いよいよ。

文/関根麻子

 
 


 
 
 
 
 
 
 
いよいよだ。
3日から赤木明登さんの展示会が始まる。
 
 
 
 
 
箱を開ける。
赤木さんの作品が、届いたのだ。
 
 

 
 
 
作品が入った大きな段ボールが届いたとき
そう、とてもどきどきする。
 
すぐに見たくて、触れたくて仕方なくなる。
 
 
開けるよりも前に、あれもこれもと仕事があるのに関わらず
ニッと顔を見合わせ
うん、開けちゃおうかと。
 
 
まるでクリスマスプレゼントを開ける子供のようだな、と思う。
 
 
 
 

 
 
渋い光を放つ。
 
こんなにたくさんの赤木さんの作品を前にするのは初めてだ。
検品を早く進めねばと思いながらも
にやにやしながら、そしてまじめな顔でじっくりと。
おっと、手は休めてはいけない。夜がふけてしまう。
 
 
 
このお重は、じっくり眺めたNo1。
たくさんの春の食材を詰め込んで、こんなお重でどこかピクニックに行きたいな。
 
さぁ、どこへ行こうか。
 
 
 
 
 
 
 

 
お弁当箱を持って、気持ちのよい春の日に一人でお散歩もいい。
下手な口笛なんぞ吹きながら。
 
 
 
 

 
 
漆で作られたスッカラ。
軽く、持ったとたんに手に馴染んでいく。
 
ひな祭りのちらし寿司は、箸ではなくこれで食べたいと思った。
 
 
 
 

 
 
そして、はまぐりのお吸い物はこれ。
微かにしめったような肌合い、しっとりとしたたたずまいの椀。
美しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
朝の光を浴びる、蒔絵の皿シリーズ。
 
 

 

 
 
 
 
 
赤木さんの漆という独特の色の風合いに、魅了された。
 
 
あか、という色
くろ、という色
 
もちろん材質や行程の違いなどもあるが、光のあたり具合でさまざまな色が生まれる。
1日中漆と一緒にいたのだが、その様々な色の変化に驚いた。
 
朝の光。なんと鮮やかで、瑞々しいこと。
日中の光の中では、沖縄というこの環境にすっと自然に寄り添ってくるような親しさ。
数日前は能登の氷点下の町にいたはず。
 
そして夕方の優しい光になってくると、なんと色気まで漂ってくるのだ。
 
 
いろいろな、あか。
いろいろな、くろ。
 
 
 
 

 
 
 
漆については今まで何も知らなかったのに近い私だが、
今日実際にたくさんの作品に触れもっと知りたくなった。
探究心がもくもくと自分の中で湧いている。
 
赤木さんにも今回初めて会うのだが、今から何を聞こうかとわくわく。
とても楽しみだ。
 
 
皆さんの心の中でどんな感情がもくもく湧いてくるのか
Shoka:の私たちも楽しみにしています。
 
 
さぁ、いよいよです。
ぜひ遊びにいらしてください。
 
 
 
 
 
 
写真
展示案内の写真 雨宮秀也
文章内写真 関根麻子
 
 
 
 
 
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塗師 赤木明登「漆のうつわ」展
 
3月3日(土)~11(日)まで 12:30~19:00
※初日3日は、17:00までとさせていただきます。ご了承ください。
 
 
 

 

Shoka:
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