ラビット・ホール愛する人を失っても、やっぱり前に進むしかない。


 
**ネタばれあり**
 
この映画の質感が大変好きです。
 
観ている間にこの家族の間に何が起こったのか、、というのが段々わかってます。
 
ニコール・キッドマンとアーロン・エッカートが夫婦で、息子を交通事故で亡くしています。
 

 

 
美しい夫婦ですが、ニコール・キッドマンの顔がなんだか怖い(笑)
 
頬の高いところが全く動かない。何か入れているとしか思えない。
 
神経衰弱気味になっている妻のベッカを献身的というか我慢強く支える夫ハウイー。
 

 
アーロン・エッカート、身体もガッツリ鍛えてます。
 
交通事故の加害者の高校生をマイルズ・テラー。
 
実に特徴的なルックス。
 
この子も、いきなり道路に飛び出してきた犬をよけようとして、その犬を追いかけて同じく道に飛び出した、ベッカの息子を轢いてしまう。
ある意味被害者なんだけど、親として、この男の子と、冷静に話すことができるんだろうか?と思った。
 
私には子供がいないので、そのあたりがわからない。
 
お互い共通の事故で痛みを負った同士ではあるよね。
 

 
それで心を通わせては行くんだけど、私は、ハウイーのリアクションも当然だと思う。
やっぱり日本では、車が断然悪いからねえ。
 
それでも決定的に痛みは同じではないということを知るのだ。
 
夫のハウイーも、遺族の会に通い続け、同じく立ち直れないギャビーとちょっと危うい感じになる。
 
ギャビーはサンドラ・オー。「グレアナ」のクリスティーナです。
 
クリスティーナにしかみえない。この人の肌はなんでこんなにきれいなんだろ?
 
よく突然子供を亡くしたりすると、別れてしまう夫婦が多いと聞きます。
やっぱりつらいよね。
亡くなった家族のことをどうしても思い出させる存在でもあるしね。
 
この二人は、お互いをやっぱり思いあっている、一緒に乗り越えられると思うけど、先のことはわからない。
 
パラレルワールドの話も印象的。
 
いろんな世界に、いろんなバージョンの自分がいるとすればそれも悪くない。
 
とにかく、いきていくなら前に進むしかない。とどまっていることも永遠にできないし、まだ、愛する人たちが残されているのなら、やっぱり前に進むしかないのだ。
 
楽しい映画ではないですが、なんか良かったですよ。

 

KEE




 
<ストーリー>
閑静な住宅地に住む、コーベット夫妻。彼らはひとり息子のダニーを少し前に事故で亡くし、大きな喪失感の中暮らしていた。そのため、妻のベッカは妹の妊娠も素直に喜べず、夫に誘われて行ったグループセラピーでも苛立ちを隠せなかった。ある日、ベッカは車の中から見かけた少年の後をつけた。少年はジェイソン、ダニーを車で轢いてしまった高校生だった。彼もまた心に傷を負っていた。やがて二人は交流を持つようになる…。
 
<キャスト>
ニコール・キッドマン
アーロン・エッカート
ダイアン・ウィースト
タミー・ブランチャード
マイルズ・テラー
ジャンカルロ・エスポジト
ジョン・テニー
サンドラ・オー
 
<沖縄での上映劇場>
桜坂劇場(12/10~)
那覇市牧志3-6-10(旧桜坂シネコン琉映)
098-860-9555(劇場窓口)
HP:http://www.sakura-zaka.com/movie/1112/1112_rabitto.html