2012 5月

Yuna
 
地図のようなデザインがユニークなうつわと
ユーモラスなスタンプ。
共通項は「沖縄」。
 
前者は沖縄出身の陶芸家、東恩納美架さんの「クロスカップ」。
後者は宮古島出身のアートユニット「カニメガ」さんの「おきなわあいうえおはんこ」、
よく見ると沖縄では馴染みのマークやモチーフばかりが並ぶ。
 
Yuna
 
こちらはひらがなバージョン。
は:花笠
み:宮里藍
の:のーまんじゅう
と、やはり沖縄に関連した図柄が描かれ、
自分の名前の文字をチェックすると、
ぷっと吹き出したり、嬉しくなったり。
 
「セット販売だけでなくバラ売りもしているので、
沖縄旅行のお土産にお友達の名前のひらがなを買われたり、
転勤で沖縄を離れる方にプレゼントされたりと色々です」
 
沖縄で生まれた商品を多く扱うセレクトショップ。
 
「ステキなだけでなく、ちょっと変わったものが多いと思います。
良い意味で一癖あるというか」
 
Yuna
 
Yuna
 
Yuna
豊永盛人さんの琉球張り子
 
Yuna
小野田郁子さんによる「吹きガラス工房」彩砂(るり)の琉球ガラス 
 

喜舎場 智子さんによる「ci.cafu(チ・カフー)」の金工(金属工芸)
 
沖縄の伝統工芸を独自の角度から見直し、
新たな形とコンセプトを私たちに提案してくれる作家たちがいる。
 
「そういう作家さんたちの思いをしっかり伝えながら販売したいと思っています。
与那原という地で」
 
「Yuna」とは与那原の方言読み「ユナバル」からとった名前だ。
 
店作りにもこだわった。
 
「与那原町が瓦が有名なので、
外壁を瓦っぽい色で塗り、
瓦を繋ぐ漆喰の色を内装に使いました。
廃材も多く利用し、
入り口のドアは古民家解体の際に頂いてきた扉を再利用したものです」
 
Yuna
 
Yuna
 
「沖縄生まれの商品が多いのですが、
沖縄を全面に打ち出してないものが多いかもしれません」
 
店頭にたつ久手堅さんは、
自身もものづくりをする。
 
「小物を縫ったり作ったりすることが好きで、
市にも出かけますし、出店することもあります。
お声かけさせて頂いた作家さんの中には、
イベントなどで面識がある方もいらっしゃいます」
 
Yuna
Doucatty(ドゥカティ)のTシャツ
 
Yuna
 
Yuna
 
「Doucattyさんの商品は春・夏になると一層人気が増します。
手ぬぐいも新作が入ってきていますが、
私たちも毎回どんな柄なのか楽しみなんですよ」
 
Yuna
 
Yuna
 
Yuna
赤嶺武規さんによる「@RH LEATHER BASE」
 
Yuna
 
「革製品はハードなイメージになりがちですが、
レザーベースさんの商品はやわらかさがあって女性にもおすすめです」 
 
Yuna
 
Yuna
長池朋子さんによる「機織工房しよん」
 
Yuna
 
プレゼントを選びにくる人が多い印象を受けた。
自分のぶんを買って終わりではなく、
誰かにあげたい、教えたい。
そんな品揃えなのだ。
 
本土から仕入れた雑貨もある。
 
Yuna
 
Yuna
 
「木製のカトラリーは私も実際に家で使ってるのですが、
使い勝手がすごく良いんです。
デザインはもちろんサイズ感も絶妙だし、使っていて楽しいんです」
 
Yuna
 
Yuna
 
Yuna
 
与那原在住の人、他市町村の人、県外からの旅行客。
そして、
10代、30代、親子連れ。
客層が幅広いのに驚いた。
そして、誰もが商品の背景について尋ねる。
Yuna では、スタッフとの会話なしに商品を購入する人が少ないようだ。
 
「作り手の気持ちを伝えたい」
 
その思いは買い手にも伝わっていて、
商品や作家について熱心に尋ねる人々、
そしてどの質問にもよどみなく答える久手堅さんたちの姿が印象的だった。
 
Yuna は、単に作家ものを販売するセレクトショップに留まらない。
作り手の思いを代弁し、
私たちと作品の橋渡しをしてくれる、
新しい価値観との出逢いの場なのだ。
 
今後は Yuna オリジナルの商品も作っていきたいという。
作り手側となった Yuna はどんな可能性を私たちに見せてくれるのか、
期待が膨らむ。
 
Yuna
Yuna(ユナ)
与那原町字与那原548
open 10:30〜19:30
close 水
TEL/FAX 098-988-8792
HP http://www.yuna-kuru.com
駐車場あり

 

