ある一日の回想 「始まりと終わり」

文/写真 関根麻子

 

 

Shoka:

 

 

始まりはいつもそう。
高鳴る鼓動の中で、きりりとした緊張とふわりと舞うような希望とが交差する。
やがてそれは交わりだす。

 

没頭する
言葉を忘れて、ただ目の前に広がる世界に身を置く

 

夢中になる
時間を忘れて、ただ、ただに、在る瞬間。

 

 

そして、次にやってくる喜びの共鳴。

 

 

始まりと終わりは交わり、繋がってゆく。

 

 

 

 

Shoka:

 

 

先日の5月26日、ミナ ペルホネンの「piece,peace」の展示が終わった。
ぱたぱたと後片付けをしながらの、しばしの回想。

 

今回初日には、服を作った時に生まれるミナのテキスタイルのハギレを使用したワークショップを開催。
世界にたったひとつだけの宝物を仕上げようと、目の前のちくちくに夢中になるみなさん。

 

「日々ぱたぱたと生活していると、なかなかこんな時間て作れないよね」
「うんうん、こんなに集中して何かに入り込むってこと、なかなかあるようでない!楽しすぎる」
「なんて豊かな時間なんだろう!」

 

そんな話が飛び交う。
ちくちくの最中は集中した表情のみなさんも、会が終盤に近づくと笑顔笑顔で、たったひとつの宝物を愛おしそうに眺めていました。
私達スタッフも終始笑顔。
ひとりひとりの時間が交じり合い、みんなの時間へと繋がった幸せな空間。

 

 

そして、ほどんどの方はお家での楽しい宿題へと。
今頃お家で想像力を膨らませながら夢中で針を進めているのだろうな、と私ももくもくと想像しています。

 

 

 

Shoka:

 

 

これは!
そうです、展示の期間中みなさまが持ってきてくれた宝物バッグ。
恥ずかしそうにしながらも、とてもきらきらした表情で先日の宿題を仕上げて持参してくれたのです。

 

 

Shoka:

 

嬉しかった。
みなさんの喜びが、私の喜びに繋がる瞬間。

 

終わりは、始まり。
ぐんぐん広がりを持って、次の時間へと繋がってゆく。

 

 

そうそう、トークイベントの記事はまた別の機会にお話させてもらいますね。
お楽しみに。

 

 

 

 

 

Shoka:

 

 

今回の展示会には可愛いお客さまもたくさん!
うさぎクッションに囲まれ、ご満悦な赤ちゃん。
ベットの上で自分だけの一匹のうさぎを探す。
どれにしようかな、なんて声が聞こえてきそうです。

 

他にもこんな男の子の話が。
出会うやいなや「あめちゃん」と名付け、自分より大きなクッションをよいしょと抱え、お父さんと車に急ぐ小さな姿。
思わずお母さんと私で優しい笑みがこぼれていました。

 

 

 

 

 

Shoka:

 

hana hane というテキスタイルのワンピースを着て、嬉しそうにpeaceサインをする彼女。

 

 

心をそよがせながら、ひらひらと。
みんなの peace!がゆっくり浮かびあがる。
それは確かで美しい光。

 

 

 

今回の「piece,peace!」
喜びの笑顔をたくさん目の前にできたことが、何よりわたしたちの宝物でした。
この場を借りて、心より感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

Shoka:

 

 

さてさて。
終わりは始まりの、はじまり。
今日は次の展示会への準備を。
DMの撮影です。

 

掃除をするなか、キッチンからはいい匂いが漂ってきます。
グーグーと鳴るお腹を気にしながらも、まずは撮影。
田原コックのコーディネートで色とりどりの料理が器に盛られ、腹ぺこのモデル、金城も楽しそうな様子。

 

ああ、綺麗だな。
美しい食事の風景が、そこにありました。

 

 

 

 

6月21日(金)~30日(日)の10日間、若手作家のグループ展を開催します。
漆器と、陶器、そして彫金の作品たちがShoka:へやってきます。
ものを作ることが人生そのもののように暮らしている作家たちから生まれるもの。

 

「手で見る 目で触る」と題して
美しいフォルムが日常の中にたたずむ、絵になる景色を作ってくれる、そんな器を生み出す陶作家の小関康子さん、クラシカルな部分と新しい時代を感じさせる、ユーモアのエッセンスをも含んだ喜舎場智子さんの彫金、ふと気づくと手に取っている、食事の時間がより豊かになる、暮らしに寄り添う木漆工とけしの漆器をご案内します。

 

 

 

Shoka:

 

 

さて、出来上がりがとても楽しみなDM撮影も終了!

 

待ちに待ったご飯タイムです。
刻んだ庭のサクナ、そしてトマトソースに素麺をくぐらせ、つるっといただきます。
片付けで汗をかいた体に、涼しく、優しく、そして美味しい休憩時間でした。
感謝する時間、豊かな時間。

 

忙しい中でも、少しの時間でも、暮らしの時間をより豊かに。
すーっと気持ちが穏やかになってゆく瞬間。
そんなエッセンスが随所に染み渡る器と彫金。

 

6月の展示会も、ぜひ見て、触れてを、楽しみに比屋根までいらしてくださいね。

 

 

 

 

始まりと終わりを回想した今日。
明日はどんな日が待っているのだろう。

 

 

どうぞ素敵な発見やわくわくが交わり、広がってゆきますように。

 

 

 

 

 

 

Shoka:
暮らしを楽しむものとこと
Shoka:

 

http://shoka-wind.com
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791