冬の日常着

文/写真 関根麻子

 
 
Shoka
 
 
 
ひと雨、ふた雨、少しずつ冬の足音が聞こえてきた沖縄。
ざわざざーと北風が吹いて、Shoka:の庭にホルトの赤い葉が積もる。
朝夕もだいぶ冷えるようになってきた。
今年もあと1ヶ月。
 
 
 
遠く離れた北海道では先日初雪が降った、と友人からの便り。
紅葉した葉っぱの絨毯が、瞬く間に真っ白な銀世界に変わったそうだ。
一夜にしていままでの風景が、がらりと変わる。
まるで紙芝居でも見ているような感じだ。
 
 
沖縄は雪が舞落ちることはない。
南部のおじいちゃんは、むかしむかしにみぞれらしきものが
空からはらはらと舞ってくるのを見たと言っていたが、
それでも銀世界になるなんてことは、きっとないだろう。
 
寒さが大の苦手な私は10年以上前にあたたかな沖縄に移住したのだが、
それでも一面の雪景色には、ちょっぴり憧れを持っている。
昔いた土地の冬を思い出す。
白い息を吐き、手足はかじかんでいたけれど、それでも冬のおしゃれを楽しんでいた。
 
温暖な沖縄にいる今も、この季節になると毎年もこもこのニットやコート、ブーツにきゅんとしてしまう。
冬のおしゃれが好きだ。
あれとこれをあわせよう、これとはどうかな?
そんな自分と服とのやりとりが楽しい。
 
 
 
ここ最近Shoka:でも、ウールのものや羽織ものを探されている方が多い。
先日来たお客様は、「冬っていいよね、早くもっと寒くなってくれないかな。コートやロングブーツを着たいもの」と。
また自分の持っている服をどっさり持ってきて、これにあうものってどんなかしら?と楽しい相談されることが多いのも冬ならではの気がする。
 
 
 
 
 
さあ、そんな皆さんがわくわくしている初冬の今回の記事。
冬の日常着と題して、
Shoka:の冬のコーディネートを紹介したいと思います。
 
 
 
Shoka
 
トゥジューのショートコート。
ポンチョ風になっていて、脇下から腕が出せるようになっているコートなのです。
 
一見動きにくそうに感じるが、着てみると意外や意外。
この腕を出す穴の位置が絶妙。
使い勝手もきちんと考えられ、丁寧に作られているのが分かる。
 
表地は染めの表情が豊かな、張りのある密度の細かい綿。
そしてちらりと覗く裏地にはチェックのウール地があしらわれている。
ウールの暖かさを重ねた綿が守ってくれるので、軽いのに暖かさは倍近くも守られる。
見た目はクールだけれど、中はぬくぬく。
 
まるでシャーロックホームズに出てくるようなスタンダードな形は、きっと何十年経っても飽きがこないだろう。
 
 
 
Shoka
 
 
このシャーロックポンチョ、衿を立てるのと立てないので印象が結構変わるのだ。
そのままの衿だと優しく甘い印象に。
ワンピースの上からはおってもしっくりと来るはず。
 
 
 
 
Shoka
 
 
 
そしてスタンドカラーにすると・・・
寒い時には首元から風が入らないし、パンツと合わせるとスタイリッシュな雰囲気になる。
ボタンを全開して肩にばさっとかけるのも素敵なはず。
 
 
 
 
 
そして次に紹介するスモックブラウスは、何に重ねてもかわいくまとまって暖かい。
 
 
 
Shoka
 
 
ややおすまし顔で、はい、ポーズ。
 
冬の散歩に出かけたくなるスタイルだ。
ヨーガン レールのカシミアストールを首に巻き、冬の空の下、闊歩、かっぽ。
 
 
トゥジューのスモックは、綿麻ながら起毛した厚手のネル素材。
重ね着すれば、ちょっとやそっとの北風ならなんのその。
一枚で着ると風を通してくれるので、一日の気温差が激しい沖縄の冬にぴったりだ。
後ろ身が長めのバランスがかわいいな。
 
 
 
 
Shoka
 
 
 
ギャザーのリボンは後ろで結ぶ。
後ろ姿も可愛いスモック。
中に着たカシミア混のカットソーは着心地がやわらかく
身体にふわっとしなやかに馴染む。
 
 
 
