迷子の警察音楽隊カンヌで「ひと目惚れ賞」受賞のイスラエル映画あちこち可笑しくて笑える!でも悲哀もあって・・・



***軽いネタバレあり****

この映画、短くていい。

なんというか地味なんだけど、セリフも間もおもしろい。
このゆるい笑いが大好き。

団長さんが、迎えがこなくて何度も電話を市役所にするんだけど、「アレキサンドリア警察音楽隊の・・」というだけで、保留にされ、何度も切られるところが気の毒だけど、大笑い。

思ったのがやっぱり英語は世界の共通語なのね。
みんな母国語と、英語を話すのでコミュニケートできるんだよね。

空港の案内係に行きかたをきいたはずなんだけど、聞きにいったのが、色男のカーレド。

サーレフ・バクリが演じてますが、確かにかなりかっこいい。
空港の案内係にも、「マイファニーバレンタイン」などを歌って口説いてしまう。



結局たどり着いた街の食堂の女主人、ディナの好意で、みんなはそれぞれ数名ずつ分かれて宿泊させてもらう。

このディナがなかなかかっこいい。
ちょっとデミ・ムーア似である。



なぜかディナは団長、トゥフィークに興味を持つんだけど、何せトゥフィークはとってもまじめなんだよね。
二人はでかけて結構いい感じなんだよね。



カーレドは、地元の若者パピがデートに出掛けるというのに無理やりついていくんだけど、ここもえらく笑える。
パピが女の子が苦手で、色男カーレドが手取り足取り。
ここはかなり笑ったけど、温かい感じ。
 


食堂の常連イツィクの家では、3人の団員がお世話になる。
ここなんか奥さんの誕生日だから気まずい気まずい。
お互いが母国語で、本音をしゃべるところが面白い。
 

 
段々、ここも和むんだけどね。

それぞれのストーリーが温かくて、そのままでおわるのかと思ったけど、最後はホロ苦い感じ。

私なんか、切なくて切なくて。
現実はこんなものだよね、と思った。

温かいままで終われないのが、またこの映画の良さなのかな。
団長さん、悲しすぎます。

それでも、演奏会は団長さんが歌まで歌ってかっこよかった。
アレキサンドリア警察音楽隊に栄光あれ。

 

KEE


 



<ストーリー>
1990年代のイスラエル。空港に水色の制服に身を包んだ男たちが降り立った。彼らはアレクサンドリア警察音楽隊。文化交流のためにエジプトからやってきたが、何かの手違いか出迎えが来ない。自力で目的地へたどり着こうとした彼らは、間違えて一文字違いの別の小さな町に着いてしまう。途方にくれる彼らに助け舟を出したのは、カフェの女主人ディナだった。やがて、国や宗教を超えた交流が始まるが…。

<キャスト>
サッソン・ガーベイ
ロニ・エルカベッツ
サーレフ・バクリ
カリファ・ナトゥール
イマド・ジャバリン
ターラク・コプティ
ヒシャム・コウリー
フランソワ・ケル
エヤド・シェティ
シュロミ・アヴラハム
ルビ・モスコヴィッチ
ヒラ・サージョン・フィッシャー
ウリ・ガブリエル
アフヴァ・ケレン