ACE Pilates Studio(エースピラティススタジオ)沖縄初の本格ピラティススタジオ重力に負けない、美しくまっすぐな身体づくり

エース
 
「沖縄で専用のマシンを置いているのは今のところ当スタジオだけ。
日本で最初に取り入れたマシンもあるんですよ」
 
スタジオの代表・金城伊久磨さんは、日本で現在わずか5名しかいないPMA(ピラティス メソッド アライアンス)公認のインストラクターだ。
 
ピラティスとは、第一次世界大戦の傷病兵がリハビリを目的としたトレーニングを行えるよう、ドイツ人のジョセフ・H・ピラティス氏が考案したもの。その効果は徐々に広まり、氏がアメリカに渡って教えたバレエダンサーや医学療法士などが火付け役となって、より多くの人に知られるようになり、今では日本でもブームとなっている。
 
PMAとは、ピラティス指導の国際資格と教育基準を設けている唯一の国際専門団体で、その公認インストラクターとなるためには、アメリカにおいて数百時間もの実習が必須となるなど、ハードルの高さから日本でもいまだ数えるほどしか資格取得者いない。
 
ACEピラティススタジオ
 
ACEピラティススタジオ
鏡の前にかかとをつけて立ち、基本的な姿勢をチェックする。「左の肩が少しだけ前方に巻き込み、左の膝がやや内に向かって見えるが、基本的にはバランスのとれた姿勢」。
 
ピラティスという名に聞き覚えはあっても、実際にどんなエクササイズを行うのか具体的には知らない人も多いのではないだろうか。
ヨガのようにひとつの姿勢を長くキープするものだと思い込んでいる人も多いと伊久磨さんは言う。
 
「ピラティスでは流れるような『フロー』という動き方が基本となっているので、ひとつの姿勢のまま長く留まることはありません。
その中で、一つ一つの動きを正確に行い、筋肉の状態をしっかりと意識し、自分でコントロールすることが大事なのです。
それらをすべて満たしたときに得られる効果は絶大で、姿勢改善やダイエット、美脚づくり、筋力アップ、肩こりや腰痛の予防、骨盤矯正など、多岐にわたります」
 
「考えるエクササイズ」とも呼ばれるピラティスに出逢ったとき、大きな衝撃を受けたという伊久磨さんだが、もともとは自身がスポーツ選手となることを夢見ていた。
 
ACEピラティススタジオ
 
ACEピラティススタジオ
バードと呼ばれるエクササイズ。胸を大きく広げ、股関節をしっかり曲げて足を前後に動かしていく。
 
ACEピラティススタジオ
エクササイズを立ったまま行うことができ、動きの中で左右の差を感じることができるマシン「コアアラインⓇ」。「『バード』は、肩こりにも効き目が高いメニューです」
 
学生時代からサッカー部に所属、大好きなサッカーを続けるために指定校推薦で大学へ進学した。しかし、ある時腰を痛めてしまい、思うようにプレーすることが難しくなってしまった。
 
「それがきっかけとなって、スポートトレーニングや、選手をサポートする仕事に興味を持ちました。色々と調べるうちにアスレチックトレーナーという資格があるということを知って。
また、日本人で初めてNATA(全米アスレティックトレーナーズ協会)の公認アスレチックトレーナー資格(ATC)を取得した鹿倉二郎さんの本を読んだりして、資格取得への道を模索しました」
 
伊久磨さんは大学卒業後に渡米、ウェスタンミシガン大学に3年次として編入して運動科学を専攻した。解剖学や生理学などの専門学についてもみっちりと勉強を重ね、1500時間にもおよぶ実習を経て、念願であった ATC を取得した。
またその後には、同大学大学院でアスレチックトレーニング学を専攻し、博士号まで修得したというから驚かされる。
 
今でもスポーツ医療に関しては日本に大きく先んじていると言われるアメリカでは、医療とスポーツの現場を結ぶ重要な職業として、アスレチックトレーナーはすでにその地位を確立しており、プロスポーツの世界だけでなく、高校や大学といった教育機関でも専属のアスレチックトレーナーを常駐させることが義務づけられているところも多いと言う。スポーツ現場における選手の体調チェックにはじまり、ケガが発生したときの応急処置、傷害の予防、日常生活における身体づくりの指導なども行う健康サポートのプロだ。
 
