冬至の日、願いを込めて「スパイシー・トゥンジーじゅーしー」


 
明日12月22日は冬至=トゥンジー。
沖縄では無事冬が越せますようにと「トゥンジーじゅーしー」を食べるのが習わしですね。
 
今年は大山で無農薬・有機栽培で田芋を栽培している『サンキューファーム』さんと出会い、有難くも上等田芋を分けていただいたので、
浮島ガーデンでは田芋とムジ(ズイキ)を使ってちょっぴりスパイシーな「トゥンジーじゅーしー」(冬至の日の夜限定メニュー)を作ることにしましたっ。
 
田芋は親芋に子芋、孫芋が連なってできることから
【子孫繁栄】の嘉例な食べ物として伝統行事には欠かせない食材。
1キロ約1000円と値段は高めですが、
出荷までの過程を知ると決して高いものではないことがわかります。
 
田芋は栽培期間が1年もかかる上、湧き水で泥を洗い、蒸してから販売されます。
というのも田芋は蒸してみないと食べられるかどうかわからないそうで、夏場は半分近く捨てることもあるそうです。
 
「田芋を蒸すと、上等ターンムは皮が割れる。
それを見てオバァはよく、ターンム、ワラトーミー(田芋が笑っている)と言ってました」。
サンキューファームの宮城優さんは田芋を栽培するようになってからこの言葉の意味がわかったそうです。
「田芋の皮が割れたとき、一年の重労働が報われて自分も笑う…ということなんだと」。
苦労して田芋を作っていることがこの一言で十分すぎるほど伝わって、ありがたくて胸がジ~ンとなりました。
 
そして田芋は割れ目のいっぱい入っているもの、
笑いジワの多いものほど美味しいんだそうです。
ほんとにおめでたい食材ですね。
そんな嘉例な田芋が入った「トゥンジーじゅーしー」、
浮島ガーデンのオーガニックワインに合うようにと島のウコンなど入れて、スパイシーに作ってみました。
季節の伝統料理を作ると自然と感謝の気持ちが湧いてきます。
今年も一年、無病息災ありがとう。
これからも健康でありますように。
願いを込めて、いただきま~す☆
 
「スパイシー・トゥンジーじゅーしー」
 
<材料>
田芋 300g (大き目にカット)
島にんじん 50g (5ミリ角にカット)
ムジ 100g (なくてもオッケー)
もちきび1/2カップ
米 2と1/2カップ
戻した干ししいたけ 3枚(8ミリ角にカット)
うこんパウダー 小さじ1/2
クミンシード 小さじ1
オリーブオイル 大さじ2
塩 小さじ2
白しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
生姜の絞り汁 小さじ1
出汁 550cc (昆布5センチ角3枚&干ししいたけ3枚)
トッピング コリアンダー、フェンネルなど
 
<作り方>
 
1) ムジ(ズイキ)は周りの薄い繊維をむき、鍋に入る大きさに切って茹で、冷水に浸してアクを取る。
*アクで手が真っ黒&痒くなるので、ビニールの手袋をした方がいいかも。
 

 
2) 鍋にオリーブオイル、うこんパウダー、クミンシードを入れ、弱火にかけ、香りが出たら、田芋、島にんじん、ムジ、干ししいたけ、塩小さじ1を入れ、軽く炒める。
 

 

 

 

 

 

 
3) 炊飯器に洗ったもちきびと米、出汁、白しょうゆ、みりん、塩小さじ1、生姜の絞り汁、②を入れて炊く。
 

 

 

 

 

 

 
4) 炊きあがったものにコリアンダーなどのハーブを散らせば出来上がり~☆
 

 

 

 

Text by 中曽根直子(浮島ガーデン フードデザイン)




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