テイクアウトしたサンドイッチを頬張っていた休日、ふと目に入った洗濯物が白ばかりということに気がついた。
誰にでも好きな色があると思うけれど、僕が真っ先に思い浮かぶのは「白」だ。
中でも服は毎年Tシャツも長袖のシャツも少しづつ白が増えている。
白の服といっても、ひとつとして同じものが無い。
綿の白さと麻の白さは違うし、Tシャツのような生地とシャツの生地では着心地だけでなく、見え方だって違う。
好みの「白」でも素材や形によって印象がだいぶ異なるから不思議だ。
見比べると、いくつもの、いろいろな白にびっくりしてしまう。
MITTANのカディシャツは、綿素材の醸し出す美しい白さが優しい。
無漂白の自然の白はとても気持ちが良いのです。
着心地だって抜群なのだ。
それもそのはず。インドのヴィレッジにて手で紡ぎ、織られた本物のカディを使用した生地で作られているのだから。
この時期、毎日のように着るTシャツもやっぱり白が多い。
最高のオシャレはシンプルな白のTシャツと今でも思っている。
でもこれがなかなか難しいのです。シンプルは本当に難しいです。
もちろん服だけでなく、いろいろな「白」が好きだ。
ペンキのはげた白い壁、砂浜で白くなったサンゴや貝殻、白く塗り直したガーデンチェア、フランスの古い白の陶器、、、、
少しくらい汚れていたり、ほころんでいる白もよい。
漂白したような白はちょっと苦手だ。
家の中にも白のアイテムが溢れている。
旅先で手に入れたフランス製の薬品ボトルは100年ほど前のブロカント。ベージュに近い優しい色合いが美しい。
花瓶として、とても使いやすい。あたたかみのある白は植物との相性がとても良い。
安定感のある面取りのフリーカップもベージュに近い白の色。
このカップで泡盛を飲むと最高に美味しいのです。本当です。
ブルーの縁どりのお皿も、出番の多いお皿だ。どんな料理にも合うので、うちではヘビーローテンションで使われている。
どちらも沖縄で作られている陶器です。
沖縄では珍しい透明感のある白の器を拝見して、宮城正幸さんに製作していただきました。
どちらも想像以上に良く、使いやすい。今後もバリエーションが増える予定です。
白の器の良いところは、テーブルやクロス、他の食器と組み合わせしやすいこと。
そして、その時その時で表情が変わる。
特に作り手が丹精込めて作る器は、どんなにシンプルでも表情があり、盛り付けられる料理を引き立ててくれる。
大げさに言うと、使う人にちゃんと寄り添ってくれる。
食器棚の白の器を眺めていると、作り手の個性のようにひとつひとつが違って面白い。
工房十鶴さんの白いっちんの器、火を連想させる工房コキュのマカイ、土の粗さと滑らかな白化粧が面白い長浜太志さんのお皿、、、、
本当は全て紹介したいところだけれど、それまたの機会に。
学生の頃、ファッションイラストの長沢節先生に「白もちゃんと塗りなさい」と教わったことがある。
その頃は「???」だったけれど、今思えば「いろいろな白」をちゃんと描きなさいということだったのだと思う。
僕は白に塗るどころか、白の部分だけ何も塗らずに画用紙の白で白を表現していた。
その頃は若くて反抗的だったんだと思う。
話が少しずれてしまったけれど、今なら白をきちんと塗れると思う。
text&photo 宮城博史
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