沖縄散歩「風にのって、はじめての乗馬体験」

hadana

 

うるま市の金武湾を望む「美原乗馬クラブ」の門を叩いたのは、11月の秋晴れの気持ちのよい日。がじゅまるが木陰をつくる道を歩いていくと、厩舎が見えてきました。

 

hadana

 

たまーにこの乗馬クラブから見下ろす海で波乗りをしていて、馬に乗った子供たちが、木々の間を抜け砂浜をゆっくりと散策する風景を海に浮かびながら「いいなぁ、いいなぁ」と眺めていました。写真はそのときに小道ですれ違った笑顔もすてきな子供たち。

 

hadana

 

 

hadana

 

今年の春、三方を海に囲まれたフランスのクロゾン半島へ友達に会いに行ったとき、誰もいない海岸を茶色い馬に乗って髪をなびかせ颯爽と駆け抜ける女の子を遠くに眺め、「ああ、なんてかっこいいんだろう」と。ここまで出来ないにしても、旅先で馬に乗れたらさぞかしたのしいだろうなぁとさらに夢は膨らみ。

 

hadana

クロゾン半島

 

 

 

hadana

 

なんとなく子供のころから気になる存在だった馬、ついに(やっと!?)乗馬体験へ。

 

常歩(なみあし)・速歩(はやあし)・駈歩(かけあし)。
立って、座って、立って、座って、前傾にならないように、背筋をピンと伸ばして、内股で馬を挟むように、視線は遠くに、馬を褒め、手綱を持つ手の位置を確認しながら、・・・馬の上でやることはいっぱい。
いっぺんにいろんなことができなくて、ひとつ出来たらひとつ忘れ、馬の上でバラバラでへっぽこな動きをしているのですが、それでも馬は人を落とさないよう調子を合わせて乗せてくれます。

 

慣れてくるとこんなことも自然に出来るようになるそうですが、普段使わない筋肉を使っているなあと内股や腰のあたりにひしひしと感じます。

 

 

乗っている時間はほんの30分ほどでしたが、大きな馬の背中で揺られるというのは思った以上に未知の体験。心を通わせることの出来る馬に乗せてもらっていると思うとなんともいえないうれしさ、今まで味わったことのない感覚でした。

 

 

朝から24人の幼稚園児たちが馬(少し小さめのポニー)に乗りに来ていたそうですが、子供たちはそれはもう、いきいきとした反応を見せてくれるそうです。

 

 

hadana
hadana

 

 

 

hadana
hadana

 

私たちを乗せてくれたのはサラブレッドのウッズ君。ニンジンをあげた時のもぞもぞと食べる口の感触、鼻のあたりの柔らかさやあたたかさはまだずっとこの手に。

 

hadana
hadana

 

 

hadana

 

 

よく見るとチャボがガジュマルの木にとまっています。ゆったりのんびり時間が流れるこの乗馬クラブ、今度は馬を洗ったり、鞍をつけたりするところから教わります。

 

hadana

 

 

hadana

 

一生懸命指導してくれたインストラクターの中原エリナさんは、馬に乗って18年。聞いてみると子供の頃からこのクラブを受け継ぐのが夢だったそう。外の世界をしっかりと経験してから戻ってこようとがんばっていましたが、最近、事情で思ったより早く継承することになったとか、20代の女の子とは思えないようなオーラに少し納得。このクラブの他にもインターナショナルスクールの乗馬の先生もしていて、朝の5時から馬の世話にはじまり、多忙な毎日を過ごしているようです。会ったばかりの彼女と過ごしたのはほんの数時間でしたが、真っ直ぐ懸命に取り組むひたむきな姿勢は心に残るものでした。

 

がんばる若者とやさしい馬に元気をもらった天高く馬肥ゆる秋の一日となりました。

 

 

文・写真 葉棚達也・由真

 

http://www.hadana-g.com
http://hadana.ti-da.net
https://www.facebook.com/hadana.g