2012 5月

西石垣 友里子
 
2012年5月3日(木) 〜5月15日(火)
 
@tituti OKINAWAN CRAFT
那覇市牧志1-2-6
 
西石垣友里子の初個展。

 
木の素材感を大切にしながら、
 
ひと味加えた
カトラリーやトレー、キッチンツールが一同に揃います。
 

『母の日』のギフトも一緒に探しに来てみてください。

 
〈ホームページ〉www.tituti.net

 
〈住所〉 沖縄県那覇市牧志 1-2-6 〒900-0013

 
〈電話〉098-862-8184
 
〈営業時間〉 午前11時 〜 午後7時 5月のみ
 
〈定休日〉水曜日
 

2012 5月


 
開催日:6月3日(日)
時間:11時半~15時(11時20分までにお越しください)
場所:ホテルJALシティー1階 レストラン「ボナペティー」 那覇市久米2-15-17 TEL:098-861-2544
受講料:コース料理4000円(ドリンク1杯付き) 
講習料:2500円 テキスト代500円 合計7000円
定員:12名(5名以上で開催)
内容:座学後、実際に料理をいただきながら具体的に説明します。
講師:大城伊知子(元航空会社客室マネージャー)
問い合わせ先:ハイビスカスマナー TEL:090-7202-9288(大城)
 
 

2012 5月


 
開催日:5月20日(日)
時間:11時半~14時半(11時20分までにお越し下さい)
場所:都ホテル3階 和風料理「祇園」 那覇市松川40 TEL:098-887-1111
受講料:会席料理コース4000円 講習料2000円 資料代200円
定員:12名(5名以上で開催)
内容:座学後実際に会席料理コース料理をいただきながら具体的に説明いたします。
講師:大城伊知子(元航空会社客室マネージャー)
申し込み・問い合わせ先:ハイビスカスマナーTEL:090-7202-928
 

2012 5月

海からの贈物
アン・モロウ・リンドバーグ 新潮社(文庫)¥420/OMAR BOOKS
 
― 海から受け取ったものを海に返す  ―
  
梅雨入りして雨が続く毎日。
せっかくのゴールデン・ウィークも室内で過ごすことが多そうです。
雨音をBGMに本を読んで静かに思索にふける、という休日はどうでしょう?
そんな過ごし方にぴったりの本を今回はご紹介。
 
大西洋横断で有名な飛行家リンドバーグの妻で、
自身も女性飛行家として活躍したアン・モロウ・バーグによる著作『海からの贈物』は、今では書店や図書館には必ずあるといっていいスタンダードな書。
 
内容は、華々しい彼女の経歴を伺わせるものかと思いきやほとんどそれには触れず、離島に赴き浜辺で一人になって女性として、妻として、母親として、そして「アン」個人としての内面の対話が語られる。
 
最初の章「浜辺」を読んだだけで(たった3ページ)、
砂まみれの足を波がサァーと洗うかのような感覚に覆われて驚いた。
今「断捨離」や内面の充実を謳う本が世にあふれているけれど
何年も前に書かれたこの本に全て入っているといって過言ではないと思う。
何よりそれを美しく端正な文章で伝えているということが、
いっそうこの本が特別な輝きを放っている。
  
日々のこまごまとした雑用に追われ、
仕事、家庭などの複雑な人間関係のしがらみに時間のほとんどを費やし、
煩雑な生活を送らざるを得ない私たち。
何かしら皆、周りの要望に応じて自分の役割を演じている。
でもその役割の前に、一人の人間であるということを見失うことへの危惧を、
また一人になってゆっくりものを考えることの大切さを、
著者は浜辺に転がる美しい貝に例えてみせる。
淡々と岸に打ち寄せる波のように、
静かでシンプルな彼女の言葉はまるでそれ自体が美しいフォルムの貝のよう。
 
いつのまにか涸れてしまった泉を
どうすればまたあふれるほどの水で満たすことが出来るのか。
この本でくり返し語られるのは、
「どんなに忙しい人でも、一週間でも、~略~一日のうち一時間、5.6分でも一度は自分一人でいるようにしなければならない。」
 
忙しさに消耗し何かが足りないとか、
大切な人との関係の見直しに迫られたときなどそ
れを外に求めてもそれは解決につながらない。
何か別のもので埋めようとしても意味がない。
 
著者が海辺でじっと見つめ続けて見つけたものを
この本という形で私たちに残してくれた。
 
大人の課題図書を選ぶとするなら真っ先にこの本をあげたい。
どんな立場の人でもすっと心に沁み入る滋養にあふれた一冊。

OMAR BOOKS 川端明美




OMAR BOOKS(オマーブックス)
北中城村島袋309 1F tel.098-933-2585
open:14:00~20:00/close:月
駐車場有り
blog:http://omar.exblog.jp