MY TIME,MY LIGHT

 

旅の記憶が突然蘇ってくることがある。
吹きガラス工房彩砂(るり)のランプシェードを見た時もそうだった。

 

古い石畳の街で自分がどこにいるかの分からなくなってしまったその晩、ふと目に入った窓越しの小さな部屋。
簡素な部屋に大きな裸電球が一つ。その部屋で読書に夢中の部屋の主。
窓枠が額縁に見えて、まるで絵画のようだった。
椅子とテーブルとランプ。そのシンプルな空間は、読書をするためだけの、主のとっておきの場所のように思えた。

 

 

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工房彩砂の作るガラスは琉球ガラスの製法で作られている。廃瓶や割れたガラスから再生産されるリサイクルガラスだ。
それらはひとつひとつ吹きながら形を作っていく。そのため大きさや気泡が均一でなく、それぞれに個性が生まれる。
ガラスシェードもそうでシンプルな形であるものの、歪みやガラスの厚みが異なり、灯すと光の反射までもが変わってくるのだ。
ガラスに空気を吹きこんで作られる泡ガラスは、光を通すと満天の星空のようだ。

 

 

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見る角度によっても、その煌めきが違う。壁や床に落す影も美しさのひとつだ。
蛍光灯とは違って電球はその部屋や明るさによって印象が違うのが面白い。
普段は吊り下げて楽しむランプも、床や棚にゴロっと置くだけで途端にモダンな印象に変わるのだ。

 

 

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工房コキュの陶器のランプは、物語の挿絵に出てきそうな愛らしい形が印象的だ。
作り手の芝原雪子さんも初めての試みで、試作を重ねて作られ完成したのは全て一点物でスペシャルなシェードだ。

 

 

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陶器はガラスと違って、シェードの下に灯りを落して、天井側は暗く影になる。
そのコントラストがとてもドラマチックだ。
仕事から帰宅して、玄関の灯りをつけた時にこんな照明が迎えてくれたら、疲れも癒されそうだと思いませんか?

 

 

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蛍光灯の明かりは確かに部屋の隅々までくっきりと明るくしてくれるけれど、夜を過ごすのにそんなに明るい必要があるだろうか?
もし、一日の終わりにとっておきの自分時間が作れるなら、キャンドルの灯りで過ごすのも悪くない。

 

 

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人気の「lifart…」のフレグランスキャンドルシリーズから、miyagiyaオリジナルの香り”horizon”が完成しました。
ハイビスカスやプルメリアの香りをベースにクローブの香りをプラスした甘さと爽やかさの感じるキャンドルです。
一人時間にもぴったりのパーソナルを意識した香りでもあるのです。

 

 

日々の生活の中で、ついつい忘れてしまいがちな自分のための時間。読書でもいいし、音楽を聴くのもいい。ただただ心を空っ ぽにするのもよい。
師走の候、携帯をオフにして、テレビを消して、パソコンの電源を落とす。そして、お気に入りの灯りに包まれて 過ごす。
自分だけの空間、自分のための灯り。それはなんと贅沢なことだろうと思う。

 

 

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text  宮城博史

 

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