「日本でも徐々にですがその重要性が知られるようになり、スポーツが盛んな大学等では専属トレーナーを配属しているところもあります」
 
帰国後、伊久磨さんは整形外科クリニックでトレーナーとして働き始めた。クリニックでリハビリ指導や運動指導を行うかたわら、県内の学校に出向いて障害予防の講演会を行ったり、 高校や大学の部活に帯同してトレーニングを指導したり、チーフトレーナーとして全国大会などに帯同するなど、忙しい日々が続いた。
 
ACEピラティススタジオ
「仙骨を立てて、両肩をしっかり壁につけて。背中もぴったりと」。猫背気味の人には苦しい姿勢。
 
ACE ピラティススタジオ
肘を開かないように気をつけながら、壁に手をはわせて行く。「自宅でもできるメニューもご紹介しています」
 
そんな中でも、技術向上を目指して勉強を重ね、県外で行われるさまざまな講習会に参加していた伊久磨さんはあるとき、 PMA認定教育団体である「PHIピラティス」の創始者、クリスティーン・ロマニィ・ルビィ氏の講習会に参加し、衝撃を受けたと言う。
 
「当時はちょうど『体幹』という言葉がトレンドにもなっていたので、関連する様々なトレーニングを体験したり実践したりしてきましたが、理論も効果も心から納得できるものがなかったんです。どれも自分にはしっくりこなくて。それが、ピラティスは体験した瞬間に『あ、これだ!』と感じました。受講後のからだのスッキリとした感じは、それまでに体験したことのないものでしたし、それまで重力に負けて猫背になっていた身体が正しい姿勢に戻り、まっすぐ伸びていることも実感できました。
それまでは筋肉を鍛えるのが好きで、ベンチプレスやマラソンに精を出していたのですが、その日を境に身体の軸や姿勢について強く意識するようになりました」
 
その後ピッツバーグに渡り、ルビィ氏の下で450時間の実習を修了、PHIピラティス本部の公認マスタートレーナーとなり、2011年12月には日本で5人目となるPMA公認ピラティスティーチャーの資格を取得した。
 
ACEピラティススタジオ
 
アメリカにおいて数々の資格を取得するには、かなりの時間と労力を要することは想像に難くない。
伊久磨さんがここまでしてピラティスを極め、伝えたいと思った理由は何なのだろう。
 
「ピラティスにはトータルで1000種類にも及ぶエクササイズがありますが、いずれも激しい運動ではありませんし、マシンを使う場合は負荷もコントロールできるので、ケガをした方、年配の方からプロのアスリートの方まで、幅広い層の方が実践できるのが大きな魅力なんです。
そして、ピラティスの最大の長所は、姿勢を改善できることにあります。
 
まずは正しい姿勢ありき。僕はそう考えています。
座った時、立った時、仰向けになった時など、全てのポジションには正しい姿勢というものがあり、それが崩れるから贅肉がついたり、どこかに痛みを感じたりするんです。
姿勢は20代後半から悪くなり始めると言われています。筋力が落ちますし、運動の機会も減るからです。
 
ピラティスではからだ全体を意識して正しい姿勢をキープし、考えながら筋肉をコントロールして動かします。そうすることで重力に負けない、一本の軸がまっすぐ通ったような身体がつくられていくんです」
 
ACEピラティススタジオ
産後の方には特にいいという仰向けのエクササイズ。「お尻と内股に効いている感じ」。「それで正解。人によっては違うところに効き目を感じる場合もあるんです。きちんとしたやり方が必要なので、そういったところを指導していきます」と伊久磨さん。
 
伊久磨さんの指導は基本的にマンツーマンで行われる。身体や運動レベル、目的に合わせ、一人ひとりオリジナルのエクササイズメニューを作成し、指導する。
 
「一対一だと細かなところまで指導できますし、効果が出るのが早いんです。最初に必ず姿勢をチェックし、その方にあったパーソナルメニューをお作りします」
 
スタジオに通う人の年齢層も症状もさまざま。肩こりや腰痛に悩むデスクワーカーもいれば、ダイエットや姿勢改善を目的にした主婦、スポーツ選手、80代のおばあちゃんまで!
しかしみな、最初は必ず呼吸法からレクチャーを受ける。
 