 
Shoka
 
 
そしてパンツは、ARTS&SCIENCE。
こちらもくったりとやや起毛した綿麻素材のなのですが、
真夏以外はずっと着れる、頼れるパンツなのです。
デザインもさることながら、おうちで洗える気軽さと縫製の良さからくる頑丈な作りが頼もしい。
ロールアップしてブーツの紐をきゅっと結んだら
さあさ、散歩に出かけましょう。
 
 
靴は、trippen。
作りも修理の体制も信頼出来るものだ。
人間工学に基づいて医療チームと一緒にデザインされた形は、足を自然に心地よく包み、その人の中心にちゃんと軸が来るようになっている。
歩くほどにその良さが分かる。
 
修理も、裏のすり減りやステッチのほつれから、なんと中敷きの総張り替えや革の染め直しまでも対応してくれる。
丁寧に修理されよみがえった靴を想像すると、何だか愛おしくなってきます。
大事に毎日履いて、長い時間を一緒に過ごす靴。
 
合う靴がなくて困っている人も、飽きのこないいい靴を探している人にも朗報です。
いろんな形のtrippenの靴がShoka:に揃っていますので、是非は着心地を試してみてください。
 
 
軽やかに歩きたくなる靴。
ずっと付き合いたい、そんな靴。
 
 
 
 
 
 
Shoka
 
 
 
こちらはすっきりモダンな印象のトゥジューのローブコート。
共布のストール付き。
 
冬の白って何だかときめく。
 
 
ローブの地は、薄手のウール。
編み方がランダムに波打って、まるで白い砂浜のよう。
軽くてふわっと暖かい。
沖縄の冬はこんな感じの軽めの白が心地いい。
 
 
 
 
そう、この共布のストールでいろいろな着方ができるのです。
 
Shoka
 
 
 
首にぐるぐると巻いたり
 
 
 
Shoka
 
 
 
扉の写真のようにカシュクール風に重ねて、ストールをベルトリボンのようにしたりと。
その時にあわせる服やその時の気分でさまざまな着こなしができるのは、嬉しいこと。
 
 
 
 
 
Shoka
 
 
 
膝がすっぽりかくれるくらいのローブから見え隠れするパンツにARTS&SCIENCEのニッカーズ。
丈をくしゅくしゅとたくしあげ、先ほど登場した色違いの黒、trippenのショートブーツにあわせて。
きりっとした足下になりました。
 
 
 
 
 
Shoka
 
 
 
そうそう、足下と言えば最近仲良しさん2人組がおそろいで買っていかれたソックスを
次の日にわざわざ披露しに来てくれたのです。
ミナ ペルホネンの hana hane のソックス。
チャーミングなお二人にぴったりの足下です。
かわいい!を連呼しながらカメラに収めさせていただきました。
 
 
 
 
Shoka
 
 
 
ミナ ペルホネンのソックスはしめつけすぎず、足にもやさしいフィット感。
冬は何だか足下を楽しみたくなります。
 
スキップしてみようか、そんな気分になるソックスたち。
 
 
 
 
今週はShoka:で買った服を着てきて、遊びにきてくださるお客様が多かったように思います。
私たちにとって、本当に嬉しいこと。
やっていてよかったなと、実感できる瞬間でもあります。
 
 
 
皆様のそれぞれの日々に馴染んでゆく、
長くつきあえる、あたたかで軽やかな冬の日常着。
 
そんな日常着を見つけていただければ嬉しいなと思います。
 
 
 
 
 
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Shoka
 
「日常着展」
12月2日(日)まで
 
暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
http://shoka-wind.com
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791
 
12:30~19:00

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次回展示のご案内
 
「特別な日のジュエリーと服」

 
ジュエリーを身につけて
 
今日の私が完成する瞬間が好きだ。
 
自分の一部のようにしっくりと来る形や素材。
 
ヨーガンレールの純銀や、ビーズ・石・様々な色のシルクの玉で出来た楽しいシリーズがShoka:に集まります。
 
またこの時期にぴったりの、ちょっとわくわくするようなワンピースやスーツも揃いました。
 
今日だからこそ着たい、身につけたい、そんなジュエリーや服に出会いにShoka:へどうぞ。
 
「特別の日のジュエリーと服」
 
2012年12月8日(土)~12月23日(日)
 
期間中 (月・火)曜日定休
 
open 12:30~ close 19:00
 
http://shoka-wind.com