いつも無意識のうちに何気なく手にしていると思うので
特別にそこへ気を配ったことなんてあまりないのですが、
気に入っていると確信しているモノがあります。
KOHORO 革のショルダーバッグ
そのうちの一つにショルダーバッグがあります。
使用して2年ともうすぐ半年くらいでしょうか。
早くこなれた感じになあれとすりすりさわっては革脂をすりこませ、
また心の中で(時々)唱えたおかげか、すっかりやわらかく体になじんできました。
持っていると嬉しいことにちょこちょこ褒めて頂けることもあるこのバッグ。
私自身持つと嬉しくて、他から見ても良い感想を述べてもらえるって
なんだかハッピーすぎて2重跳びしちゃうよって気分になります。(実際にはしないけど)
大事に大事にっていうよりはちょっとぶっきらぼうなくらいに使用しているので
ふと気がつけば小さなかすり傷のようなものも。
でも気にしません。というよりは気にならない。
にこっと笑える範囲内。
おそらくピシッとした、しゃきっとした背筋がのびるような革のバッグだとこうはいかない。
背筋が伸びると言えば、
最近気になっているバッグがあります。
肩にかけて持つタイプのこのバッグは、立派で、ステキで、かっこいい。
私の乏しいボキャブラリーで表現すると薄っぺらな感じがしますが、
言葉どおりのおしゃれなバッグです。
ただどうにも今のスタイルとパズルがうまくはまらない感が否めず今は足踏み。
そんなわけで今手の中にあるこのバッグの革の持ち手部分をくるっと巻いて
トートバッグ気分を味わってみる。
なかなかいけてる。心の中なのに、こっそり思って満足する。
同じバッグも持つ人によって、革のなじみ方が違うように思う。
きっとその人の性格や環境が出ているのだろうなあと。
私のように小さな傷をこしらえたバッグをお持ちの方もいれば、
無傷にきれいにでもたくさん使っているのがうかがえる方も。
もし縫製の糸がほどけたなら、時間をいただければお直しする事もできますよ。
だからいつまでも自分だけそれとして楽しんで。
ふと自分の持ち物を思い浮かべて「なんとなく手に取るラインナップ」を想像してみる。
有無を言わせず気に入っているものもあれば、機能やデザインを優先しているものもある。
残念ながらどちらにもあてはまらない消耗品的なものもだ。
自分の選んだ軌跡がそこにある。
何気なく手にするものが必ずしもお気に入りへ直結しているものでもないことに気づく。
とはいえ、確かに“お気に入り”もそこに存在している。
この部分をどんどん充実させたなら、なんとなく手にする行為がきっともっと楽しい連続になるだろう。
ささやかな毎日の中の豊かな一コマがそこにはある。そう願う。
写真・文 占部 由佳理(tous les jours店主)
tous les jours(トレジュール)
那覇市首里儀保町2-19
098-882-3850
open:水~土
12:00-18:00
(変更あり。毎月の営業日をブログでお知らせしております。)
blog:http://touslesjours.ti-da.net
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「何気なく手に取るもの」
2012.06.15