心動く、体動く。

文/関根麻子 写真/田原 関根

 
 
 
 
 

photo by mon Sakata 
 
 
 
 
 
自由でいて「動」の服だと感じた。
自然と、体が、そして心が、動く服。
 
散歩に出かけようとか、ちょっと時間をかけて料理をしようかとか、
そんな日常の楽しい予感に気持ちをかたむかせ、心と体を動かせる服。
 
 
 
 

 
 
mon Sakataの服をつくるのは、坂田敏子さん。
先日初めてお会いしたのだが、やはり服と同じく人の心を楽しく動かす
自由な知恵と柔軟性をもつ、面白い方だった。
 
 
 
 
小さな頃から遠足などの行事の際には、お母様が「どんな服がいい?」といつも聞いてくれ
服を作ってくれたそうだ。
敏子さんは、いつも身近に手作りの服があった。
それが今の仕事の布石になっているのかもしれない。
 
そして、なんとランドセルは茶色だったという。
原色より渋めの色を好んでいた敏子さんはそのランドセルをとても気に入っていた。
30年ほど前に始まった mon Sakata はモノトーンから始まった。
 
子供の頃の原風景が映し出されている。
 
 
 
 

 
 
 
そんな敏子さんの服作りは、素材を眺めては触り、味わい、そこから生まれてくる感覚から、
こんなデザインを、と絵を起こし、パタンナーの方とのコミュニケーションを大事にしながら、形にしていく。
 
基本はそうだが、それだけでない。
行程の際に知恵と発想から生まれた偶然の連鎖を楽しんでいるという。
 
もちろん布ありきの時もあるが、ポケットやボタンの位置などの細かい部分的なところを
イマジネーションし、そこから入ってゆくデザインもたくさんある。
 
サンプルが出来上がってくると、ちょっとつまんでみてボタンをつけてみる、
全く別の素材のポケットをつけてみる、部分的に縫ってみる、などの様々な工夫を試してみる。
 
またスタンダードといわれる普遍的な服を作る際にも、もう一つ何か自分が入り込むことで
服が楽しくなるのではないか、面白くなるのではないか、とも。
 
 
 
服を作る行程の中で、意図していないことが入ることで
思いがけない形がぽろっと生まれる瞬間がすごく嬉しいと、敏子さんは話してくれた。
 
 
 
自由で楽しくなる。
そんな感覚が伝わってくる。
服を作っている人が楽しいのだから、着ている私たちも楽しくなるのだ。
 
 
 
 

2年前に買ったお気に入りのパンツ。ずいぶん履き込んで肌になじんできました。
 
 
 
私がmon Sakataの服に出会ったのは、2年前。
たくさん触れ、たくさん試着して、そして驚いた。
素材や着心地の良さはもちろんのこと、なんて自由な服なんだろうと思った。
とてもわくわくしたのを覚えてる。
 
 
ベージュの何通りにも着まわしできるカーディガン。
ウールが入ったやわらかなコットン。
その日の気分にあわせて前にしたり、後ろにしたり、さかさまに着てみたり。
くるくると巻いて、小さなストールにだってなる。
着心地抜群で、しっとり、軽やか。
まるで自分の皮膚になったような錯覚になる。
一緒に過ごす、服。
 
太めのグレーの切り替えと切りっぱなしが楽しいパンツ。
すぐ着れるようにとタンスの一番上にいつもある。
くったりとさらに馴染んできて、暮らしの友となっている。
色はといえば、何とも表情豊かな墨色のグラデーション。
 
暮らしの中で一緒に育つ、服。
 
 
 
緑色の服が似合わないと勝手に思い込んでいた。
鮮やかでおいしそうなライムグリーンのmon Sakata のカットソーを
着てからは、緑が好きになっていた。
これは私の中での思いがけない出会いでもあり、楽しい偶然でもあった。
 
 
 
 

 
 
 
 
 

 
 
 
 
モノトーンから始まったmon Sakata だが、それにプラスし、
今はたくさんのきれいな色のカットソーやニットがある。
楽しいデザインに、カラフルなものを組み合わせる。
 
そんな組み合わせをまとうと、きっとわくわくする。
自然に心と体が動きだす。
 
 
 
 
 
