持って避難できるようにしましょう。


幼児や老人の非難はだれが責任を持つのか
誰が避難さるのか決めておくことで、迅速な対応を取ることができます。
担当者がいない時は誰が避難させるのかも決めておくといいですよ。


・避難場所、避難路はどこにあるのか
避難場所を決め、どのルートで避難するかを決めましょう。
連絡手段が絶たれても、決められた避難場所に行くことで家族が集まることができます。
ご自宅付近の避難場所を把握していますか?


していません…たぶん、公園や学校かと…。


消太郎:確かに、公園や学校が避難場所として設定されている場合が多いですね。各市町村のホームページで避難場所を確認してみてください。広報誌などに載っている場合もあります。
また、避難路も調べておく必要があります。浸水危険箇所を通って避難しては意味がないですよね。住んでいる地域のハザードマップを確認してください。
これも市町村のホームページに載っています。


・避難するとき、誰が何を持ち出すか、非常持出袋はどこに置くか
誰が何を持つか役割分担することで、1人に負担が偏らず、忘れ物もなくなります。
非常持出袋は普段使わないので押入れの奥などに入れてしまいがちですが、取り出しやすく、誰もがわかる場所に置きましょう。


非常持出袋の中身には何を入れておいたらいいんですか?


消太郎:以下に例を挙げておきます。中身を点検し、一項目ずつチェックしてみましょう。


1. 貴重品類:10円玉など硬貨を含む現金(公衆電話や自動販売機で使用でするため)、預金通帳、印鑑、保険証、免許証、通帳や保険証などの番号を控えたメモ
2. 避難用具:懐中電灯(1人1個)、携帯ラジオ、予備の乾電池、ヘルメット、防災ずきん
3. 生活用品:手袋、缶切り、ライター、マッチ、ナイフ、携帯用トイレなど、避難所生活に必要になりそうな物を揃えておく
4. 救急用具:救急箱、処方箋、胃腸薬、便秘薬、持病の薬、生理用品
5. 非常食品:乾パン、缶詰、栄養補助食品、アメ、チョコレート、飲料水
6. 衣料品:下着、靴下、長袖、長ズボン、防寒用ジャケット、雨具、携帯用カイロ


結構沢山あるんですね。これだけのものを災害発生後に短時間で準備するのは難しいので、すぐに持ち出せるように前もって準備しておかないといけませんね。
非常食品の中に「チョコレート」とあるのが気になるのですが、なぜですか?



消太郎:チョコレートは高エネルギーかつ高カロリーなので腹持ちがいいんです。同様にキャラメルなどもいいですよ。
チョコレートの中ではとけにくいM&M’Sのようなマーブルチョコがお勧めです。


上記のリストはほんの一例です。自分で何が必要か考えてみてください。
緊急連絡用電話番号一覧、護身用警報器なんてものもありますよ。
特に、女性や子供は護身用警報器を持っておくと安心ですね。100円均一のお店でも売っていますよ♪


では、「家庭の防災会議」で話し合っておくべきことに話を戻します。


・災害発生が昼の場合と夜の場合で、それぞれ家族の分担をはっきり決めておく
昼と夜とでは状況がまったく違いますよね。
さらに、平日と日曜祝祭日の場合も決めておきましょう。


・避難カードを作成し、各自携帯する
家族の携帯電話の番号、言えますか?


ええっと…携帯電話の電話帳を見ていいですか?


消太郎:災害で携帯が故障、紛失したらどうしますか?
家族と連絡が取れませんよ!
このような避難カードを作り、常に携帯しておきましょう。



大災害の状況を目の当たりにし、みな防災意識が高まっていることと思います。
「備えあれば憂いなし」という言葉を肝に銘じ、会社や行政などに任せっきりではなく、家族・個人単位での防災をこころがけましょう。

消太郎