「ピラティスはヨガの腹式呼吸とは違い、肋骨を動かすことを意識した呼吸法を行います。まず肋骨に手をあて、鼻から息を吸って肋骨を動かし、はーっと音を出しながら息を吐いてお腹をへこませる。お腹がへこんだ状態をキープしたまま、次の呼吸を行う。
こうすることで内臓の一番近くにある筋肉、腹横筋が刺激され、体幹が鍛えられるのです」
 
エース
 
呼吸法のレクチャーを受け、姿勢をチェックしたらエクササイズ開始。
「フォワードヘッド(横から見た時に頭部が肩より前に出ている状態)」と呼ばれる姿勢である私は、骨盤が前傾しており、バランスをとるために姿勢が崩れていると言う。座って行えるマシンを使い、骨盤と頭を正しい位置に戻していく。 
 
「フォワードヘッドの場合、後頭下筋と肩甲挙筋が固くなり、それが肩こりにつながっていることが多いんです。肩をできるだけさげて、固くなった部分を伸ばします。身長を測るときのようにぐっと伸びるイメージで、アゴをひいて。腰は反らないように肋骨を引っ込めて。そう、その姿勢のままペダルをあげます。肘を曲げてペダルを引き寄せ、戻す時はできるだけ遠くに伸ばす」
 
ペダルを引いては押して、という単純な動作を繰り返すだけなのだが、伊久磨さんの指示を受けて頭の中はフル回転。
「あ、アゴがあがってる…肩もあがってきた…姿勢に気をつけて…」。
身体をコントロールする難しさをひしひしと感じた。
 
しかし続けていると、今まで意識していなかった腕や背中、首の筋肉などがぐっと伸びているのを感じて、次第に気持ちがよくなってくる。身体の各部分はつながっているということ、そして心と身体も深くつながっていることを改めて実感する。
 
ACEピラティススタジオ
ピラティス以外のメソッドでも効果的なものは率先してとり入れている。11月からスタジオでも実施予定の、話題の最新エクササイズメソッド『マスターストレッチ』
 
ACEピラティススタジオ
 
ACEピラティススタジオ
イタリアのトップバレエダンサーが開発したエクササイズで、全身のストレッチや、脚の関節の柔軟性、バランスのいい姿勢づくりなどに効果があるという。つま先立ち、かかと立ちになるたびに脚、背中などの筋肉に効いているのがわかる。
 
ACEピラティススタジオ
マスターストレッチを行うことで股関節近辺の柔軟性が弱いことが判明。それを改善すべくピラティスのマシンを用いてストレッチ。 
 
「集中して身体と頭を動かすので血流もよくなります。血流の滞りが原因の一つと考えられる肩こりについては、皆さん割とはやい段階で改善がみられます」
 
伊久磨さんは実にまっすぐ相手の姿勢と動作を見つめ、絶妙なタイミングで明るく声をかけ、大事なことを繰り返し丁寧に教えてくれる。
 
「一人ひとりに合わせたやり方で、正しい姿勢について伝えていきたいと思っています。日常生活で意識してできるようになっていただくことが、うちのジムの最終目標なんですよ」
 
ACEピラティススタジオ
 
パソコンに向かって長い時間座るとき、アゴを引く、背筋を伸ばす、肩甲骨のストレッチをするなど、教えていただいたことを思い出し、以前よりも早く姿勢を正せるようになった。立つときも歩くときもアゴを引いたりと、自然と背筋を伸ばすことを意識するように。
 
自分の身体を奥深いところから知り、正しい姿勢で日々自然に動けるようになれば、いくつになっても健康的でバランスのよい身体を実現することは夢じゃない。そうやって鍛え上げた身体は、必然的に心にもいい影響をもたらしてくれる。
 
まずは正しい姿勢ありき。
伊久磨さんはあなただけにぴったりあったメニューで、しっかりサポートしてくれる。
 
手頃な価格で体験できる初心者向けコースもあるので、ピラティスの底力、いち早く感じてみてはいかがだろう。
 

文:仲原綾子 写真:中井雅代

 
 
ACEピラティススタジオ
ACE Pilates Studio(エースピラティススタジオ)
那覇市若狭1-3-22
070-5692-8878
open:10:00〜20:00
close:日・祝祭日
HP:http://pilatesokinawa.jimdo.com
ブログ:http://acepilates.ti-da.net
 
☆体験レッスン申し込み受付中☆
プライベートセッション 約50分 2,100円(税込み,お一人様1回限り)
*体験後すぐご入会いただきますと、体験料2,100円は無料になります