思いがけない事や意図していないことが生まれた瞬間。
それを喜びと感じ、服にしていく。
それは、私たちにも伝わり、連鎖していく。
 
 
 
そんな楽しい服達が、4月20日から10日間 Shoka:にやってきます。
 
 
 
 
 
 
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「2年ぶりですね mon Sakata展」
 
4月20日(金)~29日(日)
初日には坂田敏子さん在廊予定
12:30~19:00
※初日はトークイベントを開催のため、18:00までの営業となります。
  
素材を手でしっかりと味わってから作られるmon Sakataの服。
逆さまにしたり、重ねたり、自由な着こなしが自分流に楽しめる。
洗ってくたくたになってからがまた気持ちがいい。
自由な発想、自由な着こなし。
ニットは8年前に買って、一番のお気に入りの麻のニットを
坂田さんがリバイバルで作ってくれました。
本当にいい形です!
ちなみに上の写真のパンツは「gagaパンツ」という名前だそうです。
2年ぶりのmon Sakataが楽しみです。
 
 
 
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「2年ぶりですねmon Sakata展」にあわせ、坂田敏子さんのトークイベントを開催します
 
「手の力 感覚を立体に」
 
4月20日(金)18:00~19:30まで 完全予約制
(初日のみShoka:はトークイベントのため18:00にてクローズいたします)
 
坂田敏子さんのデザインは触感から始まります。
素材を触って、手と目で存分に味わってからその素材がどのような形になるといいのか、どんな風に着たいか、をイメージします。
自分の感覚を頼りにして何かをする事は、回り道のようだけれど実は自分に合った土台がしっかりと作れる確かなステップだと思います。
最初にマニュアルがあるのではなくて、自分で自分の中にある形を探り出してゆく。
こんなふうがいいよ、と提案されてみんなが鵜呑みにしていた様々な型が崩れてゆくことが多くなった今、自分の感覚を大事にし育ててゆく事はとても大切だと感じています。
目に見えるものを作る時にも、方法や仕組みなどの見えないことを作る時、そのどちらにも自分の感覚をONにして取り組むという事はとても大切なことだと思います。
 
 
今回田原は、感覚的でとてもユニークな坂田さんからそんな話しを聴いてみたいと思っています。
いつも予想外の反応が返ってくる坂田さんから、どんな応えが返ってくるのかとても楽しみです。
 
どんなお仕事をされている方でも、とても楽しく参加出来ると思います。
 
 
 
なお今回から駐車場からShoka:までの送迎を業者さんへ頼む事にしました。
代行に押されながらもがんばっている、地元のタクシー屋さんへ依頼しようと思っています。
なのでみなさまから300円ずつを参加費として頂戴する運びとなりました。
どうぞよろしくお願いします。
地元の仕事人も応援したいと思います。
 
では、Shoka:にてお会いしましょう。
 
  予約方法 
 1 全員のお名前
 2 人数
 3 メールアドレス
 4 携帯番号
 5 車の台数
(当日は初日と重なり、駐車場が少ないため、近くのカフェRoguii(ロギ)に駐車していただく事となります。
何人かでお越しの際は乗り合わせのご協力をお願い申し上げます。
 
6 住所(Shoka:からイベントの案内が欲しい方のみ記入をどうぞ。もう届いている方は記入しなくても大丈夫です)
 
shoka.asako@gmail.com  関根麻子までメールでご予約ください。
 
 
◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、今回はお話に集中していただきたいことから
 大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。 
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。
◯ご予約のメールをいただきましたらこちらから、返信をお送りいたします。
◯2日たっても返信が届かない場合は、お手数ですが確認のお電話を(080-3221-8135 関根麻子まで)
 くださいますようお願いします。
 
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5月は!
 
 
5月11日(金)~20(日)
「NO BORDER, GOOD SENSE」
 
形にならないわくわくを風にのせて ピクニック オン ザ ビーチ!
「すきな時に、すきなところで、すきな人達と一緒に作ったもの」
3氏がお互いのBORDERを越えて、自由に表現した世界が初夏の沖縄へ 
木工デザイナー 三谷龍二 + 陶作家 安藤雅信 + ミナペルホネン チーフデザイナー 皆川明
コラボレーション企画展
 
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Shoka:
住所:沖縄市比屋根6-13-6
電話:098-932-0791
HP:http://shoka-wind.com
 
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