パッと目をひく華やかなレオパード、
ぎらぎらと派手な感じがしない理由は、そのクラシックで上品なライン。
一枚をさらりと着て素足にパンプスを履けば、
古いフランス映画の女優のようにピタっとキマる。
ここは40〜80年代のアメリカの雑貨や洋服を集めたヴィンテージショップ。
「何屋さん、ていうカテゴリーがないんです、
好きな物が沢山ありすぎて。」
逆に言うと、ここに来ればすべてがそろう、
しかも、
みんなとは違う、私だけのアイテムが。
面白いカットワークの白シャツ、ビビッドなオレンジドットがキュートなカットソー、夕陽が映りこんだ海の波のような模様のシフォンブラウス。
どれもが今着ても可愛いリアルクローズばかり。
だけど、古着、ヴィンテージと聞くと、初心者はちょっと躊躇するかも?
「今まで着たことのない新しい感じのものでも、気になったらぜひまず着てみてください。鏡の前で客観的に見てみて、今の自分に似合わないと思えばやめれば良いし。
服に関しては、あまり他人の判断を仰がないで良いと私は思います。
人に見られてどう思われるとか、今これが流行ってるからこれを着ておけば安心とかっていうのは、年齢を重ねていくほどに必要なくなると思うんです。
自分が着たいと思う服をぜひ着てください、人生は短いですから(笑)」
刺繍やビーズなど細かい部分も愛しいアイテムがたくさん
「おしゃれに興味はあるけど、何が似合うかわからない、自分の好みも特にない」
という場合、ついつい無難な、まとまりやすいデザインの服を選びがちになるようですが。
「人の目を気にする必要はないと思います。
TPOはわきまえないといけませんが、普段着なら失礼でなければOK。
人と同じじゃなくて良いんですよ、本当に。
若いうちだとトレンドを着るのも楽しいけれど、
歳を重ねたらやっぱり『来年もまた着たい』と思う物を選んだ方がいいと思います。
同じアイテムでも新しいものをプラスすれば違った着こなしを楽しめます。
例えばジーパンでも今年はパンプスを合わせて来年はブーツを合わせる、といった感じで。」
「人と同じじゃなくて良い!」と明るく言い切られ、
あ、うん、そうだよね!
と、すっきり納得。
流行りを追って服を選べば、来年はもう着られない。
センスに自信がないからと無難な服を選べば、実は自分に似合ってなかったりもする。
だからまず、気になったら着てみよう!
鏡の前に立って、新しい自分を見つめてみて。
服の冒険は若い人だけの特権じゃないのだから。
新しくなくても、個性がでれば新品より光るんですね。
「そう。それに『去年のでしょ?』なんて言われません(笑)」
「ヴィンテージに初めて挑戦する方は、靴やバッグなどから入ると良いと思います。」
お呼ばれの時に是非身につけたいゴージャスなアイテムも、ヴィンテージなら手が届く。
カラフルで元気なデザインのものから、シックで落ち着いた雰囲気のものまで。
新品とは違い、サイズ違いでそろっていないものが多いので、
気に入った靴のサイズがぴたっと合えばきっと運命!即買いすべし。
テキスタイルや刺繍の柄が、今じゃまず見かけない抜群に可愛いものばかりで目移りする子ども服。
靴も小さいながらしっかりした造りで、つい子どもとおそろいで自分サイズも欲しくなる。
バッグもかばんも、きっとここでしか出会えない、
カラフルでハッピーなデザインのものばかり。
「今のガラスと違って、この頃のアメリカのガラスは波打ってて反射も不均一。いびつなところが逆に楽しいんです」
洋服・小物だけでなく食器もそろう。
ヴィンテージショップと聞くと、ファッション意識の高い人が行く場所と
敷居を自分で上げてしまいがちだが、
ファッションに悩むひとこそトライしてみてほしい。
オンリーワンの一着が、まだ見ぬあなたの新たな魅力を一瞬で引き出してくれるかも。
着たいものを着よう!人生は短いのだから。
写真・文 中井 雅代
pipeline antiques(パイプライン アンティークス)
098-898-0598
宜野湾市大山2-23-1 1F
不定休
blog:http://pipelineantiques.ti-da.net/
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